【今日は立春】「節分」「春分」「旧正月」との違い知ってる?

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2024年の立春とはいつでしょうか? また、立春の意味や由来、主な行事とは? この記事では、立春の行事や縁起が良い食べ物などについて紹介します。

■立春とは? 2024年の立春はいつ?

まずは、立春の意味と由来、2024年の日時を紹介します。

◇立春は「二十四節気」の最初の節気

立春は、1年を春夏秋冬の4つに分け、さらにそれを6つに分けた二十四節気(にじゅうしせっき)の1つ。暦の上で春が始まる日とされています。

国立天文台によると、二十四節気は『1年の太陽の黄道上の動きを視黄経の15度ごとに24等分して決められている』とされ、その中で立春は太陽黄経(たいようこうけい)が315度になる日です。

りっ‐しゅん【立春】

二十四節気の一。節分の翌日。太陽の黄経が315度に達する日をいい、太陽暦で2月4日ごろ。暦の上で春がはじまる日。《季 春》「―の米こぼれをり葛西橋/波郷」

(『デジタル大辞泉』小学館)

立春を過ぎると寒さのピークは超え、徐々に春の気配が感じられるようになってきます。

◇2024年の立春

2024年の立春は2月4日(日)です。国立天文台によると、中央標準時17時27分に太陽黄経が315度に達します。

例年2月3日〜2月4日が立春にあたり、2025年以降は以下の通りです。

*2025年2月3日(月)

2026年2月4日(水)

2027年2月4日(木)*

■「立春」と「節分」「春分」「旧正月」との違い

「節分」「春分」「旧正月」とは、それぞれどのような意味なのでしょうか? 「立春」との違いを紹介します。

◇節分とは

節分とは、季節の変わり目を知らせる暦の1つ。立春・立夏・立秋・立冬の前日がそれぞれ節分にあたりますが、特に立春の前日を指すことがほとんどです。

2024年の節分は2月3日(土)、2025年の節分は2月2日(日)です。

せつ‐ぶん【節分】

1 季節の変わり目。立春・立夏・立秋・立冬の前日。せちぶん。
2 特に、立春の前日。2月3日ごろ。この夜、鬼打ち豆をまいたり、柊ひいらぎの枝に鰯いわしの頭をさしたものを戸口にはさんだりして、邪気を払う習慣がある。《季 冬》「―や家やぬちかがやく夜半の月/秋桜子」
[補説]狂言の曲名別項。→節分

(『デジタル大辞泉』小学館)

かつては冬から春になる時を1年の境としていたため、大晦日と同じような扱いでした。

季節の変わり目は邪気が生じやすいとされており、邪気払い・厄払いとして炒った豆をまく行事が行われます。

参考記事はこちら▼節分とは? 豆まきのやり方や節分の食べ物も紹介

◇春分とは

春分とは、立春と同じく二十四節気の1つであり、太陽黄経が0度になる日を指します。

国立天文台によれば、2024年の春分は3月20日(水)です。

しゅん‐ぶん【春分】

二十四節気の一。太陽の黄経が0度になる日をいい、太陽暦で3月21日ごろ。この日、太陽の中心が春分点を通過、太陽はほぼ真東から出て、ほぼ真西に入り、昼夜の長さがほぼ等しくなる。春の彼岸の中日にあたる。《季 春》⇔秋分。

(『デジタル大辞泉』小学館)

◇旧正月とは

旧正月とは、太陰太陽暦(陰陽暦)でみた1月1日のことです。現在使われている新暦は太陽の動きに沿った太陽暦ですが、旧暦では月の満ち欠けに沿って考えます。

立春を含む二十四節気は太陽暦、旧正月は太陰太陽暦とそれぞれ別の基準で定められているので、立春と旧正月は全くの別物。

2024年の旧正月は2月10日(土)、2025年は1月29日(水)です。

きゅう‐しょうがつ〔キウシヤウグワツ〕【旧正月】

陰暦の正月。《季 春》「道ばたに-の人立てる/草田男」

(『デジタル大辞泉』小学館)

ちなみに30年に1回程度、立春と旧正月が重なる場合があります。その日は「朔旦立春(さくたんりっしゅん)」や「立春正月」と呼ばれ、とてもおめでたい日とされています。

参考記事はこちら▼「旧正月」とは? 日本のお正月との違いや海外での祝い方を解説

■立春の行事

続いては、立春の行事を紹介します。

◇立春大吉の札を貼る

禅寺では、立春の時期に「立春大吉」と書かれた厄除けの札を門に貼る風習があります。

「立春大吉」という文字は、縦書きにすると左右対称です。表から見ても裏から見ても立春大吉と読めることから、邪気払いができると考えられています。

りっしゅん‐だいきち【立春大吉】

立春に禅寺やその檀家の門の左右にはる紙札の文句。また、その紙札。《季 春》

(『デジタル大辞泉』小学館)

◇若水を飲む・お供えする

若水とは、井戸や湧き水から元旦の朝一番にくんだ水のこと。

古くから若水は、邪気を払う縁起の良いものと考えられてきました。お茶をいれるのに使ったり(福茶)、神棚にお供えしたりするのが一般的です。

わか‐みず〔‐みづ〕【若水】

1 元旦に初めてくむ水。1年の邪気を除くとされ、この水で年神への供え物や家族の食べ物を調える。《季 新年》「―のよしなき人に汲まれけり/一茶」
2 昔、宮中で、立春の日に主水司しゅすいしから天皇に奉った水。
[類語]霊水

(『デジタル大辞泉』小学館)

◇立春大吉豆腐を食べる

立春には、「立春大吉豆腐」を食べる習慣もあります。

白いものや豆は邪気を払うと考えられており、豆腐を食べることで穢(けが)れが清められ、健康で幸福な1年を送れるといわれています。

□立春とは暦の上で春の始まり

立春とは二十四節気の1つであり、暦の上で春が始まる日です。

意味や縁起、行事などを知ることで、より季節の移り変わりを感じられるかもしれませんね。

(丸山りさ)

※画像はイメージです