【香川県 丸亀市・善通寺市エリア】歴史と文化の香りが色濃く残る、ハイセンスなおすすめスポット5選。
雑誌Hanako 2024年1月号「47都道府県、おいしいあの町へ」では、地元在住の食通が教える、47都道府県のおいしい食を求める旅を紹介しました。Hanako Webでは、誌面では紹介しきれなかった47都道府県のオリジナル記事を限定で公開。今回ご紹介するガイド役は、香川県の建築やデザイン、工芸の歴史に詳しい、屋島山上交流拠点施設「やしまーる」館長・中條亜希子さん。ピックアップしてくれたのは、丸亀市・善通寺市エリア。歴史と文化の香りが色濃く残る、ハイセンスなスポットをセレクトしてくれました。
中條亜希子 〈やしまーる〉館長
ちゅうじょう・あきこ/兵庫県西宮市生まれ。学芸員として香川の建築史・デザイン史をリサーチし、企画展を開催。現在もアーカイブ活動を行っている。屋島の山上に誕生した新ランドマーク〈やしまーる〉館長に2022年春、就任。ここからは、高松市外や瀬戸内海の絶景を堪能できる。@umibenoharry
1.レトロな佇まいがなんとも愛らしいカタパン屋さん
港町・丸亀と信仰の町・善通寺には、太平洋戦争の被害が少なかったという共通点があります。丸亀城とその城下町である善通寺の門前町、旧陸軍の遺構など、古い街並みや文化財が数多く残っていることは、市民の美意識や食文化にも少なからず影響があるようです。軍の携行食だった「カタパン」が有名な〈熊岡菓子店〉は明治時代から続くお店の一つ。砂糖と小麦粉を練り上げて焼いたこのお菓子は、実際、驚くほど堅いですが、素朴な味わいでお土産に喜ばれます。丸亀市もMIMOCA周辺にセンスのいいお店が多く、老舗の味と言ったらはやはり〈一鶴〉。中毒性のあるスパイシーな味付け、鶏の脂を受け止めるステンレス皿もいい(笑)。この脂をキャベツやご飯につけて食べるのが通なんです。
熊岡菓子店
住所:善通寺市善通寺町3-4-11TEL:0877-62-2644営業時間:9:00〜16:00定休日:火・第三水休
2 広々&土壁のシックな店舗も居心地がいい〈カレー朔日〉
満月前後のみ販売のビリヤニは、月毎に内容が変わります。アチャール(酢漬け)も絶品!〈カレー朔日〉(善通寺市稲木町1053-2)
3 300℃以上のオーブンで焼く〈一鶴 土器川店〉の骨付鳥
地元の人は噛みごたえある「おやどり」が好きですが、県外出身者の私は「ひなどり」派。〈一鶴 土器川店〉(丸亀市土居町2-12-33)
4 材木屋さんが営業する〈キトクラス〉は木の温もりいっぱい
〈キトクラス〉(丸亀市綾香町栗熊東3600-5)は木材を使った家具や雑貨を販売しています。森に囲まれたカフェは居心地抜群。
5 とにかく新鮮! 地元の人も通う活魚料理の名店〈一徳〉
生け簀に面したカウンターが印象的な〈一徳〉(丸亀市港町307-100)は、他府県のゲストをお連れすると必ず喜ばれるお店の一つ。
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One More Place建築とアートの幸福な出会いを、ぜひ訪れて確かめてみて。
丸亀市の文化度の高さを象徴するMIMOCA〈丸亀市猪熊弦一郎現代美術館〉(丸亀市浜町80-1)。猪熊さんが健在の時に建築家と対話しながら建てられているため、展示物だけでなく空間や建物全体が作品のよう!
photo_Hiroaki Zenke text_Yoko Saegusa