【バチェロレッテ2考察】自己中すぎ? 意志強め&死んだ目の男は結婚相手になり得るか
※このコラムは『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン2 エピソード1〜6のネタバレを含みます。
■中道さん、阿部ニキに弟子入りしていた説
今回目立っていたメンバーの一人に挙げられるのは、パーソナルトレーナー・中道理央也さんではないでしょうか。グラップラー刃牙のボディに少女漫画のような甘い顔面が乗っているという、顔と体で確実に作画が違う彼。女子の夢と男子の夢を合体させたようなルックスの中道さんは、親友である、マリあるあるの伝道師・澤井一希さんとの2on1デートに指名されたり、ストールンローズであっさり美紀さんを奪われたりと、過酷なデートを強いられた一人でした。
彼はボーイスカウトの引率おじさんを思わせる、スカーフ着用がトレードマークのデザイナー・阿部大輔さんを兄貴と慕うだけあって、数々の手作り品でサプライズしてきたアベイズムを継承し、2on1では手作りのお花の飾りのついたヘアゴムを美紀さんにサプライズプレゼントしていました。まさにバチェロレッテ手芸部。いつの間に阿部ニキの元へ弟子入りしていたのでしょうか。
ファーストミーティングでは力自慢をアピールし、江戸時代的モテアピールをしていた彼ですが、今回はチェンマイ保育園ひまわり組で爆モテしそうなかわいすぎるアプローチ。
不器用ながらあの限られた環境で何ができるかを考えてプレゼントしてくれた、その気持ちが愛おしいですよね。しかしツーショットが終わった瞬間、即ヘアゴムを取ってしまっていた美紀さんなかなかシビアでしたね。腕でもいいからもうちょっとだけ付けたげて……。
■浮気者の目の男VS死んだ目の男の戦い
中道さんは、ツーショットデートでは人生初の占いへ! 「あなたは(美紀さんの)運命の人じゃない」からの「浮気者の目……女性を勘違いさせる男!」と、イケメンであるがゆえ、占い師の主観もゴリゴリに入っていそうな内容でボロクソにディスられた後、ヘリデートで気を取り直そうと大喜びしていた最中、目に生気が感じられないバスケ選手・佐藤マクファーレン優樹さんがストールンローズを持って登場。
浮気者の目の男VS死んだ目の男の熱い戦いが開幕か? という視聴者の期待をよそに、バチェロレッテ1でのジェネリック山P・榿澤さんと萌子さんの涙の攻防戦が嘘だったかのような、美紀さんの「はい」の一言で秒で完結。
中道さんはヘリデートを奪われ、大したドラマも生まれないまますごすご帰るという、楽しい時間がほぼほぼなかったんじゃないか? というデート2連続となり、大変不憫でした。
■意外と恋愛偏差値が大学生止まりの中道さん
中道さん、そのルックスから女性を落とすことについては相当な手練れかと思っていたのですが、そうでもなかったのが意外ですね。
男性陣の中にいる時は、的を射たコメントなども多く見られるのに、対女性となると自ら会話の主導権を握ることができず、出てくるトークの引き出しは食べ物と家族の話。美紀さんの話を引き出したり、ドキッとするような強いリードをするでもない。誘い文句も「たこ焼きパーティしたいねん」で、タコパの宅飲みに誘う感覚の平和な大学生の恋愛模様を見ているようでした。なんなら中道さん自身より、お父さん紹介の尺の方が長いような。
それを補ってあまりある最強の顔面をお持ちなので、それなりにその場を楽しく過ごす会話のキャッチボールのみで今までモテてきたのかもしれません。
