妊婦女性が左を向いて寝ると死産のリスクが30%減少する―NZ研究

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驚きの研究結果です。要因については現在も調査中ですが、寝る体制や夜中に起きる頻度が、どうやら胎児の発育に影響を及ぼしているようです。

オークランド大学などでの調査の結果、妊婦さんが左を向いて寝ると、死産になる確率が2/3になりました。この調査は、妊婦さんたちに「どのような姿勢で寝ていますか?」と聞くというシンプルなもの。

「右を向く」などのほか、「いつも壁の方を向いて寝る」などの回答から姿勢を確定、統計をとりました。この結果、右向き、あおむけで寝る人に比べ、左向きだと死産の発生率が激減したのだそうです。

実は、2011年に行われた同様の調査で、「あおむけの姿勢で寝ると死産のリスクが高まる」という結果が出ていました。

今回の調査結果は、これに重なるものになったと言えそうです。1つ目の調査はニュージーランドの5都市で、2つ目はイギリスで実施されました。

しかし当然ながら、世界の科学者たちからは「根拠がない」と批判を受けました。もちろん、研究者たちはこれが観察的研究にすぎないことは承知しています。

「ともかくにも、このような結果が出ているのは事実です」と言うしかありません。

これらの結果を裏付けるための3つ目の研究は、すでに始まっています。今回は妊婦さんたちの寝る姿勢をモニタリングしながら、心拍数、血圧、呼吸、酸素濃度、胎児の心拍などのデータをとるというもの。一部は病院で、一部は妊婦さんの自宅でも行われています。

データを集めるのに時間のかかる研究ではありますが、関係者は結果に期待を寄せています。「ニュージーランドではここ20年、死産の数を減らすことはほとんどできていませんでした。この研究によって寝る姿勢との因果関係が明らかになれば、悲しい結末を減らすことができるはずです」。

今のところ迷信のような扱いになってしまいますが、妊娠中の皆さん、試してみてはいかがでしょうか?

※ 当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。


参考:Special report: Simple message on stillbirth hits home
http://www.nzherald.co.nz/health-wellbeing/news/article.cfm?c_id=1501238&objectid=11112229