俺にオスを感じてるよね…? その気は全くないのに「不倫したがる上司」への接し方 #202
銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、夫との一時的な不仲から、浮気心がチラついて上司を勘違いさせてしまった38歳女性。不倫する気はないものの、好意を寄せてくる上司にどう対応すればいいかわからない彼女に、佑雪さんのアドバイスは…?
お悩み:「今はもう好きじゃない上司に、勘違いされてて困っています」
【クラブ佑雪】vol. 202
旦那とうまくいっていないタイミングで、職場の上司にときめきを覚えてしまい、相手にもそれが伝わってしまいました。
上司も私と同じように結婚10年が過ぎた頃で倦怠期なのか、それを流すことなく前のめりにぐいぐいくる姿勢をみせてきて、あまりにも周りかまわずぐいぐい来るので、私は不倫関係になったときのことを妄想して逃げ腰になってしまい、スルーする姿勢をとるようにしました。
しかし、半年以上たった今も、私が上司を好きだと思っているのか、それとなく夫婦関係の話をしてきたりして、仕事上、上司に当たるので冷たくあしらうわけにもいかず困っています。
(みな 38歳既婚 主婦)
ときめきを会社生活のスパイスに
ご相談者さま、悪い女ですね〜(笑)。最高です! 間違いなく、もう100回くらいはおかずにされてますよ!
ご相談者さまアラフォーじゃないですか。上司も40代とか? だいたい、そのくらいの頃から「自分の人生こんなもんかな」ってわかってくるじゃないですか。実際はもっと違う展開が待ってるかもしれないけれど、特にサラリーマンやってて既婚だったりすると、だいたい先が見える、気がするわけですよ。
その上司も「オレもあと〇〇年会社いて、年金もらって……おち〇〇〇を使うのもトイレに行くときだけかぁ」なんて思ってたはずなんですよ。そこにご相談者さまがきた! これはね、事件ですよ。明治維新とかIT革命とかそれ並のビッグイベントがきた感じ。
諦めと納得で、すでにわびさびの世界に片足突っ込んでいた上司に「もしかしたら、もっと違う人生があるのかも?」という希望の光を見せちゃったわけですよね。芥川龍之介大先生『蜘蛛の糸』ですよ。そりゃ、全力でしがみついてくるでしょ。暗闇のなか、糸しか見えてなくて周りに配慮する余裕なんてどこにもないんじゃないですか? 怖いですね〜。逃げて正解ですよ。
どんなにスルーしても上司は夢を見てますから。「オレのこと好きなんだろうけど、社内だし不倫だし、いろいろ考えすぎて踏み出せないんだろうな〜。うわーグッとくる〜」って都合よく解釈してくれてますから、多少冷たくあしらったって全然オッケーです。
「こんなオレにオスを感じてくれてる女性がこの世にいる」っていうこと、それ自体が上司への最大のプレゼント。老後も生き抜くための心の支えになるわけですから、感謝してもらっても、恨まれる筋合いはどこにもないわけです。胸を張って、サラッとスルーしていきましょう。大丈夫です! それに実際、上司にとっても、お互いが踏み込んだ関係になるより、このくらいの間柄でいるほうが気楽でしょうしね。もうね、功徳、功徳。ご相談者さまは大変な徳を積まれていますよ。
で、100回に0.5回くらいはちょっと意味深に微笑んであげるなど、遊んであげればいいですよ。いいな〜、楽しそう そんなわけでご相談者さまは悪い女として、会社でエンタメしちゃってください。男性とはね、近視的に向き合うのではなく、俯瞰的な距離感を保って味わうといいですよ。そうするとね、女性としての人生がもっと豊かになります。ご相談者さまならできるはず。ぜひ、日々の娯楽にしてください。
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藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)元リアル銀座のクラブのホステスを経て、占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。anan web上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママとしてお悩み相談「クラブ佑雪」、『TABI LABO』で「目覚めよ! 恋愛力 藤島佑雪のLOVE占い」など連載多数。
©mediaphotos/Gettyimages
文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子