整形メイクを発信する女性が抱いたコンプレックス ”消えないそばかす”に自分を卑下する日々…救ってくれた言葉とは?
キャンパスに絵を描いていくように、猫顔メイク、中華メイク、コスプレメイクと様々なスタイルのメイクを発信しているおふみ(谷口布実)さん。15歳から舞台女優として活動していて、最初にした化粧は”舞台メイク”だった。今はすっぴんからの振り幅が大きく、世界観の作り込まれたメイクをしているが、学生時代は「自分の顔がまったく好きじゃなかった」「コンプレックスを隠す道具としてのメイクだった」と話す。彼女が今、”別人級”と言われるほどのメイクを発信する理由とは。考え方が変わったきっかけを聞いた。
【画像】そばかすコンプレックスから爆盛れ中華美女に変身した、おふみさん
■「絵を描くようにメイクするのが楽しい」”舞台メイク”がきっかけに
15歳の頃から舞台女優やモデルとして芸能活動し、最初のメイクも舞台の役としてのメイクだったというおふみさん。17歳の時に舞台で年齢の低い子ども役を演じることになり、幼く見せるためにメイクで様々な工夫をした。
「アイラインをタレ目にしてもらったんです。メイク後の顔を見て、自分の顔は化粧でここまで変われるのかと思って。今までは、お芝居で違う人物になりきるのが楽しかったんですけど、メイクで見た目も違う人になるのって楽しいなと思って、そこからメイクに興味を持ちました」
おふみさんの父も舞台俳優で、「人数が足りないから出てくれ」と頼まれたのが最初の舞台経験だった。殺陣がメインの時代劇に多く出ていたため、習ったメイクは時代劇風のメイク。学校に舞台用のメイクをして行ったら、友人たちにとても驚かれてしまったこともあったという。
「初見で私のメイクを見ると、めっちゃ濃いじゃないですか(笑)。私は絵を描くことが好きで、それを知っている友達や親は、『メイクを絵を描くみたいにするのが楽しいねん』って言ったら納得してくれる。崩れやすそうとか、普段にはしていけなさそうっていうアドバイスもユーザーさんからいただきます。ほんまに絵を描いている感覚でメイクしているんで、美容に関する知識が申し訳ないことに無くて。美容系YouTuberって認識いただく場合も多いけど、お絵かき系YouTuberになっちゃっている(笑)。ひとつひとつの動画を作品のように作っていくほうがやりやすいんです。これは、私の譲れない部分でもあります」
■学生時代はコンプレックスを隠す手段がメイクだった
今では独特の世界観を持ち、作り込まれたメイクを披露しているおふみさん。しかし、メイクにこだわり始めたのは「自分の顔がまったく好きじゃなかったから」と当時の気持ちを明かしてくれた。
「自分のなりたい顔とすっぴんのギャップがデカすぎたんです。『目はもっと大きい二重がよかった』『そばかすもないほうがよかった』って、“コンプレックスを隠す道具”として最初はメイクしていました。でも、今は割り切っているといいますか、考え方が変わりました」
コンプレックスへの考え方を一掃してくれたのは、モデルとしての撮影で一緒になったカメラマンさんの一言だったという。
「初めてモデルとして撮影をした時に、カメラマンさんが『そのそばかす、いいね』って声をかけてくれたんです。コンプレックスだった頬のそばかすを、その時はメイクでさらに足して撮影しました。『そばかすって、かわいいと思っていいんだ』と、とにかく衝撃的で。絶対に消さなきゃいけないと思っていたものが、人によって、メイクによって、チャームポイントになるんだと気づいたんです。そこから自分の顔を卑下したり、必要以上に落ち込んだりしないようになりましたね」
それから、元の顔をもっとカバーしたい、隠したいというマインドはなくなっていった。変身願望が強く、素の自分とは異なる人物になれるメイクを研究し、動画を投稿するようになった。
「メイクをするのは、お芝居をするのと似ている感覚もあります。『一瞬でも違う自分になりたい』という願望をメイクで解決していました。どうせ配信するなら、“別人級”といえるくらい振り切ったメイクをしたほうが自分の色々な可能性を知ることができます。視聴者の方にも、すっぴんの自分の顔ひとつで、色々な自分になれる可能性を伝えたかったんです」
