石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が今季初優勝を飾る

写真拡大

7月9日(日)、日本最速決定戦といえる全日本スーパーフォーミュラ選手権の第3戦が富士スピードェイにて行われ、石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が今季初優勝。2位にフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)、3位のアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)が入った。

【写真を見る】2位にフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)

気温34度、路面温度48度という酷暑日のような暑さの中、55周の決勝レースがスタート。

ポールポジションの国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は、スタートから後続をどんどん引き離し、10周を終えた段階で2位と6秒近い差をつける。いっぽうチームメイトで予選2位の石浦はスタートに失敗して4位へ転落する。

給油義務あり/タイヤ交換は任意というこのレース。まず動き出したのは、ポイントランキングトップで、予選12位のアンドレ・ロッテラー。9週目でピットインしたロッテラーは、タイヤ無交換作戦を選択。空いたスペースの中、猛プッシュでラップタイムを刻んでいく。上位陣が続々とピットインする中、国本と石浦のインギング勢はコースに残る。

国本が動き出したのは31週目。2位以下に大きな差を明けてピットに滑り込むと4本のタイヤ交換と給油を実施しコースに戻る。しかしアウトラップで右フロントサスペンションに異変が発生しペースを上げることができず翌週に再度ピットイン。応急修理を試みるものの、結果、国本はリタイアを選択した。トラブルは久々の表彰台かと思われた小林可夢偉にも発生。43週目に給油のみピットインしたものの暑さでパーコレーションをおこしエンジンがリスタートせず大きくタイムロスした。

いっぽうで快調なのが石浦宏明。上位勢が続々ピットストップして視界が開いた頃からペースアップを開始。33週目でピットに入ると、タイヤを4本交換し給油をするフルサービスを13秒で終えピットアウト。そのままノントラブルでチェッカーフラッグを受けた。

優勝した石浦は「今シーズン、早いうちに勝っておかないとシリーズ争いも厳しくなるだろうと思っていた。今回勝ちたいとは思っていたが、予選から流れは(チームメイトの)国本選手のほうにあって、決勝でも自分のスタートの失敗から、一瞬ちょっと勝つのは難しいかと思った。チームメイトに不運があったものの、自分としては展開に恵まれて、プッシュしているところも見ている方に伝わったと思うし、それだけ必死に精一杯走った結果、この優勝に繋がった。速いクルマを用意してくれたチームと自分もがんばったつもりなので、今日は自分の力を出し切れたという意味ですごくスッキリしている。」と喜びを語った。この優勝で石浦は暫定ランキングトップを獲得。また7月5日に42歳の誕生日を迎えたチーム監督の立川祐路に優勝をプレゼントした。

スーパーフォーミュラの次戦は8月20日(日)、ツインリンクもてぎで決勝レースが行われる。