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 目下婚活中のアラサー女性のみなさん。「なぜ結婚したいのか」「結婚の不自由さ」など、結婚のダークな部分について考えたことはありますか? この機会に自分の「結婚観」についてじっくり考えてみてはいかがでしょうか。結婚について深く考えさせられる、フランスの哲学者の『結婚の名言』をご紹介いたしましょう。

哲学者の「結婚観」がアラサー女子の心に突き刺さる

 フランスの哲学者兼作家であるシモ-ヌ・ド・ボーヴォワール(1908-1986)は、さまざまな『結婚の名言』を残しています。彼女は、同じ哲学者であるサルトルと生涯を共にしましたが入籍はせず、「お互いの偶発的な恋愛は認め合う」という条件の“契約結婚”を交わしたそうです。

 お互いの三角関係で暮らしたり、嫉妬に苦しめられたり、契約時には理解したつもりでも感情が許さないことも多々あったようです。そんな特殊な生活を経て、ボーヴォワールが感じた「結婚観」が、41歳のときの著書『第二の性』でつづられています。著名な書籍なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。彼女が主張する「結婚観」は、「そろそろ適齢期だから結婚しなくちゃ」と思っているアラサー女子の心にグサッと刺さるはずです。

◇◇◇

●その1:結婚=しあわせ?

「結婚とは、男女の経済的・性的結合という集団の利益に向かって追い越されることであり、彼ら個人の幸せを確保することが目的ではない」

○結婚すれば幸せ、と妄信的に思っている女性に読んでもらいたい名言。

●その2:女は過去を断ち切られる

「女は男の家に帰属し、男の「伴侶」になる。
女は男の仕事が男に命じる場所についていく。
夫婦の住む場所は、何よりもまず夫が仕事をする場所に応じて決まる。
女は多かれ少なかれ急激に自分の過去から断ち切られ、夫の世界に付け加えられる」

○これも今の時代にも当てはまりますよね。こういう覚悟ができるか、と女は自問自答しなくてはいけません。

●その3:女は男の臣下

「女は結婚することによって世界の一部分を自分の領域として与えられる。
法律が彼女を男の身勝手から守ってくれる。だが、その代わりに女は男の臣下となる」

○“男の臣下となる”だなんて、結婚の不自由さを的確に表していますよね。

●その4:重荷に苦しむ男

「男は女にすべてを与えよと求む。女がそのとおりにすべてを捧げ、生涯を上げて献身すると、男はその重荷に苦しむ」

○こういう話、身勝手な男性からよく聞きますね。重荷だと思うから重いんや。しゃきっとせい。

●その5:精神を病むほど!?

「結婚は男にとってしばしばひとつの危機である。その証拠に、多くの精神病患者の男が婚約期あるいは結婚生活の初期に生まれている」

○現代でも中世でも、男にとっての結婚とは“危機”の代名詞なんですね。

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 いかがでしたでしょうか。甘い気持ちだけで望む結婚は、後から己を苦しめるだけです。このボーヴォワールの言葉を噛み締めながら、自身の「結婚観」についてじっくり考えてみるのもいいかもしれませんね。

文・Gow! Magazine編集部