10年ぶり復帰のベッキーに「チャンネル変えた」。それでも炎上が彼女の存在感を支える皮肉
いったいベッキーはいつになったら許されるのでしょうか?
◆10年前の不倫騒動、いまも続くベッキーへの拒否反応
不貞行為とはいえ、誰かを物理的に傷付けたわけでも、著しい不利益を与えたわけでもない。にもかかわらず、今回も「出てきた瞬間にチャンネルを変える」とか、「不倫からの復帰を美談にするな」という批判コメントが殺到しました。好き嫌いは仕方ないこととはいえ、過剰な反応は明らかに異常です。
議論を二分した『イッテQ!』の復活劇には、ベッキーという一人のタレントが、敵意を持つ視聴者の批判を必要としているのではないかという、世知辛い現状が浮かんできます。
まず、ベッキーと川谷絵音の不倫騒動をおさらいしておきましょう。事が起きたのは2016年のこと。二人のLINEでのやり取りから「友達で押し通す予定!笑」や「センテンススプリング」(文春の直訳)というパワーワードや、そしてこれをきっかけにスクープを連発する『文春砲』なる流行語が生まれました。
好感度タレントの常連で、バラエティ番組になくてはならない存在だったベッキーの衝撃的なスキャンダルは、社会を揺るがすほどのインパクトを与えました。ベッキーはレギュラー番組9本の出演自粛と、CMの差し替えに追い込まれたのです。
『イッテQ!』降板も、この流れで起きたことでした。
◆「あのベッキー」がテレビに出ること自体が価値になる
しかしながら、もうスキャンダルからは10年ほどの時間が経過しています。もちろん、だからといって不倫の事実が消えるわけでもありませんが、それでもここまでの熱量でベッキーを寄ってたかって叩く粘着ぶりには、少し寒々しいメンタリティがうかがえると言わざるを得ません。
「不倫は文化」とまでは言わなくとも、ちょっと道を踏み外した程度の色恋沙汰は古今東西にあったはずです。その程度のことで、著名人に道徳やら人の道やらを説き、善良な市民として真っ当な見識を発揮したと悦に入る空気のほうが、よほどベッキーよりタチが悪いのではないでしょうか。
遠距離の物陰から人畜無害な正論を乱射するアマチュアのスナイパー集団。この現代社会の陰湿さこそが、ベッキーの一件によって炙り出されたものなのです。
