写真という二次元の世界でモノが持つ魅力を表現することを主な仕事としている、雑誌や書籍の編集・ライターであり広告のクリエイティブディレクターと、スタイリスト経験もあるギフトのウエブショップのビジュアルディレクターの2人が立ち上げた「オクリモノ総研」。雑誌の企画やセミナーで「贈りもの」のテクやモノをご紹介しています。そんな「贈りもの」のプロが、働く堅実女子が抱える「贈りもの」のお悩みをスッキリ解決！「贈りもの上手」の称号を手に入れられる、モノ選びのヒントや、オススメのアイテムなどをご提案します。

手土産、お祝い、お礼……人づき合いに「贈りもの」は欠かせない！

心にグッとくる素敵な「贈りもの」は、あなたの株も上げてくれるはず。

人とのつき合いのなかで、誕生日プレゼントなどのお祝いの品、お礼の品に季節のご挨拶など、贈りものをするシーンは多々ありますよね。そのたびに、モノ選びに頭を悩ませてはいませんか？　

写真という二次元の世界で、モノが持つ魅力を表現するのを主な仕事としている、雑誌や書籍の編集・ライターであり広告のクリエイティブディレクターと、スタイリスト経験もあるギフトのウエブショップのビジュアルディレクターの私たち2人。15年以上前に、とある女性誌で贈りものの大特集で編集＆スタイリングを手掛けて以来、贈りものに関する相談を頻繁に受けるようになりました。

たしかに、私たちの主な仕事場である撮影や取材の現場には、いつも美味しい差し入れや手土産があふれています。それに加え、仕事柄、新しい情報や巷の話題には常に目や耳を傾けていますし、素敵なアイテム探しに余念がありません。情報も持っていてモノ探しも得意な私たちは「美味しいもの」や「おしゃれなもの」も知っているほうだと思います。

でも、「美味しいもの」や「おしゃれなもの」が「贈りもの」として、本当に最適なのでしょうか？

なぜ「贈りもの」をするのか、改めて考えてみよう！

「贈りもの」は“贈る側”ではなく“贈る相手”が主役!!

「おしゃれなギフトを贈りたい」

「美味しい手土産はどれですか？」

私たちがよくされる相談は、この2つ。

15年以上前に私たちが某雑誌で「贈りもの特集」を手掛けたときからいまに至るまで、変わりません。

そもそも、「贈りもの」とはなんでしょう？　

言葉の意味を調べると、「記念やお祝い、お礼など、なにかしらの事由があって贈るもの（贈られたもの）」と解説されています。つまり、「贈りもの」は「気持ちを伝えるために贈る品（贈られた品）」「相手を喜ばせるために贈る品（贈られた品）」であることが大前提となります。ということは、 “贈るモノ”や“贈る行為”に気持ちが込められていなければ、単なる“モノの移動”で“おしつけ”になり、「贈りもの」本来の意味を持たないものとなります。

さて、そういう視点で再度「贈りもの」を考えたとき、果たして、「美味しい」「おしゃれ」で選んだ品は、本当に気持ちが伝わるでしょうか？

「“美味しいもの”を選びたい理由は？」と聞くと、たいていの人は「美味しいものを知っている人と思われたい」と言います。「“おしゃれなもの” を選びたい理由は？」と聞くと、これも同じく「おしゃれな人だと思われたい」と答えます。これは、「贈りもの」の大前提である“気持ちを伝える”ことや“相手を喜ばせる”よりも、自分が先に立ってしまっている証拠。「贈りもの」は“己のセンスの見せどころ”ではありません。そういう「贈りもの」は自己主張を押しつけようとしているのと同じこと。

「贈りもの」は“贈る側”ではなく“贈る相手”が主役！これを忘れてはダメ。　

改めて「贈りもの」の意義について考えた人ならば、相談も「こういう人がいるのですが……」というようなものに変わっていくはずです。

取材＆リサーチで判明！女性が悩む「贈りもの」トップ３は……

私たちは、女性誌や男性誌などで、幾度となく「贈りもの」の特集を手掛けてきました。そのたびに多くの人に取材＆リサーチをしていますが、時代が変わっても、悩みのトップ３は変わりません。