■激似の有名人ものまねメイクを動画投稿 「難しい挑戦」にやりがい
TWICEのサナ、香椎かてぃ、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶなど、芸能人やアニメキャラまで、ものまねメイクにも挑戦。どのようにメイクしたら近づけるか、緻密なシュミレーションを行うという。
「自分の顔写真と有名人の方の顔写真を合成して、どちらの写真もうっすら見えるように重ねます。比較して、自分の顔にどこが足りていないのか、どこのバランスを整えたほうがいいのか、メイクする前に考えています。お絵かきアプリも使います。自分の顔写真を取り込んで、『この線をひいたらどうなるんだろう?』と自分の顔に絵を描くような感覚でシュミレーションします。そうすることで、本番のときに失敗は少なくなります。私にとっては難しい挑戦です」
動画投稿を続け、YouTubeやTikTokなど、総フォロワー数は80万人を達成。SNSには、「顔のタイプ全然違うのにここまで寄せれるのは凄い」「自分の魅力を残しつつしっかり寄せていくのが最強すぎる」「信じられないくらいすっぴんも綺麗」など様々な反響コメントが寄せられる。
高校卒業後の進路で悩んでいた時期もあったが「芸能で食べていく」と腹をくくり、アルバイトを掛け持ちしながら活動を続けていたおふみさん。一番の視聴者で応援してくれていた母には、感謝してもしきれないと話す。
「母はめったに口に出しては褒めない。でも、行動で私のことを応援してくれているのがわかるんです。家族のなかで私のYouTubeを絶対に欠かさずチェックしてくれているのは母で、絶対に毎動画楽しみにしてくれている。毎日更新を待ってくれていて、動画を見ている母はちょっと嬉しそうで。そうやって家族が応援してくれるのが、今はありがたいんです。
私のフォロワーさんが増えたり、動画がバズったりした理由は、メイクをする人として浸透したからだと思います。でも、その前に私は演者でもある。メイクだけじゃなく、どうしたらおふみという人間を皆さんに好いてもらえるか、いい影響を与えられるのかを考えるのが今後の課題です。ただメイクの技術だけを上げるのではなく、人として注目してもらえる存在になれたらと思っています」
■「絵を描くようにメイクするのが楽しい」”舞台メイク”がきっかけに
15歳の頃から舞台女優やモデルとして芸能活動し、最初のメイクも舞台の役としてのメイクだったというおふみさん。17歳の時に舞台で年齢の低い子ども役を演じることになり、幼く見せるためにメイクで様々な工夫をした。
「アイラインをタレ目にしてもらったんです。メイク後の顔を見て、自分の顔は化粧でここまで変われるのかと思って。今までは、お芝居で違う人物になりきるのが楽しかったんですけど、メイクで見た目も違う人になるのって楽しいなと思って、そこからメイクに興味を持ちました」
おふみさんの父も舞台俳優で、「人数が足りないから出てくれ」と頼まれたのが最初の舞台経験だった。殺陣がメインの時代劇に多く出ていたため、習ったメイクは時代劇風のメイク。学校に舞台用のメイクをして行ったら、友人たちにとても驚かれてしまったこともあったという。
「初見で私のメイクを見ると、めっちゃ濃いじゃないですか(笑)。私は絵を描くことが好きで、それを知っている友達や親は、『メイクを絵を描くみたいにするのが楽しいねん』って言ったら納得してくれる。崩れやすそうとか、普段にはしていけなさそうっていうアドバイスもユーザーさんからいただきます。ほんまに絵を描いている感覚でメイクしているんで、美容に関する知識が申し訳ないことに無くて。美容系YouTuberって認識いただく場合も多いけど、お絵かき系YouTuberになっちゃっている(笑)。ひとつひとつの動画を作品のように作っていくほうがやりやすいんです。これは、私の譲れない部分でもあります」
