八乃木のみそらーめん(750円)。添えられたショウガを途中で溶かして食べることで味が変化する

写真拡大

日本のラーメン界をけん引しているのは、関東圏のラーメン店かもしれないが、ここ数年、札幌のラーメンのレベルもぐんぐん上がっている。実は、全国のラーメン評論家と、全国のラーメン好きの投票によるラーメンWalkerグランプリで、全国の総合ランキングTOP10の中になんと(!)札幌のラーメン店が2軒もランクインしているのである。

和風モダンで落ち着いて店内。女性ひとりでも入りやすい雰囲気だ

店主それぞれが全国的にも「名店」「人気店」と言われる店で修業したり、その味を研究しに現地に足を運び新しい味にチャレンジしていることが北海道ラーメンの発展の理由なのではないだろうか。

さて、今回は2015〜2016年にオープンした新しい店のなかから、札幌の名店で修業した店、実力店のセカンドブランドの2店を紹介。

まずは、札幌味噌ラーメン界の重鎮「すみれ」の3店舗目となるのれん分けの店から。

■ 八乃木

店主の穴澤岳美さんは13年間「すみれ」で修業を積んだ方。看板メニューは「味噌」。すみれの味を踏襲しながらも、塩分調整や具材など独自の製法を採用しオリジナリティを発揮している。みそらーめん(750円)は、長時間炊き上げた豚骨清湯(チンタン)スープに「すみれ」独自の調理法により成り立つ秘伝の味噌を合わせた一杯だ。ちなみに師匠の村中氏については「師匠であり父親のような存在です」。

■住所:札幌市西区発寒7-14-1-33■時間:11:00〜15:00(LO)、17:00〜19:30(LO)、㊌11:00〜15:00(LO)■休み:木

一方のセカンドブランド店は、人気のつけ麺専門店「Fuji屋」が放つ王道路線。

■ ふじ屋 NOODLE

本店とは一線を画するスープやタレで勝負するラーメン専門店。看板メニューは豚骨ベースの濃厚な味噌ラーメンだ。味噌(850円)はとろみのある濃厚豚骨スープながらも、あと味がすっきりしているのが魅力。九条ネギや低温調理チャーシューなどのトッピングにも注目。

■住所:札幌市中央区南4西3第3グリーンビル1F(新ラーメン横丁内)■時間:18:00〜翌3:00(LO2:30)■休み:日※月に一度不定休あり

「八乃木」は名店の新しい味を味わえるような楽しみがあり、「ふじ屋 NOODLE」は、札幌ラーメンの王道・味噌に新風を吹き込んでいるかのよう。2つの新店にみる札幌のラーメンの新しい形。札幌のラーメンはまだまだおいしくなっていきそうなのである。

【北海道ウォーカー編集部】