多くの人が、シーンよりも、贈る相手で困っているようです。

【悩み１】家族や近しい人への「贈りもの」

両親や兄弟、夫や義理の両親などの家族、古くからの友人や彼など近しい人には「贈りもの」をする機会が多くある相手には、過去に何度も「贈りもの」をしているため、「〇〇も△△も以前に贈ってしまったし……」とバリエーションに困っている人が。とにかく、過去に贈ったものとかぶらないものを探すのが大変！たしかに、父親だけでも、誕生日、父の日、（敬老の日）、結婚記念日、バレンタインデー、クリスマス、お中元、お歳暮……と年に何回も「贈りもの」を必要とするシーンが訪れます。アイテム選びに行き詰まり、考えることに疲れた人も多く、「毎回、同じもの（消耗品など）を贈るようになった」「“モノ”ではなく、食事や旅行といった“コト”にすることにした」にという人も……。

【悩み２】異性（男性）への「贈りもの」

父親や兄弟、彼氏（夫）もさることながら、多くの人が心を悩ませるのが、会社の上司や同僚、取引先などの男性への「贈りもの」。バレンタインデーやお中元・お歳暮などの習慣は撤廃されている会社も増えてきたとはいえ、転勤や異動、退職などの際の送別の品は免れないことも多い様子。とくに年齢が上の方への「贈りもの」は最難関！と言う人も……。とくに大勢からお金を集めて、それなりの予算で選ぶとなれば、そのプレッシャーは相当なもの。困った挙句、花や酒、仕事でつかえる文房具、商品券やギフト券などの金券など、無難なもので済ませている傾向が!!

【悩み３】よく知らない人への「贈りもの」

「贈りもの」は贈る相手があってこそ！　とはいえ、つきあいたての彼氏、つきあいの浅い仕事仲間、初めて訪問する会社やお宅など、相手の好みをほとんど知らない場合も少なくありません。相手について、あらかじめリサーチができればいいのですが、近しくないとそう簡単ではないでしょう。そういう相手には、無難な消えもの（食品や飲料など）が王道。こういうときこそ、「美味しいもの」を選択のポイントのひとつにしてもいいのでは？しかし、食に関しては好みがあり、「美味しい」という感覚も人によって異なるということを念頭に置いておく必要があります。

贈る相手との関係性によって、「贈るもの」が変わるのが当然。

「贈りもの」は相手を思う気持ちを形にし、人と人とを繋ぐもの。相手の喜ぶ顔を思い浮かべながら、気持ちを込めて選ぶこと。選ぶ時間や考える時間も相手を思う時間、と思えば、適当に選ぶことはできなくなるはずです。

「贈りもの」のプロ集団である「オクリモノ総研」は、相手に喜ばれる「贈りもの」を見つけるのに参考になる情報を、これから続々とお届けしていきますね。


オクリモノ総研
秋葉樹代子/久保奈緒美

「贈りもの」に関する取材・リサーチをベースに、より喜ばれる「贈りもの」や「贈り方」をご提案する「贈りもの」のプロ集団。雑誌で「贈りもの」「ギフト」「お取りよせ」などのの企画を担当するほか、シーズンやイベントごとの「贈りもの」セミナーも開催。
■所長：秋葉樹代子（主に執筆担当）　女性誌編集部で「手土産」「贈りもの」「女子会」などの企画を多々担当。某女性誌で手掛けた「贈りもの特集」は、大きな反響を呼び、過去最高販売部数を記録。現在は、編集・ライターとして雑誌や書籍の企画・執筆を手掛けるほか、広告のクリエイティブディレクターとしても活動中。
■開発責任者：久保奈緒美（主に選定＆撮影担当）雑誌や広告でファッションスタイリストとしてキャリアを積み、現在はギフト専門ウエブショップのビジュアルディレクターに。スタイリスト時代に培った“モノ探し力”と“審美眼”に定評あり。和装の着付け師の資格も所有し、マナー等にも精通。