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むきたてのタマゴのようなベビーのお肌。それが生まれたての新生児の特権だと私たちは思い込んでいる。しかし、そこにはひとつの真実が見落とされている。「乳幼児、とりわけ新生児の肌は極めて未熟な状態で生まれてくるため、生後1か月の間はしっかりとスキンケアすることが、その後の赤ちゃんの将来にわたるお肌の健康を大きく左右する。」そんな目からウロコが落ちるような事実を語るのは、国立成育医療センターで長年勤務し、小児の皮膚疾患に関しての多くの経験や実績を持つ小児皮膚科の第一人者である、東京・世田谷「りかこ皮フ科クリニック」の佐々木りか子医師だ。

佐々木先生は、小児皮膚科の専門医としての医学的根拠のもと、出産したばかりの新米ママたちにしっかりと正しいベビースキンケアの知識を持つことの大切さを説く。なぜなら、ぷるぷるで理想の肌に見えても、赤ちゃんの肌は大人の肌よりもずっと薄く、バリア機能も未発達で、うるおいが少なく一年中乾燥しやすい状態だからだ。表皮が形成される0〜3歳までに、肌トラブルを繰り返すと、大人になってからもカサカサ・カユカユを起こしやすい肌に。裏を返せば、この時期にすこやか肌をキープできれば、その後の肌トラブルが起こりにくくなるということ。だからこそ、赤ちゃんからのスキンケアで、一生続く美肌の持ち主に育ててあげるべきではないだろうか。

どうして生後1か月の間のスキンケアが重要なの?

ここまでの話ですら、意外に思った人は多いかもしれない。ネットや口コミなどさまざまなところからあふれる情報に惑わされてしまう新米ママたちも多い。それもそのはずで、佐々木先生によると、生後1か月の新生児の身体の状態は、医学でも解明されていないことが多く、医師にとっても新生児のケアは未知の分野であることも事実なのだという。さらに医学の現場においては小児科医、産婦人科医、そして皮膚科医、それぞれの専門医の立場からの意見が真っ向から食い違うケースもよくあるのだそうだ。

先生は続けて「人間の赤ちゃんの肌は、半透過性の状態で生まれてきており、乳幼児のバリア機能は、生後1年を通して成長を続けます。」と教えてくれた。また、1990年にドイツと国立小児病院皮膚科の調査では、秋生まれの赤ちゃんがその後、アトピー性皮膚炎になる確率が高いというデータが出ているという。これは、生まれて1カ月ほどしたときに皮脂がほとんど出なくなった未熟な皮膚が冬の乾燥にさらされて発症してしまうことが一因であると考えられているという。

さらに一般的にあまり知られていない知識として、生後1か月の赤ちゃんはテストステロンという男性ホルモンを1か月の間だけたくさん分泌するのだという。とりわけ男児の赤ちゃんは、このホルモン分泌の影響で皮脂線の活動が活発になり、頭皮やおでこはニキビがちになる。そのため、生後1か月の間はしっかりと洗うことが大切で、特に皮脂が詰まりやすい頭皮やおでこは、ボディ用シャンプーとは別に、頭髪用シャンプーでしっかりとケアしたい。ただし、使用するシャンプーは低刺激性で保湿効果が高いものを使うことが鉄則だ。汚れはしっかり落としつつ、皮膚の保湿成分は守ることが大事だからだ。ちなみに、使うのは皮膚の本来の機能を高める弱酸性のものがよいのだそう。沐浴をさせる時のコツは、お湯でしっかり洗い流すこと。赤ちゃんはお腹の中で羊水のなかを泳いでいたので、頭からジャブジャブとお湯をかけてあげてあげても怖がることはない。手を使ってやさしくタッチしながら洗い上げるとスキンシップにもなる。

2か月目以降は、徹底的に保湿!

新生児からきちんと洗うことが大事なのだが、皮脂が多いのは一部分だけで、羊水から出たときからすでに全身の乾燥は始まっているので、保湿は新生児期から始めた方がよい。さらに生後2カ月目になると、それまで分泌されていた男性ホルモンがほとんど分泌されなくなり皮脂腺の活動はほぼストップする。このころに冬を迎える秋生まれの子はとくに乾燥させないようにしてあげなければならないが、どの子どもも新生児期から保湿が必要なことは同じ。そして3カ月目からはヨダレが出たり、離乳食を食べ始めたりすることで、口の周りがあれやすくなるので、やさしい濡れたタオルでふき取ってあげるが、この時も拭きっぱなしはNG。拭いたら必ずクリームを塗ってあげることが大切だと佐々木先生は言う。乳幼児の肌はそれから思春期を迎えるまで乾燥しがちなので、ママは継続的に保湿をしてあげることで、お肌のバリア機能を維持することができる。

いつ保湿する? 保湿のタイミングとその頻度

それでは1日のうち、いつ保湿をすべきなのだろうか? 佐々木先生は、朝一番の保湿が1日の肌を守るという。「子供の皮膚病の主なものは、湿疹やかぶれなのですが、基本的に外から入る外的刺激物が皮膚のなかに入ってしまうことで湿疹が起こります。ですが、しっかり保湿されたお肌は、それら外部からの刺激物やウィルス、細菌などから皮膚を守ることができるため皮膚病を防ぐことができます。」また、汗をかいた後、食べ物を食べる前後、外出の前後(日焼け予防も万全に!)、沐浴の後など、常に拭いたら保湿を心がけることが大事だという。

肌が健康的であれば、赤ちゃんも気持ちよく、精神的な安定や健やかな心身の成長につながる。またママがやさしくお肌にタッチしてあげることで、ママと赤ちゃんのスキンシップにもなる。佐々木先生は最後に、「忙しい毎日の中で、徹底したベビースキンケアを実践するには、お母さんにとってとても根気のいる作業ですが、赤ちゃんの将来の肌をつくる大事な時期だと考えて、一生モノの美肌をプレゼントしてあげてほしいと思います。」とお話してくださった。

乳幼児の肌にとって理想を目指した
低刺激のスキンケアアイテム「ママ&キッズ」


「ママ&キッズ ベビーライン」は、生後すぐの新生児から成人まで使用できる、低刺激のスキンケアライン。皮膚科専門医の協力のもとに開発し、デリケートな肌を持つ赤ちゃんやママも使える低刺激処方にこだわっている。また乳幼児の肌にとって理想の環境といわれるママの「胎内環境」に着目した保湿成分を配合。一方で、香料・着色料・パラベンは配合していないので、毎日続けて使用しても安心安全。しかも肌本来の機能を維持する弱酸性。「きれいに洗う」と「きちんと保湿」の2ステップでしっかりと必要なベビースキンケアが行えるアイテムが揃う。敏感肌の方や小さいお子さんをお持ちのママはぜひチェックしてみて。

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