スターバックス リザーブ(R) ロースタリー 東京に、期間限定・国産素材でつくったティー ラテが登場!
【写真】京都産の和紅茶(左)と、ベルガモット
毎年11月1日〜2月14日のホリデーシーズンに合わせて、期間限定のドリンクが登場するスターバックス リザーブ(R) ロースタリー 東京(以下、ロースタリー 東京)。2階にあるティバーナ(TM) バーには、「京都和紅茶 ティー ラテ」(店内利用1100円、テイクアウト1080円)が登場する。ティバーナ(TM) バーに和紅茶が登場するのは初めてのことで、さらにこのラテのために希少な国産のベルガモットを使用しているという。スターバックスの開発担当者・矢野さんにドリンクの開発にいたるストーリーをうかがった。
新しいティー体験を届けるティバーナ(TM) バーのドリンクは、「モダン・オーセンティシティ」を大切に開発されているという。
「お茶の本格感と、それを現代的に解釈することを心掛けています。お茶の世界の伝統に敬意を払いつつ、茶葉の組み合わせなどでお客様に唯一無二の体験をお届けしています」と矢野さん。
「京都和紅茶 ティー ラテ」は、“日本の素材を使ってアールグレイを作りたい”という矢野さんの想いからスタートした。アールグレイは、茶葉にベルガモットという柑橘の香りをつけた人気のティーだが、実はこれまで、ティバーナ(TM) バーにアールグレイを使ったメニューはなかった。だからこそ、ティバーナ(TM) バーらしい新しい発見のあるアールグレイを届けたいと、今回の開発につながった。
京都産の和紅茶と高知産の土佐ベルガモットの出合いから国産素材のアールグレイが完成。肌寒くなる冬にほっこり温まるドリンクをと、そのアールグレイを楽しめる「京都和紅茶 ティー ラテ」が生まれた。和紅茶のボディにベルガモットシュガーで香りと甘味をつけ、ハニームースと和紅茶のパウダーをトッピング。仕上げにベルガモットのエッセンシャルオイルを吹きかけている。
口元へカップを近づけると漂うベルガモットの香り。ひと口含むと、爽やかな香りが鼻腔を抜けていく。飲み進めていくとハニームースと混ざり合い、ほのかな甘味を感じる。
驚くのは、紅茶の渋みを全く感じないこと。
「海外の紅茶に比べ、和紅茶は穏やかな香りと繊細な甘味があり、かつ旨味が強くて渋みが少ないので飲みやすいんです。繊細な香りの土佐ベルガモットに合うものを探していろいろな和紅茶を試しましたが、京都産はその中でもビターなテイストが強く、大人っぽい味わいがこのベルガモットに合うんです。和紅茶も繊細なので、ベルガモットの香りが立ちすぎず弱すぎない最良のバランスを大切にしました」
■希少な国産のベルガモットとは
ベルガモットの主な産地は、イタリア。開発当初は国産の甘夏や橙、柚子やすだちなどさまざまな日本を代表する柑橘系の香りと和紅茶をブレンドし、アールグレイに近い紅茶の開発を目指していたそうだ。しかし、なかなか納得のいくものができず、国内でベルガモットを生産しているところを探してたどり着いたのが、高知県で栽培されている土佐ベルガモットだった。
「すぐにエッセンシャルオイルやシュガーのサンプルを取り寄せました。海外産の物に比べ土佐ベルガモットは香りが繊細なうえ、フレッシュさも際立っています。すぐにこれでアールグレイを作ろうと決断しました」
また、土佐ベルガモットができるまでのストーリーも矢野さんの心をひきつけた。土佐ベルガモットを栽培する高知県は、温州みかんをはじめとする柑橘栽培が盛ん。しかし消費の減少や温暖化の影響で温州みかんの将来が危ぶまれている。そこで柑橘栽培の未来を考え、新たに栽培されたのが土佐ベルガモットで、日本で初めて大々的な生産に成功した。
「13年前からひとつの農家で栽培がスタートし、初収穫まで5年がかかりました」と語るのは、土佐ベルガモットの商品開発を担当する蔵田さんだ。温暖な気候を好むベルガモットに対し、高知県は温暖ではありますが冬はマイナス5℃以下になることもあるという。
「寒さで木が枯れてしまわないよう、寒波が来ると木を保護したり…。ベルガモットは接ぎ木で増やしますが、はじめはどの台木にすべきかから模索しました」
こうして栽培に成功し作られたエッセンシャルオイルやシュガーが、京都和紅茶 ティー ラテの香りの源だ。香りのフレッシュさには、果皮からの香りの抽出方法に秘密がある。
「香りは熱に弱いのですが、40℃という低温で抽出することで香りが高くなっています。減圧して低い気圧にすることで、低い温度で抽出できるのです。生のベルガモットとほぼ同じ香りを維持しているのが土佐ベルガモットの商品の特徴です」(蔵田さん)
生産は順調に進み、来年には6軒の農家が栽培に加わるのだそうだ。
矢野さんはこうしたストーリーに、消費の減少など同様の課題がある日本の茶産業との共通点を感じている。
「現場のパートナーからも、もっと日本のお茶を提案していきたいという声がありました。日本のお茶は抹茶や緑茶以外にもいろいろな種類がありますが、あまり知られておらず、そのひとつに和紅茶があります。日本のお茶の選択肢を広げることが茶産業を盛り上げることにつながりますし、また日本で長年大切にされてきたお茶文化を継承していくことにもなります。日本の文化を発信していくことはロースタリー 東京の役割でもあるので、パートナーの声は後押しになりました。これからもロースタリー 東京ならではの視点で日本の素晴らしい食文化を体験できるような商品を開発していきたいです」
肌寒い季節に楽しむ、優雅な香りが立ち昇る温かなティー ラテ。京都和紅茶 ティー ラテの繊細な味わいの中に、日本の希少な素材の出合いを感じてみよう。
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