地球温暖化で動物のサイズは小さくなる―米研究

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地球はこれまでにも、数百万年周期で温暖化を経験してきました。この周期に合わせて生物のサイズが小さくなっていることが、ミシガン大ほかの研究で明らかになりました。

長い間、地球温暖化が問題になっていますが、地球は過去に何度も氷河期と温暖化を繰り返してきています。過去に温暖化が起こっていた時代を調査すると、面白い事実が分かってきました。哺乳(ほにゅう)類のサイズは、温暖化の時期に小さくなるのだそうです。

ミシガン大、ニューハンプシャー大、コロラド大、カリフォルニア工科大の研究者による共同研究チームは、約5300万年前の温暖化の前後の化石などを調査し、この時期の哺乳(ほにゅう)類のサイズが小さくなっていることを発見しました。

以前の研究では、約5500万年前の温暖化でも、サル類やシカ、ウマなどの哺乳(ほにゅう)類のサイズが小さくなっていることが確認されています。今回、同じ現象が確認できたことによって、温暖化と生物のサイズには相関関係があると考えることができそうです。

生物のサイズが小さくなる理由について、フィリップ・ジンジャリッチ博士は「餌となる植物の栄養素が少ないことが原因ではないか」と考えています。「温暖な環境では、植物の成長は速くなります。その分、含まれる栄養素の量は少なくなります」

現在また、温暖化に直面している私たち。この仮説が正しいとすれば、人間のサイズも徐々に小さくなるのかもしれませんね。

参考:Global Warming Led to Dwarfism in Mammals - Twice
http://www.sciencedaily.com/releases/2013/11/131102095546.htm