手書き文字が簡単おしゃれに! 文具ソムリエールが注目する新作ペン3選
楽しい気持ちになったり商品を買いたくなったり、私たちは日常生活の中でPOPに影響されていることが多いはず。私も会社員時代に文房具の購入を後押しするためのPOPを書いていました。
小売店などお仕事でPOPを書く方々は忙しい業務の中で適切な文房具を使って、効率化しながらより魅力的なPOPを作りたいと思っているのではないでしょうか。そんな方におすすめしたいPOPづくりに役立つ最新のペンを見ていきましょう。
■ミルキーブラッシュ/ぺんてる
9月下旬に発売された「ミルキーブラッシュ」。1996年に発売され大ヒットとなったパステルカラーのボールペン「ハイブリッドミルキー」のインキを搭載したかわいらしい筆ペンです。
かつて発売されていた「ハイブリッドミルキー」は「ミルキーペン」という愛称で親しまれ、当時は黒い紙にも書けるボールペンとして話題になりました。写真にイラストを描いて楽しんだことがある方もいるのではないでしょうか。
新作の「ミルキーブラッシュ」もハイブリッドミルキー同様、黒い紙に書いてもしっかり発色します。さらに、筆ペンタイプなので筆圧の強さで線を太く書いたり細く書いたり調整できるのも魅力です。
力を入れて広がった穂先を使って広い面積を塗りつぶすにも便利ですし、力を抜いて細かい部分を丁寧に塗ることも可能です。
薄い色の紙にも濃い色の紙にもしっかり発色するのでPOPのベースの色を選ばず使用できます。表現の幅が広がりそうですね。
価格:各550円
■クリッカート/ゼブラ
POP作りにはカラーペンが必須です。2019年に発売されたクリッカートはなんと36色展開でした。発売時にすでに色数が多く人気商品となりましたが、今年の5月に新色のペールトーンが12色追加され話題になっています。
追加されたペールトーンがこちら。
クリッカートはただ色数が多いだけのカラーペンではありません。ノック式でペン先が乾きにくいのが特徴です。
一般的に水性のカラーペンはインクの乾燥を防ぐためにキャップ式になっています。しかし、クリッカートは空気中の水分を吸収する特殊なインク「モイストキープインク」を採用することでペン先の乾燥を防ぐことに成功したのです。
POPにイラストを描くと多色使いになることが多く、キャップの開け閉めは面倒ですよね。ノック式であればキャップをなくす心配もありません。
さらに、モイストキープインクは黒い縁を描いた後に薄い色を塗っても、薄い色側にインクの滲みがないのも特長です。
「薄い色から描く」と分かってはいても、ついつい濃い色の縁取りから描いてしまうことってありますよね。せっかく下書きまで上手くできたのに描き直さなければいけなかったり、薄いインクが縁取り部分に触れないように慎重に描いたりするのは面倒です。クリッカートならあの煩わしさから解放されますよ。
また、36色セットのケースも便利です。新色のペールトーンは入っていませんが、セットのケースは卓上に置けばペン立てとしても使えます。
取っ手もついているので持ち運びにも便利ですよ。
価格:各110円
■シャーピー マジェスティックジェム/シャーピー
アメリカの国民的ブランド「シャーピー」はアメリカでは知名度が高すぎて油性マーカーの代名詞にもなっているブランドです。
市場シェア80%でアメリカでは一家に2本シャーピーがある計算になるんだとか。ハリウッドセレブのサインにもよく使われるため海外の映像で見たことがある方もいるかもしれません。
ガラスや木材・石材・金属など素材を選ばず何でも書けて便利という機能はもちろんですが、注目したいのは色展開。なんと120色ほど展開していて、日本で取り扱っているカラーだけでも50色以上あるそうです。
水性マーカーはカラーバリエーションが幅広いものも多いのですが、油性マーカーでこれほどの色数はなかなかありません。
元から色数が多いシャーピーですが、この夏追加されたのが「マジェスティックジェム」というニュアンスカラーの12色です。
タンザナイトやローズクォーツ、アクアマリンといった鉱石の名前がついたカラーリングは色鉛筆のように繊細な表現に挑戦できると話題です。
水性のインクがのりづらいツルツルとした素材でPOPを作りたい時に「ぴったりな色がない」と諦めることもなくなります。
価格:シャーピー ミスティックジェム 12本セット 1,584円、シャーピー ミスティックジェム 5本セット 660円
■相性の良いペンでPOPを楽しく効率化
POPを描く時に会社支給の文房具を使っている方や昔から使っているものを使い続ける方は少なくありません。しかし、素材にあったものや色展開の多いペンを使えばインクのりがよく時間短縮になったり表現の幅が広がったり、より表現豊かなPOPを作れます。
POPというとついはさみや定規に注目しがちですが、ペンの進化はすさまじい勢いです。ぜひここで紹介した新しいペンを試してみてくださいね。
(菅未里)