ゆえに結婚を考えるステージにはまだ上がれていないように見えました。他メンバーと比較しても若さゆえに経験値も浅かったかと思うので、あと5年後くらいに参加していたら、かなり強敵なメンバーになっていたかもしれません。でも最後に真っ直ぐ「好き」を伝えている時めちゃくちゃ汗をかいていたのは、彼の本気さが伝わってかわいかったですね。
■唯一美紀さんの殻を破れたメンバー・ジェイ
今回「殻を破る」がテーマだったはずですが、全体的にそれぞれの内面や強さ、弱さが見える会話が少ないように思います。色眼鏡映像監督・佐藤駿さんや、漁夫の利選手権優勝の飲食店経営・小出翔太さんのように、殻を正面突破で破ろうとすると落とされてしまうし、基本的に会話の内容は男性陣からの「美紀さん好き好き」アピールか、家族の悲しいエピソード、合コンっぽい当たり障りのない楽しい会話で終わってしまっている感じがします。
結婚というより、フィーリングの合う交際相手を探している感じ。
そういう意味で言うと本当に殻を破る会話ができていたのはラグビー選手・ジェイデン トア マクスウェルさんだけなんですよね。「美紀さんのつらい時期はありましたか?」と具体的に聞くことで、彼女の志の理由や本心を唯一引き出していたように思います。
なんですが、おそらく次落ちてしまうのはそのジェイなんですよね。無念。
■少人数になると強い男・長谷川さんがリードする理由
最終まで残るのは、パワープレーの男マクファーと、内気な長谷川惠一さんの両極端のバスケ選手陣だと思われます。
「先が想像できない」と言う理由で落とされてきたメンバー達の中で、美紀さんに「付き合った後が想像できた」と未来像について語らせた長谷川さんはやっぱり強い。そして、長谷川さんを見ている時の美紀さんの目も違うように感じます。
長谷川さんって大勢は苦手だけど、少人数の場面はめちゃくちゃうまいですよね。大勢の場では肉焼きおじさんに徹したり、ランチデートでマクファーが、自分と美紀さん以外は存在しない世界かのように、他メンバーガン無視で愛を説いている中、長谷川さんはハムスターのようにほっぺたを極限まで膨らませながら無言でサンドイッチを貪り食い、自分とサンドイッチしか存在しない世界にいたりと、大勢の中では存在を消している彼ですが(このシーン、マクファーの尺の長さに反して「いただきます」「うまい」とかサンドイッチに対してしか発言してねぇぞ! 長谷川しっかりしろ!)。
二人になるとほどよい距離感で好意を伝えるし、「美紀さんのいいところ? あと500個くらいあるな〜」と冗談も交えたり、美紀さんをいじったり、自然な距離感で楽しい時間を作り出しているんですよ。
大人数の中でグイッと出れないだけで、女慣れしていて扱いがうまいので、美紀さん自身も素を出せている気がします。
あと、長谷川さんが強い理由がもう一つ。ジャグジーデートで薔薇の花びらを大量に「これあげます」と美紀さんにもらいまくっていたので、あれをかき集めて形成すればローズ1本分にはなるはず! と言うことで一歩リード!?
■マクファーにそこはかとない怖さを感じる理由
マクファーの行動は賛否両郎あるようですが、皆様はどうでしょうか?
「使わない」と言っていたのに結局パワープレーで権利を奪う、男に二言がありまくるストールンローズや、常に自分の感情を最優先し、「共同生活をしにきたのではなく、美紀さんの気持ちを奪いにきたのだ」と目的がはっきりしている彼の行動は、時に自己中心的に見えてしまいます。結局水面化の攻防は美紀さんには見えないため、ダントツで「好き」を精一杯行動で見せてくれる男性に映っているのでしょう。
そんな我が道を行くマクファーがなんだか怖く見えてしまう理由の一つに、いつも目が笑ってないのがあるんですよね。目に光が無く、喜怒哀楽のない同じ目でじーっと真っ直ぐ見つめ続けてくる感じ。分かります?
