『たまった「女子疲れ」を今すぐスッキリさせる本』(松村圭子・著/ 永岡書店)
ちょっと疲れたなと感じたら、必要なページを見てセルフケアを実践できます
すっかり季節は秋。美味しいものが多くなり、レジャーやファッションも楽しめる時期なのに、急に涼しくなったせいで風邪をひいたり、なんだか気分が憂鬱になったりする人は多いのでは?

季節の変わり目に調子が上がらないのは、外界の変化に自分の体を合わせることができず、自律神経の働きが乱れるため。だから、季節の変わり目には風邪をひきやすく、春や秋には憂鬱な気分になりやすいという。

でも男性と女性では、疲れや不調の現れ方が少し違う気がする。周りを見ていると、病気じゃないのに調子が悪いという女性は多い。一体、女性の疲れってどんなもの?

『たまった「女子疲れ」を今すぐスッキリさせる本』によると、女性の疲れには6つのタイプがあるらしい。
●“季節性”のもの
●忙しさからくる“多忙性”のもの
●“不摂生”からくるもの
●いわゆるストレスからくる“心因性”のもの
●“ホルモンバランス”の乱れからくるもの
●“血行の悪さ”からくるもの

詳細を読んでいると「ん? どれにも当てはまるんだけど……」と不安になったのだが、女性の体は複雑で一概にどれが原因とは言えないらしい。ただ、その反面、どこかが改善すれば全体的に良くなる可能性は大きいようだ。

本書の担当編集者に話を伺った。
「女性は男性に比べ、“普段からホルモンの変動に翻弄されている”、“筋肉が少ないために冷えやすく、血巡りが悪くなりやすい”というマイナスの特徴があります。これにストレスや多忙、不摂生などが重なって、疲労の原因が複雑になりやすいのです。ストレスが原因で血巡りが悪くなり、ホルモンバランスを崩してしまうなど、連鎖反応で“疲れが疲れを呼ぶ”悪循環になりやすいと言えます」
なるほど、だから原因が分からない不調を感じる女性が多いのか。

本書は部位・症状別に、日常の中で簡単にできるケアを紹介している。例えば、考え事をしすぎたと思ったときは、深呼吸して脳に酸素を送る。片頭痛がある人はチョコや赤ワイン、チーズを控えめにする等、すぐ実践できるものばかりだ。

編集の方のおすすめのケアを聞いてみた。「デスクワークの多い女性は特に血巡りが悪くなりやすいので、“デスクで行う肩回し”や足の“雑巾しぼりマッサージ”、足首回しなど、意識して会社でも行うようにしています。それだけでも肩こりや足のむくみなど、だいぶラクになりますよ」

女性の皆さん、忙しくて体をゆっくりメンテナンスできない時でも、毎日少し気をつけるだけでも元気に過ごせるかも。まずは簡単にできることから始めてみてはどうだろうか。
(上村逸美/boox)