「祖母みや子100歳 年を取るってしんどいけど愉快だ!」より/漫画=きよまろ

写真拡大

人生100年時代の超ポジティブメイカー、祖母・みや子。2017年末に「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、人々に不安と希望を与えた「人生100年時代」というワードも記憶に新しい。高齢者を取り巻くネガティブな問題が社会に渦巻く現代。彼女は、震災、戦争、夫との離別…さまざまな不幸を乗り越え、100歳まで明るく生き抜いた“最強おばあ”である…!

【漫画を読む】年だからと諦めない!100歳でバイクに乗って見えた世界は

“最強おばあ”の孫、きよまろさん(@sobomiyako98)は、戦争や震災を経て、この超高齢社会を100歳までポジティブに生き抜いた祖母・みや子のエピソードを「祖母・みや子98歳」として漫画化、発信。それをパワーアップさせた「祖母みや子100歳 年を取るってしんどいけど愉快だ!」が2024年3月20日に電子書籍で刊行された。

そこで、筆者・きよまろさんの漫画を中心に、祖母みや子の愉快な日常を多数紹介していく。これを読めば、きっと老いることを愛おしく感じることができるだろう。

「バイク乗りたい」の作品にあるように、みや子さんの挑戦意欲は衰えず、見習いたいほど。「年だから…と諦めていること、興味があったけれどしていないこと…年のせいにして、しないでいることは誰しもあるのではないかと思います。祖母は探求心が旺盛でそういった概念がなかったように思います。戦争で『死』が間近にあったので『生きている間にしたいことはする!』という思いが強かったのかもしれません。家族はその要望にやや振り回された感はありますが、それも含めて祖母だと思うと協力したくなってしまうのです。生きていること、新しいことにチャレンジしてみることは感動の連続だとよく言っておりました。最近感動した記憶がないという方は何か新しいこと、したかったことを思い出して行動してみるといいのかもしれませんね」

健康にまつわるエピソード「メタボ測定」「摂れって言うから」に込めたメッセージとは?「医療の矛盾と言うのか、捉え方の違いはよくある話かと思います(運動をしてくださいと言われてウォーキングをしたら、軟骨がすり減って関節炎を起こして叱られた…など)。よかれと思って失敗…医療のみならず生活でもよくある話だと思いますが、専門職の常識と一般人の常識には違いがあることを常に意識しなければと思いました。また、メタボリックシンドロームの測定のエピソードは『腹囲測定でお腹を楽にって言われるけど、あんなの本当にゆるめて測ってもらう人っているのか!?』という話題で盛り上がったことがありました。人はいくつになっても見栄を張りたいものなのですね」

「お古」や「マナー」のエピソードは、考えさせられるものがある。「自分の作法やルールは必ずしも他人と同じではない、というメッセージを込めました。価値観の違う人を不快に感じたりそれを責めるのではなく、自分自身にもそれをスルーできるスキルが大事なのだと。特にネットやSNSが普及し、自由な発言が多くの人に向けてできる現在、このスルースキルがないと生きづらくなってしまうのかもしれません」

今を生きる老若男女を元気にする、100歳まで生きた“最強おばあ”祖母・みや子。いくつになっても「自分らしさ」を追い続ける姿は、年を重ねていく我々に勇気と導きを与えてくれる。