歯医者で鍼を受けながら歯の治療をすると「えずき」が7分の1に

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米国では人口の20%の人が、歯の治療に強度の不安があり、それにより治療中に何度もえづいてしまうというのです。そんな中では、歯医者さんもベストな治療をしてあげることができません。そこでこの問題を解決するために試されたのが鍼治療です。

イタリア、パレルモ大学の研究では、歯医者でいつもえずいてしまう20人が歯医者に呼ばれました。上の歯と下の歯の型取りを、普通通りと、鍼をした直後との両方でやってみました。最も吐きそうな状態が10として、通常の状態で型取りをしたときは平均7というスコアでした。

しかし、鍼治療をして型取り中も鍼をさしたままにしたところ、平均スコアは1となったのです。

鍼治療をせずに2度目の型取りをした人がいなかったことと、2度目の型取りは鍼に関係なく慣れで不安感が消えていたことも考えられますが、やはり鍼が大きな影響を与えたことは間違いない、とパレルモ大学の研究者は話します。

先端恐怖症の人や、金属アレルギー、妊娠中の女性には鍼治療は行えないというリスクもありますが、鍼のような簡単な事でこれまでスムーズに行えなかった歯の治療が行える、ということで、鍼治療をオプションとして、歯医者さんにもっと広く使って欲しい、というのが、研究の趣旨だったようです。

麻酔や薬を使って体をリラックスさせる事よりも,副作用が少ないのが鍼の利点です。

ただ、歯の治療が怖い人は鍼治療も同じように怖いのではないかと思いますが、そこのところはどうなんでしょうね。

参考:Acupuncture could help in the dentist’s chair
http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/news/fullstory_142976.html