登場人物のセリフがセクハラ発言ではないかと批判された資生堂「インテグレート」のテレビCMや、うなぎをスクール水着の少女で擬人化したことが問題となった鹿児島県志布志町のPR動画「うな子」など、ウートピではこれまで、CM炎上についてたびたび取り上げてきました。

なぜ、最近CMの炎上が多いのか?

その理由を、本日23時放送のAbemaTV「Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜」で掘り下げていきます。コメンテーターとして、ウートピ編集長の鈴木円香も出演。ウートピでの取材経験も織り交ぜつつ、MCのSHELLYさん他、CM制作の現場で働く女性3人などと共に真相に迫ります。

現場に女性はいないのか?

実は「スタジオ出演者は全員女性」というのがこの番組のルール。ところが、出演者に制作現場で活躍する女性をキャスティングしようとしてとても苦労したという話が、番組冒頭でSHELLYさんの口から明かされます。

その理由の一つが、女性スタッフの少なさ。

現在、関西を中心に活躍しているコピーライターの中村美夕紀さんは、20数年前の新人時代に「コピーライターです」と企業に挨拶をしに行ったところ、「うち、コピーは壊れていません」と言われた経験があるそう。それほどまでに女性スタッフが珍しかった時代に比べれば、ここ数年でCMプランナーやディレクター、コピーライティングの間にも女性が増えてきてはいるようですが、やはりまだまだ男性社会が残る広告業界の現状も番組内で明かされていきます。

過去には男性ばかりのスタッフで作られたのであろう、驚くべき広告の例も。女性スタッフも以前よりは増えたとはいえ、長時間労働が当たり前の業界では、結婚や出産を機に辞めてしまう女性も多く、意思決定に関われるところまでのり詰められる女性は少数派です。

あの話題の広告のコピーライターも

クライアント側の「とにかくバズらせたい」というニーズに応えようとするあまり、きわどいCMを作ってしまうという現場もある一方、まじめに女性を応援しよう意図で作られたCMが、思わぬ批判を招いてしまうこともあります。

プロとしても、「こんなのも燃えちゃうんだ」「何が炎上するかわからない」と、事前に予想ができないCM炎上も増えているという声も、スタジオ出演者からは語られました。

電車の車内広告などで話題となったプランインターナショナルジャパンの「13歳で結婚。14歳で妊娠。恋はまだ知らない。」を手がけた、コピーライターのこやま淳子さんも出演者の一人。 このプランインターナショナルのCMはクライアントの満足度も高く大成功に終わりましたが、当初は「40歳の独身の私の方が不幸なんじゃないでしょうか」という声が寄せられたり、SNSで茶化されたりとネガティブな反応もあったそう。

成功するCMには、見る人の心をモヤモヤとさせるような表現も不可欠であること、批判もされないCMには反響もないことが、現場のリアルな経験談と共に明らかにされていきます。

何が炎上するか予想が難しくなっていく今の時代。ネガティブな反響を受けた時に、なぜそのCMを流したのか、そのフィロソフィーをきちんと社会に示せるだけのクライアント側、制作側の覚悟が求められる時代になりつつあると言えそうです。

■番組情報
『Wの悲喜劇〜日本一過激なオンナのニュース〜』
男子は見なくて結構! 男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。「そんなことテレビで言っちゃっていいの?」…いいんですAbemaTVですからタブーに挑戦します。
放送日時:2017年9月23日(土)23:00〜23:45
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ウートピ編集部