――そうした行動心理学的な占いは四柱推命などとも関係があるんですか。

「四柱推命などの昔からある占いにはキーワードがあって、ぼくが多くの人を見てきて法則性があると思ったことと、一致していることも多いんです。ただ、何千年も前からある占いにはない、現代人ならではの法則がどんどん加わっているという感じです。

 そういうざっくりした地図みたいなものがあるとわかれば、人生、楽になると思うんですよね。ゲームの攻略本みたいなものです。攻略方法を知っていて、使うか使わないかは本人次第ですから。例えば『今はモテ期が来てる』というときに、積極的に異性と出会う場所に行くのか、行かないのか、とか」

――飯田さんご自身の、占いという仕事のやりがいはどこにあるのでしょうか。

「ぼくは当てにいこうとは思わないですね。当てにいこうとする占い師は、たいてい相手にしゃべらせて誘導尋問みたいに答えを手繰(たぐ)り寄せる。どちらかというと、ぼくは占いをエンターテインメントにまでもっていきたいと思っているんです。『なんでそんなことがわかるの!?』と、笑ってもらえるのが一番のやりがいかもしれません。手品みたいな感じでね」

――普段は他人に話さない相談をもちかけられたりもするでしょうし、疲れることも多いんじゃないですか。

「そうですねえ。飲み会に呼ばれて『すぐヤレる女は?』『それならチョコパン好きの女ですね』なんてやっているうちはいいんですけど、たまにものすごくヘビーな話をする人もいますね。だけど、解決法は意外と簡単だったり。逆に自分ではトラウマだと思っていることが『それはトラウマじゃなくて思い出じゃない?』程度だったり。占いがそういう客観的な視点をくれるっていうのも、いいことなんじゃないかと思います」

――どこかにお笑いの台本を書くときのような人間観察眼が生きているんですね。

「人間はコントだなあ、と思いますよ。人って面白いと思うと悩まなくなります。男性も占いが必要な時代だと思いますよ」

(取材・文/森 綾 撮影/山形健司)

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