恋愛研究家の六波羅ナオトです。

最近、とあるナンパ師の男性に話を聞く機会があり、なかなか興味深い内容だったのでご紹介したいと思います。「ナンパ師」なんて、古くさい響きだなぁと思う人も多いかも知れませんが、決して本人が自称していているのではなく、みなさんに伝わりやすい呼称をと筆者が勝手に呼んでいるだけです。いまいちダサくてすみません。

一口にナンパ師といってもいろいろある

近頃、「ナンパ塾」や「ナンパ道場」なるものが世間をにわかに騒がせました。本当にそんな講座の需要があるものかと、疑問に思っていた筆者ですが、やはり男性というのは女性にモテたいもの。そんな男性心理をついたビジネスのようにも思えます。

今回、ご紹介するナンパ師はそんな講座を受講したわけでもなく、かといって女性にたかる「プロ」というわけでもない、あくまでも独学でナンパ術をマスターしたアマチュアだということ。彼が語ったナンパ道は、俗に言うチャラ男とか女たらしとは一線を画した哲学めいたものがありました。

とてもナンパが得意そうに見えないその男

筆者の前に現れたのは、少し日焼けした身長175cmぐらいの痩せた男性。年齢はアラフォーといったところ。ヘアスタイルは流行の短い7:3分けで、ファッションはTシャツにジャケットを羽織り、デニムをはいています。「本郷です」と彼は名乗りました。本名か偽名かはわかりませんが、彼界隈の人にはその名前で通っているようです。

筆者の第一印象としては、ナンパ師というよりもスポーツ好きの爽やかなおじさんといった印象。イケメンというわけでもなく、やわらかい物腰で、男女分け隔てなく付き合えるコミュニケーション能力のある人、悪く言えばどこにでもいそうなハツラツおじさんといった風貌でした。

なににも縛られない自由人を地でいく男

本郷さんに職業を尋ねると、小さな飲食店を3軒ほど経営しているとのこと。優秀なマネージャーがいるおかげで、彼は時間の自由が効くそうです。飲食店を経営していると聞くと、やり手実業家に思えますが、本郷さん曰く、「億万長者だなんてとんでもない。あまり働き者ではないので、さほど儲かっていませんよ」とのこと。彼の口ぶりからして、同世代のサラリーマンよりは高収入といったところだろうか。

ナンパという本題に切り込む前に、少しだけ彼の人となりを確かめるために、彼の日常を聞いてみました。趣味は旅行とスポーツ全般で、特にアウトドアが好きなので海や山でキャンプやバーベキューなどを愉しむとのこと。現在はバツイチ独身で、別れた妻が子供を育てているらしい。クルマにも乗るが、国産のSUVで大金はかけておらず、あくまでも移動用に使っているだけと打ち明けてくれました。

ここまで聞くと、特に変わり者といった様子はなく、筆者の周囲にも離婚経験がある独身おじさんは、離婚を機に呪縛から解き放たれたように趣味を自由に楽しんでいる傾向にありますが、本郷さんはまさにその典型という印象でした。

誰がためにナンパをするのか

さて、いよいよ本題に入ります。筆者が最も気になったのは、彼のナンパテクニックなどではなく、離婚経験や会社経営などのステータスをもつ、ある意味いい歳した大人がなぜナンパをするのか。そこを確かめずにはいられませんでした。

「人間ドラマを楽しむためです」と彼はキッパリ言い放ちました。男女関係は二つとして同じものはなく、関係をもった女性と同じだけドラマがあると。確かに一理あります。続けて彼は言います。「お金や体が目的ではなく、ましては自尊心のためでもありません。あくまでも、女性が恋に落ちるまでのプロセスを楽しんでいるんです」と。

筆者の感想としては、まともなことを言っているようで、どこか理不尽なところもあると感じました。

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さて、このナンパ師ですが、このあと独自のナンパ哲学を語り出します。納得できるものもあれば、眉をひそめてしまうものまで。〜その2〜に続きます。

20代、30代のナンパ師ならともかく、なぜ40代バツイチ男性がナンパ師に!?