上司と不倫関係に……恋愛において「断れない」性格を直すには?

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1日の中でもっとも長くいる会社では、職場の男性の日常的な仕草や行動も見えてくるもの。そのため、自然な流れで親近感が芽生え、心の距離も近くなります。そういった環境の中で、男性社員の何気ないふるまいと仕事に取り組む姿勢のギャップに、キュンとときめいてしまうこともありますよね。もちろん職場恋愛は悪いことではありませんが、中には既婚男性から言い寄られ、断ることができず不倫関係になってしまうなんて人もいるようです。恋愛において断ろうと思っても「断ることができない」性格。こんな性格を直すにはどうしたらいいのでしょうか。

日常の中で、伝えるべき自分の意見はきちんと伝えられ、コミュニケーション能力には特に問題がないにも関わらず、恋愛に関しては、迫られると断ることができず、好きでもない人と何となく付き合ってしまうタイプの人がいます。そして職場の場合、その性格が災いし不倫関係など、望んでいない恋愛に発展してしまうなんてこともあります。

ではなぜ、そのような行動に出てしまうのでしょうか? そこには「嫌われたくない」「嫌われることに耐えられない」という対人関係における恐怖心が潜んでいます。その心理状態を生み出すひとつの要因として自尊心の低さ、自己肯定力が弱いことが影響しているとも言えます。

自尊心の低さから、人に評価をされることで自己肯定をする傾向があるため、「自分は必要とされている人間」でありたいという願望が強く、自分を認めてくれる人が自分から離れていくことへの恐怖心を常に抱いています。そして、どんな関係であれ『君が好きだ』という言葉を得ることで、心を満たそうとしてしまう傾向があるのです。

また、寂しさや孤独感は、身体が触れ合うことにより一時的に払拭されます。それは、女性の皮膚感覚が男性の10倍も敏感であり、触れ合うことで分泌されるホルモン(オキシトシン)が安らぎや信頼関係を生みだすため。だから、触れ合うことで生まれる一時の安堵感を『愛情』で満たされていると思い込み、好きでもない人を受け入れてしまうのです。

しかし、こういった人は自分なりの恋愛観や価値観を持っていないわけではありません。自分自身が望むべき相手と大切にしたいことのイメージはしっかりと持っています。ただ、目標が遠すぎることやなかなか実現できないもどかしさなどから、身近にある望んでいない恋愛に自分の望みを託してしまうのです。

まずは、信頼できる男友だちを作りましょう。好きでもない男性を受け入れてしまう女性は、男友だちがいないことで『男性』=『性の対象』と捉えてしまう傾向があります。そのため、心から信頼できる男友だちを作ることで、男性とも尊敬し合える対等な関係を築くことができるようになります。

次に、方向ちがいの恋愛を自分が望んでいるのかを見つめ直し、自分がどういう恋愛観を持っているのか具体的に書き出したり、心から信頼できる友だちに話をしてみましょう。理想が高すぎたり現実味がないことよりも、手に届く幸せを目標にし、自分の中に落としこんでみてください。

そして、自画自賛できるようなひとり時間の楽しみ方を見つけてみましょう。ストレッチをして心身を伸ばしてあげるだけでも、心が解放されて視野が広がり、自分が何に対して興味があるのかが見えてきます。

依存的にならず、自分で物事を見極め、自分にとって大切なものが見えてきたら、不本意なお誘いも躊躇することなく断ることができるようになりますよ。

恋愛において「断れない」性格を直すには…… 信頼できる男友だちを作る 自分の恋愛観を書き出したり、信頼できる友だちに話すことで見つめ直す 恋愛における手に届く幸せを目標に持つ ひとり時間の楽しみ方を見つける

心理カウンセラー 小高 千枝(おだか ちえ)

幼稚園教諭、キャリアカウンセラー等を経て、2007年1月、女性専門のカウンセリングルームを開業。男女関係の問題、依存症、人生観、うつなどのカウンセリングのほか、メンタルトレーニング、企業カウンセリングなどに携わる。2010年9月、精神科医名越康文監修、男女ともに通える『メンタルケアサロン〜ピュアラル』を開業。ご相談者それぞれのペース に合わせ問題解決に導くカウンセリングは男女問わず信頼を得ており、リピーターが多い。

2013年3月21日(木)、著書『人の本性を見抜くたった一つの質問』(徳間書店)が発売。「好きな数字」「好きな香り」「好きな色」など日常にありふれたものの選択の仕方で、その人の恋愛観や金銭感覚、コミュニケーション力に至るまで、本性を見抜く方法を伝授する一冊。人間関係の難しい現代だからこそ、相手を知ることは大切。この本を読めば、人間関係のお悩みもスッキリ解消できる……はず!?