ここにいてもいいんだ…


愛人を作り家族を捨てた父。生活力ゼロの母も、姉妹を伯母に押し付け出ていった

お父さんは愛人と暮らすために家族を捨て、

お母さんは自分の人生をやり直すために私と妹を捨てた。

転校しても貧乏でもいい、親と一緒に暮らしたかった--。

両親が離婚し、母に連れられわずかな荷物とともに家を出た小学5年生の朋とその妹・真由。「もう両親が怒鳴り合う姿を見ないで済む」「3人で新しい生活をするんだ」と思っていましたが、なぜか向かったのは伯母の家。そこで初めて伯母に預けられることを知った姉妹は、去っていく母の後ろ姿にただただ泣くしかありませんでした。

そしてある日、伯母から「2人を養子に」という話が出るなり、母は大賛成。養子になるか、施設に行くかの二択を迫られた2人は、いつも優しく話を聞いてくれていた父方の祖母の家で暮らす道を選びます。

親に捨てられても、どうしても親のことを嫌いになれない2人。たくさんの辛い思いをしながらも寄り添って生きていく姉妹の姿に胸がつまります。

両親が離婚し、親に捨てられた


※本記事はひらたともみ著の書籍『親に捨てられた私と妹 不器用な人』から一部抜粋・編集しました。

なーんにもない!!


優しいというよりお人好し


うどん食べる?


お祝いあげなくちゃね


みんな学校に持ってきてるの


番長?


真似してもいい?


田舎特有の噂好きな人たち


優しい祖母の元へ引っ越しし、ここならきっと幸せに暮らせると思ったのも束の間、複雑な家庭環境が近所で噂の的に…。姉妹の境遇を知っているのであれば、大人は好奇の目を向けるのではなく、むしろあたたかく見守る心を持ちたいものです。

著=ひらたともみ/『親に捨てられた私と妹 不器用な人』

【著者プロフィール】

ひらたともみ

栃木県宇都宮市在住のイラストレーター。

20代、30代、40代と出産を経験し、現在、2男1女の母として、終わらない子育てに奮闘中。

著書『これでいいのだ!働くかあちゃん』(中経出版)

趣味はハイボールを呑みながらイケメン俳優を眺めること。