料理用語には「だしをひく」という言葉がありますが、乾物でじっくりだしをとると、料理がグレードアップするような気持ちになります。とはいえ実際に昆布や煮干しを水からじっくり浸し、カツオを入れてだしをとるのはかなり面倒くさいもの。特に仕事を持つ女性や子育て真っ最中のママ世代は、「やりたいけれど手間が……」という人も多いかもしれません。

料理の強い味方といえばやはり「市販だし」!

「株式会社Mizkan」では、料理を週4日以上行なっている20代以上の既婚女性を対象に「だしに関する調査」を実施しています。こちらによると、「主に和食を作る際にだしを使う」と答えた人は、料理が得意不得意に限らず全体93.5%だそう。日本の食卓にだしは欠かせないことが分かります。

では使う人はどんな方法でだしをとっているのでしょうか?同調査では料理が「得意である」「どちらともいえない」「得意ではない」と答えた人ごとに、使用するだしの種類を調査しています。

料理上手の人が愛用している乾物は、かつおぶしよりも昆布!しいたけも使いこなしています。

圧倒的に多いのは「市販のだしパックや希釈タイプの液体だし、粉末、顆粒などの関連商品を使用する」。料理の腕前に限らず8割越えとなっており、市販だしを使うのは当然となっていることが分かります。料理が苦手な人の中にはもしかしたら「料理が得意な人は市販だしを使わない」と思っている人もいたかもしれませんが、そんなことはないのです。

しかし料理上手の人の結果をよく見ると、市販だしを使いつつこんぶやかつお、煮干し、しいたけといった素材からもだしをとる人が多い傾向にあります。つまり料理によって、市販だしと乾物を使い分けているようです。

料理がワンランクアップするコツは「だしの使い分け」にあり

さらに同調査では「料理をするときに気をつかうポイント」についても、料理が得意な人と得意ではない人、さらには「どちらでもない人」に分けて調査しています。その結果は以下の通りです。

料理が得意ではない人にとって「だしの使い方」は気をつかうポイントの最下位!入れればいいというものではないようです。

料理上手の人は「栄養のバランス」(料理が得意な人80.3%)や「味付け」(料理が得意な人76.4%)に気をつかっていますが、それは料理が得意ではない人でも「栄養のバランス」には52.5%、「味付け」には49.2%とそれなりに気をつかっています。しかし「だしの使い方」の項目に関しては、料理が得意な人は39.9%である一方、料理が得意ではない人は4.9%と、全ての項目の中で最も高い35.0%の差が出ているのです。

実際「あなたは料理毎にだしを使い分けますか」という問いでは、料理が得意な人は「一部料理に応じて使い分けている」(60.5%)の回答が多く集まりましたが、料理が得意ではない人は「いつも同じだしを使っている」(52.3%)の回答が多く集まっています。

料亭のような本格的な味を家で再現するには、それ相当の高級な乾物も必要となり、手間もかかります。

苦手な人がだしの使い方によって料理上手になるには、どうすればいいのでしょうか?とりあえずオススメなのは、乾物ではなく「市販だし」の使い分け。最近は、市販だしの中でも様々な種類が発売されています。例えば「うどんならいりこの強いタイプ」「煮物なら昆布の強いタイプ」といった方法なら、それほど難しくないのでは?ハードルを上げずに、まずは自分ができることから始めてみてくださいね。

【調査概要】
調査主体 : 株式会社Mizkan
調査方法 : インターネット調査
調査地域 : 全国
調査期間 : 2018年5月10日(木)〜2018年5月11日(金)
調査対象 : 料理を週4日以上行っている20代以上の既婚女性 計480人