ここ最近、アメリカでは「お尻が大きい方がセクシー」ブームが起きているのをご存知だろうか? このブームを起こしたのは、お尻をブンブン振り回す“トワーク(トワーキング)”というダンスの流行にあるようだ。

中にはこのダンスの動画をSNSに投稿して1,000万円も稼ぐダンサーがいたり、ヨガ教室に通うようなノリでトワーク・ダンス教室へ通う女性もいるほどの人気。たしかに、このダンスはセクシーに見えるうえに、下半身の血行促進の効果は抜群のようだ。

    「お尻の大きい女性こそセクシー」の波が世界に広がりつつある

このダンスがアメリカのミュージックシーンでも観られるようになり、あのジェニファー・ロペスは、自身のミュージック・ビデオやコンサートで、お尻フリフリダンスを披露し、公のパーティーではお尻がスケスケのドレスを着たりと、まさに「ビッグ・ヒップの女王」として君臨するほどの地位を築いているといっても大げさではない。

こんな風に、アメリカから「お尻の大きい女性こそセクシー」の波が世界に広がりつつあるのだ。日本だとお尻が大きいことは、なんだか「どんくさい」とか、「ぼってりした」という悪いイメージがある。それをフォローするように「安産型」なんて言ったりするけれども、実はお尻が大きい女性は、そうでない女性に比べると色んなメリットがあるという。

今回はアメリカのメディア『COSMOPOLITAN』で紹介されていた「大きなお尻を持つメリット」の記事を見てみようと思う。なお、以下の内容は、スポーツ医療の専門家であるアメリカスポーツ医学会のPamela M. Peeke氏のコメントを元にしている。

    1.少し安産の助けにはなる

意外にも、お尻の小さい女性と比べて格段に安産になるとも限らないとのこと。お尻が大きい女性が妊娠した場合のメリットは、お腹の中の赤ちゃんが大きくなってくるにつれて、身体がバランスをとるのに助けになる点だという。

    2.お尻の脂肪は有害ではなく健康的

お尻が大きいと肥満体質だと思われがち。ところが、消化器官の周りにあるような脂肪(高血圧などの病気をもたらす有害性がある)と比べてお尻の脂肪は無害で健康的な種類の脂肪なのだそうだ。さらにお尻の大きな女性の身体は、コレステロール値が平均より低くなる傾向や、糖尿病のリスクも低いという傾向があるという。

    3.お尻の脂肪がエネルギーのストックである

もしお尻の大きな女性が孤島にたどりついて食料がない危機にあったとしよう。その時、お尻の小さな女性よりも身体に蓄えられているエネルギーがあるので、よりタフに生き残れる可能性が高いらしい。ウソのような話だが、お尻がエネルギーのストック場所になっているというのだ。

    4.生物学的に魅力アップ

ある進化論に関する研究結果によると「男性はお尻のより大きな女性に魅力を感じる」という結論があるとのこと。背骨からお尻に向けてのカーブが、出産に有利に働くというメッセージを男性に与えることになり、動物的に優れている印象を与えるのだ。

また、『PLOS ONE』という科学雑誌によると、男性にお尻の大きな女性の写真を見せた所、脳の動きが「薬」「アルコール」「食物」とはまた違った形で活性されることが分かった。やはり、大きなお尻は男性にとってはセックスの記号であることが分かっているのだ。

    5.内蔵を守る役割

大きなお尻があることで、子宮や骨盤を守るクッションがあるということ。確かに、平べったく小さなお尻よりは衝撃にも強く、跳ね返す力も秘めているのは想像しやすい。

以上、お尻が大きな女性は異性に対しても、健康面においてもメリットが多いことが分かった。

ジェニファー・ ロペスのお尻強調ファッションを検索してみたら、昔はお尻周りを隠すようなファッションばかりが出て来たのには驚いた。「大きなお尻」が注目される前まで、ひょっとしたら彼女はお尻の大きさをコンプレックスに思っていたのかもしれない。大きなお尻にスポットライトが当たった今、思い切りお尻を強調したセクシーファッションに挑む彼女の姿は、前よりずっと自信にあふれ、輝いて見えるのは私だけだろうか。

(中村綾花)