わざわざいきたい店|阿久根Shop#4 イワシビル

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ECで何でも買える時代だけど、やっぱり実際に行ってみないと買えないモノや体験、出会いがある。その場所に行くことが旅のメインになるような名店を毎回ゲストの方に紹介してもらいます。

海沿いを走る鈍行列車で、街の特産・いわしのビルへ。

東京生まれ東京育ちの小川紗良さんが0歳から通っているという場所が、鹿児島県阿久根市。近年盛り上がりつつあるという、この街の魅力とは?

「小さい頃からなじみがある土地だけど、きちんと意識するようになったのは7年ほど前。映画の撮影で訪れたことを機に、小説のための取材をしたり、映像を撮影するために足を運ぶようになりました。同じ頃からこの地にUターンしたり、移住したりする人も増えて、少しずつ新しいスポットもできているんです。そのなかのひとつが2017年にスタートした〈イワシビル〉。作ったのは、水産加工業を営んで80年以上になる〈下園薩男商店〉の3代目。Uターンされたかたのひとりです。ビルの1階にはカフェと、地元の器などの工芸品を扱うセレクトショップ、2階には見学もできるいわしの加工工場、3階にはホステルが。一人旅にもぴったりな場所です。カフェでは、宿泊者限定のいわしの朝食(800円)や、季節によって味わいが変わるたい焼き(300円〜)もおすすめ。界隈では夏には海で泳いだり、サップが体験できたり。阿久根温泉のひとつ、きみよし温泉も楽しめる。海沿いを走る肥薩おれんじ鉄道に揺られれば、旅気分も盛り上がるはずです」

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南イタリア、プロヴァンスなど世界各地の味わいをイメージした「旅する丸干し」シリーズなどを製造・販売。宿泊は1人1泊3,500円から。住所:鹿児島県阿久根市鶴見町76 TEL:0996-73-3104 営業時間:11:00〜17:00(土日祝〜18:00) 定休日:無休 席数:11席

Selector:小川紗良 文筆家、映像作家

おがわ・さら/1996年、東京都生まれ。J-WAVE『ACROSS THE SKY』ナビゲーター。映画監督作品、小説に『海辺の金魚』。

text : Ryota Mukai

No. 1223

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