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家族も友人もなく、天涯孤独に生きたヘンリー・ダーガー。20世紀アメリカ美術における最大の謎ともされるアウトサイダー アーティスト、ヘンリー・ダーガーの人生と創作に迫る展覧会が2011年4月23日から5月15日にかけて、ラフォーレミュージアム原宿にて開催される。

なんてこと。あなたがた、こんな大きな花を見たことある?(部分) Collection of Kiyoko Lerner ©Kiyoko Lerner,2011

ヘンリーは、その侘しい実生活を棄て、自分が夢想した物語『非現実の王国で』の中で生き、そこで起こった出来事を、生涯を賭して記録した。生きることそのものでもあった彼の創作は、下宿先の大家夫妻によって偶然発見され、彼の死後、人々の目に触れることとなるが、その不可思議な世界観と強烈な表現欲求は今も観る者を圧倒し、魅了し続けている。

会場は、ヘンリー・ダーガーの幼少期にフォーカスをあてる「Early Days」、彼が興味を抱いていた事物を紹介する「Archeology of Henry Darger’s Room」、『非現実の王国で』の挿画64点を展示する「Welcome to the Realms of the Unreal」、自叙伝と本邦初公開となる遺品6点を紹介する「History of My Life」、著名人による「Hommage」という5つのセクションで構成される。「Hommage」では、リリー・フランキー、大竹伸朗、小谷元彦、菊地成孔、やくしまるえつこ等、さまざまな分野の著名人の視点からダーガーという人物像を浮き彫りにしていく。

彼の実人生と、未だ全容が解明されていない『非現実の王国で』を解き明かす本展。ヘンリー・ダーガーとは何者だったのか。純粋なる妄想の世界を覗いてみては。


サリー・フィルダー、デイジー、へティ、ヴァイオレット、アンジェリニア・アーロンバーグ、ジョイス、ジェニー、アンジェリン、キャサリン、マージョリー・マスターズ Collection of Kiyoko Lerner ©Kiyoko Lerner,2011

ヘンリー・ダーガー展〜アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く『非現実の王国で』
日時:2011年4月23日(土)〜5月15日(日) 11:00〜20:00(最終日〜18:00)
会場:ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6階)
入場料:一般 800円
お問い合わせ先:Tel 03-3475-0411

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