みなさんの朝のお目覚めはいかがですか?起きたばかりなのに、なんだか疲れていると感じることもあります。そんな「朝バテ」の人が多いよう。

睡眠と疲労感をケアする機能性表示食品を展開している「ファンケル ヘルスサイエンス」が、朝バテの実態調査とケアについてのセミナーを開催しました。東京疲労睡眠クリニック院長の梶本修身先生から、気をつけたいポイントも教えていただきました。

疲労感を感じる時間帯は仕事終わりと朝

朝の疲労感と睡眠の質に関する調査 /ファンケル アンケート実施期間:2021年9月17日〜9月21日

コロナ禍で生活様式が変わり、以前より疲れを感じている人はどの世代も増えているようです。ファンケルが行った「朝の疲労感と睡眠の質に関する調査」(アンケート実施期間:2021年9月17日〜9月21日。全国の有職者20代〜50代男女1000名。@インターネット)によると、朝起きたときから疲労感があると答えた人が57.6%もいることがわかりました。仕事終わりの疲労感は納得ですが、ほとんど変わらないくらい朝起きた瞬間から疲労感があるとは驚きますね。

ほぼ毎日朝の疲労感がある人が半数以上。

ただ、自分に照らし合わせてみると、毎日ではないにしても、かなりの確率で朝が辛いので、筆者も朝バテしていることになります。この朝バテを感じるようになったのは、1年以上前からという人が64.4%。やはり、生活様式の変化が影響しているようです。

朝の疲労感は睡眠の質に大きく影響を受ける。

この朝バテには、睡眠の質が大きく関わっているようで、起きた瞬間から疲労感があると答えた人の81.7%が、「満足していない」「あまり満足していない」という結果に。朝バテ対策には、疲労感のケアと共に、良質な睡眠対策も必要なことがわかりました。

睡眠の最大の目的は疲労感の軽減

脳の休養にも睡眠は重要。

ストレスなどでも疲労感がたまりやすくなると思いますが、睡眠の質も朝バテには影響していることがわかりました。睡眠は大切だと頭では理解しているつもりでも、やるべきことをやらないと眠れないなど、仕事優先になりがちですよね。そこで、睡眠の目的を改めて、東京疲労睡眠クリニック院長の梶本修身先生に教えていただきました。

「睡眠の最大の目的は、前日までの疲労感を軽減させることにあります。十分な時間、眠ったつもりでも朝に疲労感が残っているようであれば、睡眠本来の目的を果たしたとは言えません」と、梶本先生。

朝バテは、疲労回復に至っていないということですね。身体だけでなく、脳も疲れているそうです。

「眠っている間に、脳の休養、神経細胞の修復が行われます。また、脳の老廃物であるアミロイドβを洗い流し、清掃も行われます。記憶の整理やホルモンバランスの調整も行われるため、良質な睡眠は大切です。」(梶本先生)

健康長寿のためには、7時間睡眠と言われていますが、時間よりも質が重要だそうです。加齢や寝室環境、生活習慣やストレスが、睡眠の質に影響を与えます。特に、コロナ禍において、外出自粛やステイホームに伴うストレス、テレワークによる行動変容、運動不足などの影響で、睡眠に悩みを抱える人が増加しています。

「熟睡できないや、朝バテを感じている人は、仕事の効率低下、眠気、イライラなど日常生活に支障をきたす人も多いです。すっきりした熟睡間のある目覚めを迎えるには、運動する機会を増やすなど、日常のストレスを軽減して、交感神経優位な状況を抑えることが大切です。」(梶本先生)

通勤することが運動になっていたかもしれないという声を耳にするので、運動は積極的に行わないと、テレワークをしていると以前より運動不足になりがちですね。

朝バテは、睡眠の質が悪いときに多いのだそうですが、疲労感は、出てきたときには遅いのだそうです。

「疲労感と疲労は違います。がんばっているときは、高揚感があって疲労に気づかずがんばりすぎてしまうことがあります。仕事が忙しくて、調子がいいなというときは気をつけましょう」と、梶本先生。確かに、自分自身が絶好調と思っているときは、疲労感ってあまり感じない気がします。

東京疲労睡眠クリニック院長の梶本修身先生

調子がいいときも、疲労感があるときも、自分の内なる声に耳を傾けて、良質な睡眠を心がけたいですね。年末の大掃除に向けて、寝室環境も見直してみようと思いました。

ファンケル
https://www.fancl.co.jp/

取材・文/林ゆり