中道さんが脱落して美紀さんと二人で最後に話している場面でも、他のメンバーは気を遣って背を向けているのに、マクファーだけしっかり体を向けてガン見しているのも、配慮よりも、自分が全てを知っておきたい感情を優先しているように見えて、少しだけ怖くなってしまいました。
■ストールンローズはマクファーの強さの証明ではない
ストールンローズも、あれはマクファーだったから受け取ってもらえたのではなく、誰が行っても受け取ってもらえるヘリ搭乗が確約されたチケットだったように思います。
カクテルパーティでマクファーと中道さんの間で起きた美紀さんの取り合いの際も、一方を選ぶことができなかった美紀さん。あの場面すら少しでも優劣をつけることを避けた彼女ですから、ストールンローズを拒否することでその場で誰かが落ちるなんていうさらに大きな選択は瞬時にはできなかったと思うんですよね。
それに加えて、捨て身で来てくれた行動に感謝して受け取ったという感じ。実際ヘリデートも、マクファーの距離が近すぎて美紀さんの体が窓側に引けてましたし、彼を残しているのは「一番好意を分かりやすく伝えているから」というだけ。
逆にいうと、一方的に好きを伝えることでしかコミュニケーションは取れていないので、自然に楽しい時間を過ごしてから好きを決め打ちして、美紀さんの心を脱がしている長谷川さんには勝てません。まさに現代版北風と太陽といった感じ。
美紀さんの心のうちは決まっていて、好意を持っている長谷川さん一択な中に、たまたまこの理由でマクファーが残っている、というようにも思えます。
■現実に戻った時、マクファーの独占欲はどう変わるか
これは完全なる個人的見解なのですが、今は他の男性に向いているマクファーの独占欲って、仮に交際してライバルが“自分には見えない男性達”になった時、どう働くのだろう、と言うのを想像して少し怖くなってしまいました。
今は目の前の男性達から死守すればいいわけですが、そうはいかない日常生活になった時、美紀さんの行動を制限することで独占するタイプにならなければいいな、と。
ちなみにエピソード6のラスト、マクファーとジェイが片側一方にウェーブした髪を寄せて流す髪型で並んでいて、完全に左右対称にコピペした海原はるか・かなた師匠にしか見えず、長谷川さんが髪の毛を吹いて吹き飛ばせばもうそこでラストローズもらえるくらいの優勝っぷりだったんですが、叶いませんでしたね。
■魅力的なメンバー達との悲しい別れ
阿部ニキは手芸部部長兼ボーイスカウト隊長として、数々のサプライズショーはもちろん、最後まで隊員たちの心のケアや仲裁などに奮闘してくれて、本当に慈愛に満ち溢れた素敵な方でした。最後は長谷川さんの気持ちをさらに固めるための当て馬に使われた感がありましたが、たくさんの見せ場をありがとう。
与えたい小さな幸せの一つに「家にご飯ができてる」をあげてくれた時は、多くの主婦が首がもげるほど共感で頷いたことと思います。
その他にも、相手の良さも知ってほしいと下克上の2on1の中でライバルを褒める住所不定団子職人・澤井一希さんの優しさなど、男性陣の性格の良さが見えて心がほっこりする場面が多かったですね。
パジャマパーティではそれぞれのキャラ通りのナイトウェアを着ていたのも結構見どころだったと思うんですが、イメージ通りすぎるシルクのパジャマを着用していた港区経営者・田村一将さんが個人的には優勝です。細目で視聴すると右手には赤ワイン、左手には港区女子の残像が見えてくるほどでした。
画家兼美容師・美留町恭兵さんの日の目を見ることがなかった幻の作品や、そもそもオンエアーされなすぎて存在が幻だった経営者・早瀬恭さんのお姿は、次回のトークセッションでお目にかかることはできるでしょうか。
たくさんの楽しみを胸に、次の木曜を待ちましょう。
(やまとなでし子)
『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン2
配信開始日:2022年7月7日(木)夜10時より独占配信開始
話数:全10話
製作:Amazon
(C) 2022 Warner Bros. International Television Production Limited
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