ユキヒョウの獣舎に2Fが増築。獣舎内を駆け回る

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2017年3月3日に開園80周年を迎えた東山動植物園では、2017年3月18日(土)から6月4日(日)の期間、記念事業として「体験!仰天!東山!Higashiyama 80th」を実施する。期間中は身近に動物たちを感じられる展示や自然を親しめるイベントなど、さまざまな取り組みが行われる。

【写真を見る】2階フロアが増築されたユキヒョウの獣舎

■ 獣舎を改築!ユキヒョウがぴょんぴょん駆け回る!!

まず、記念事業の一環として、ユキヒョウの獣舎に2階を増築。もともとユキヒョウは、温度の低い高山帯に生息し、岩山など高い場所に駆け上がる特性を持つ。2階フロアを増築したことで、従来の横移動だけでなく、ユキヒョウ本来の上下移動の様子も観察できるようになった。

■ ガラス越しのスマトラトラは迫力満点!

そして、スマトラトラを観察できる獣舎の一部がガラス張りに変更。今までは檻と柵の間に1.8メートルの距離があったが、至近距離で一層迫力のある姿が見られるようになった。檻がないので、動物の観察や写真撮影もしやすいぞ!

ほかにも、動物園では珍しい「アフリカゾウの全身骨格標本」の展示や、開園1周年記念として作られた「恐竜像&広場」のリニューアル(4月下旬公開予定)が行われる。

■ 「ターヘル・アナトミア」など貴重な歴史遺産が展示

また、東山動植物園の中にある伊藤圭介記念室では「シーボルトと伊藤圭介展」を開催。伊藤圭介は江戸時代末期から明治時代における日本で1号となる名古屋出身の理学博士で、ドイツの医学者シーボルトとの関わりもあった偉人だ。同記念室には、子孫によって収蔵された展示品が並んでいるが、今回は開園80周年を記念した特別展示も登場。江戸時代に杉田玄白らによって刊行された「解体新書」の原本となる「ターヘル・アナトミア」や、シーボルトから贈られた顕微鏡を見ることができる。国内で現存する「ターヘル・アナトミア」はわずか4冊で、東山動植物園での展示は10年ぶりとなる。

加えて今回、東山動植物園をより楽しく回れるスマートフォンアプリ「ひがしやま80」をリリースする。このアプリは、オリジナルの図鑑が作れるアプリで、園内の動植物やスポットなどを撮影してアプリに保存すると、対象のさまざまな豆知識が自動で追加される仕組み。園内の最新情報も得ることができる。対象の写真を多く保存するとプレゼントがもらえる“クジ引き機能”もあるので、園内を回る際には活用してみよう。

ここで紹介した以外にも、東山動植物園では80周年事業では限定グッズやグルメの販売、エサやり体験や宝探しゲーム企画などが行われる。今春の東山動植物園は、いつも以上に楽しめそうだ!【東海ウォーカー/淺野倫孝】