お金持ちになりたかったら学生ローンは一気に返済しない!―投資で成功した学生の話

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誰でも借りたお金はなるべく早く返してしまいたいものですよね。でもあるアメリカの学生は月々の返済を最小限にして、余剰資産を投資にまわし、成功しました。個々のケースにより違いはありますが、投資を勉強する余裕があれば考えてもいいかもしれませんね。

CNN Moneyに掲載されたモハメド・マジドさんの記事によると、彼が2009年に23才でドレクセル大学を卒業したとき、銀行口座の残高は200ドル(約2万円)でしたが、ローンは55000ドル(約650万円)も残っていました。

補助金や奨学金、両親からの仕送りを受け取った上のことです。母親は彼の学費を払うためにクレジットカードを使っており、彼の在学中に自己破産することになりました。

彼が部屋をシェアしていたルームメイト2人はそれぞれ10万ドル(約1200万円)以上のローンがあり、そのうちの1人は卒業以来、フルタイムの仕事以外に週末はウェイターのアルバイトをして返済にあてています。

モハメドさんが働き始めたとき、月々のローン返済は460ドル(約5万4千円)、年収は48000ドル(約570万円)。返済は簡単ではありませんが、状況は悪くない方でした。卒業後も仕事探しに苦労している友人を考えれば、新車や外食など交際面でのプレッシャーもありません。

金融危機後に卒業したことも大きく、経済一般について本を読むようになりました。

そのなかで出会った考え方が機会費用です。何かを選択したことで諦めた、他の選択肢の価値をいいます。スタンダード&プアーズが11%の歴史的な利益をあげているときに、3%から6%の利息で返済を急ぐ必要があるのか考え始めました。

そこで彼は投資を勉強して株を始めます。

26才になったとき、ローンの残高と投資口座の残高が同額の35000ドル(約400万円)になったことに気づきました。このまま全て返済してしまうか、それとも返済を少額におさえて残りを投資にまわすか。このまま最小限の返済を続けると完済に8年間かかります。

8年後に資産が増えるか、この間の経済状況などリスクはありますが、彼は投資することにしました。

彼は成功しましたが、投資にはリスクもつきもの。就職後にしっかり勉強する時間がとれるようになってから、よく考えて決めたいですね。

参考:Want to get rich? Don’t pay off your student loans
http://money.cnn.com/2014/12/11/investing/dont-pay-off-your-student-loans/