「ｍＦブラシ」とは　開発秘話／小松尚美さんインタビュー

2011年7月20日 17時5分

コスメ業界は日進月歩。毎日のように優れた高機能コスメが登場しているが、それを使いこなすのは、案外難しかったりもするものだ。そこで重要な役割を持つのがツール。優秀な道具があれば、コスメの可能性を最大限生かすことができ、簡単にベストなメイクを実現できる。例えば、素人には手ごわいとされるナチュラルメイク。ミネラル・ファンデの登場で “メイクも肌にいい！” とかなり定着した感があるものの、石油系のコスメに比べてキレイに仕上げるには益々ハードルが高い。しかし、もっと自然に、もっと美しく…との願いは尽きない。そんな時、ぜひ手にとって欲しいのが、ミネラルファンデーション用に開発されたジャパンメイドの「ｍＦブラシ」。スキンケアしながら、プロが作るようなナチュラルなべースメイクを実現できると評判だ。

創業100年の歴史を持つ老舗メーカー、広島は熊野筆の仿古堂と共同開発

発売からわずか数ヶ月にして、手に取った人々を虜にしている「ｍＦブラシ」。開発したのは、富ヶ谷にあるセレクトショップHERBPARISのデザイナー、小松尚美さんだ。富ヶ谷にあるショップでは、自らが惚れ込んだ最高級のミネラルファンデーションMIMCも扱っているが、一個人としてメイクする際に技術的な悩みを抱えていたのだという。

「ミネラルコスメは魅力的な商品ですが、肌にのせる適量がわかりにくいという実感がありました。実は、ショップにいらっしゃる方の声を通して、せっかく購入したのに使いこなせない、適量がわからないため段々厚塗りになってしまう女性が多いということにも気がついたんです」
ミネラルファンデーションには、専用のブラシがついていたり、スポンジ一体型の容器に入っていたりするものが主流だ多いが、「もっときれいに、もっと薄づきに」という願いを追求したとき、「もっと弾力が欲しい」「もっと均一にのばせるものだったら」という想いが小松さんの心の中に蓄積されていったのだという。

そんな想いを実現させるべく着手したのが、ミネラルファンデーション用のオリジナルフェイスブラシの開発。MIMCの取り扱いをはじめ、ニュージーランドのオーガニックコスメブランド、キャロルプリーストの輸入販売も行う彼女だが、コスメブラシの開発は始めて。試作品10本、約1年の開発期間を経て、創業100年の歴史を持つ老舗メーカー、広島は熊野筆の仿古堂とともに満足いくものを生み出した。

「簡単にプロ級の仕上がりを実現させる、ナチュラルな美肌を作れるミネラルファンデーション用のブラシです」。オリジナルというだけあり、その形状はユニーク。「毛足は短く、形状はフラット。最高級の感触を約束する祖光峰山羊の首周りの柔らかな毛を採用し、程よいテンションのために、長さとナイロンの割合にもこだわりました。このブラシならば、粉を無駄なく少量ずつ肌にのばせる上、自然に仕上がるんです」。おすすめは、このブラシの特徴である短い毛足と強いテンション、しっかりとした密集度を最大限活用した"タッピング"。

「ファンデーションをブラシにとって、垂直に軽くトントンと入れ込みます。タッピングすることで女性の多くが抱える毛穴の悩みを解消でき、角質層にもファンデーションに含まれるミネラル、植物オイルの有効成分をを届けることができるので、化粧持ちもとてもいいんですよ」

程よい弾力と柔らかい質感ゆえ、目の周り、キワのキワまでファンデーションをのばすことができ、フィット感、均一感も理想的。カバーしたいところに粉を重ねたり、量を調節したりできるので、ニュアンスメイクも想いのまま。ミネラル素材のものならば、リキッドファンデーション、粉状のファンデーション、チークまでタッピングはすべて可能。その後、ルースパウダーでの仕上げも、このブラシ1本でできるというから驚きだ。

「特に試していただきたいのが、スポンジ状のファンデやチーク。そのまま肌につけると皮脂を吸着して目詰まりしやすく、衛生面のことも考えると定期的にスポンジを取り替える必要があります。しかも、適量がわかりにくい。そこで、このブラシでスポンジを直接タッピング。するとパウダーが出すぎてしまうことなく、量を調整できるので、メイクアップ技術完全素人で大変ズボラな私でも全くストレスを感じることなくナチュラルメイクができるようになりました。メイクにそれほど興味がなくても、ベースメイクでナチュラルな美肌づくりを望む気持は女性なら誰でも持っているはず。ぜひ、試してみてください」