■学生時代はコンプレックスを隠す手段がメイクだった
今では独特の世界観を持ち、作り込まれたメイクを披露しているおふみさん。しかし、メイクにこだわり始めたのは「自分の顔がまったく好きじゃなかったから」と当時の気持ちを明かしてくれた。
「自分のなりたい顔とすっぴんのギャップがデカすぎたんです。『目はもっと大きい二重がよかった』『そばかすもないほうがよかった』って、“コンプレックスを隠す道具”として最初はメイクしていました。でも、今は割り切っているといいますか、考え方が変わりました」
コンプレックスへの考え方を一掃してくれたのは、モデルとしての撮影で一緒になったカメラマンさんの一言だったという。
「初めてモデルとして撮影をした時に、カメラマンさんが『そのそばかす、いいね』って声をかけてくれたんです。コンプレックスだった頬のそばかすを、その時はメイクでさらに足して撮影しました。『そばかすって、かわいいと思っていいんだ』と、とにかく衝撃的で。絶対に消さなきゃいけないと思っていたものが、人によって、メイクによって、チャームポイントになるんだと気づいたんです。そこから自分の顔を卑下したり、必要以上に落ち込んだりしないようになりましたね」
それから、元の顔をもっとカバーしたい、隠したいというマインドはなくなっていった。変身願望が強く、素の自分とは異なる人物になれるメイクを研究し、動画を投稿するようになった。
「メイクをするのは、お芝居をするのと似ている感覚もあります。『一瞬でも違う自分になりたい』という願望をメイクで解決していました。どうせ配信するなら、“別人級”といえるくらい振り切ったメイクをしたほうが自分の色々な可能性を知ることができます。視聴者の方にも、すっぴんの自分の顔ひとつで、色々な自分になれる可能性を伝えたかったんです」
■激似の有名人ものまねメイクを動画投稿 「難しい挑戦」にやりがい
TWICEのサナ、香椎かてぃ、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶなど、芸能人やアニメキャラまで、ものまねメイクにも挑戦。どのようにメイクしたら近づけるか、緻密なシュミレーションを行うという。
「自分の顔写真と有名人の方の顔写真を合成して、どちらの写真もうっすら見えるように重ねます。比較して、自分の顔にどこが足りていないのか、どこのバランスを整えたほうがいいのか、メイクする前に考えています。お絵かきアプリも使います。自分の顔写真を取り込んで、『この線をひいたらどうなるんだろう?』と自分の顔に絵を描くような感覚でシュミレーションします。そうすることで、本番のときに失敗は少なくなります。私にとっては難しい挑戦です」
動画投稿を続け、YouTubeやTikTokなど、総フォロワー数は80万人を達成。SNSには、「顔のタイプ全然違うのにここまで寄せれるのは凄い」「自分の魅力を残しつつしっかり寄せていくのが最強すぎる」「信じられないくらいすっぴんも綺麗」など様々な反響コメントが寄せられる。
高校卒業後の進路で悩んでいた時期もあったが「芸能で食べていく」と腹をくくり、アルバイトを掛け持ちしながら活動を続けていたおふみさん。一番の視聴者で応援してくれていた母には、感謝してもしきれないと話す。
「母はめったに口に出しては褒めない。でも、行動で私のことを応援してくれているのがわかるんです。家族のなかで私のYouTubeを絶対に欠かさずチェックしてくれているのは母で、絶対に毎動画楽しみにしてくれている。毎日更新を待ってくれていて、動画を見ている母はちょっと嬉しそうで。そうやって家族が応援してくれるのが、今はありがたいんです。
私のフォロワーさんが増えたり、動画がバズったりした理由は、メイクをする人として浸透したからだと思います。でも、その前に私は演者でもある。メイクだけじゃなく、どうしたらおふみという人間を皆さんに好いてもらえるか、いい影響を与えられるのかを考えるのが今後の課題です。ただメイクの技術だけを上げるのではなく、人として注目してもらえる存在になれたらと思っています」