ファミマ「コンビニエンスウェア」が話題!“ユニクロなど既存アパレルに対する強みは?”直撃に意外なネットワークの存在が
 最近ファミマの入口付近の棚に靴下を筆頭に衣類が多く陳列されていることにお気づきでしょうか?「コンビニで服なんか買わないよ〜」と思っている方はちょっと時代遅れかも。

◆人気のファミマ「コンビニエンスウェア」既存アパレルに対しての強みは?

「コンビニエンスウェア」はファミリーマートが展開するアパレルブランドで、ファッションデザイナーの落合宏理氏との共同開発商品です。

落合宏理氏は数々の賞を受賞し、2016年にはリオオリンピック・パラリンピック競技大会閉会式の衣装制作を手掛けるなど世界から注目される存在です。そんなファッション性に優れた「コンビニエンスウェア」があることがファミリーマートに行く理由の1つになればという考えからコンビニで買えるファッションブランド「コンビニエンスウェア」は生まれました。

 ファミリーマートの広報担当に、ユニクロやGU、しまむら、ワークマンなど既存アパレルに対しての強み・特長をたずねると、「全てではありませんが、親会社である伊藤忠商事のネットワークを活用して効率的に材料を仕入れつつ、約16300店舗に安定供給できること、また世界的なデザイナーの落合宏理氏と共同開発しており、低価格と機能・デザイン性を両立しながら取り組んでいることが強み」とのこと。

 決してアパレル業界を競合として見据えているわけではないようですが、昨年12月から発売されているの「スウェット パーカー くろ」(3,990円)は大ヒットし売り切れが続出しました(現在は販売が終了しています)。

◆ファミマのスウェットはなぜ売れた?

 ファミマの広報担当はこの大ヒットについて、「ファッションアイテムとして定番アイテムであり、コンビニと親和性のあるアイテムであると考え発売に至りました。ベーシックなアイテムだからこそ素材・シルエット含めて細部にまでこだわっています」とこだわりにオシャレ感度の高い方が反応したからではないかと分析。

 特に購入者の口コミがSNS等で広がったこともヒットの要因ではないかと考えているそうです。

 このスウェットはSNS上でとあるファッション関係者が「コンビニエンスウェアで3990円のスウェットを買うなら33000円で生地の良いスウェットを買ったほうが安い」と発言し、炎上したことでも話題となったのでご存じの方も多いかもしれません。

 この発言から皮肉にも「スウェット パーカー くろ」は注目を集め、「いやむしろこのクオリティで3,990円はコスパが良すぎなのでは」と人気に火が付いた側面もあるのではないかと思います。

◆「ユニセックス」が人気のキーワードのひとつ?

「コンビニエンスウェア」の特徴は男性用、女性用をそれぞれ販売するのではなく年齢男女問わず着れるユニセックスであること。

 その意図は「ファミリーマートは幅広いお客さまにご利用いただいており、老若男女幅広い方に着用頂きたいと思っているから」(ファミリーマート広報担当)とのことですが、必要以上に男女の区別をつけないのが令和……そんな商品展開も世間からは好感を持たれているのかもしれません。

 特に、2021年の「コンビニエンスウェア」展開開始当初から販売しているラインソックスに加えて、カラーソックスを含む「ファミマソックス」は累計販売数1,600万足を突破。

 こちらも男女問わず着用することが出来、特に若者を中心にSNSで大きな話題となりました。以降も季節ごとに四季を感じられるカラーを展開。

「コンビニで買う靴下」といえばスーツの男性が着用する“黒”が圧倒的に売れ行きが良いのが常識でしたが、ファミマの靴下はピンクなど華やかなカラーが“ファッションアイテムとして”売れるそうです。