実食調査で決定! 横浜「カレー」のおいしいお店ベスト10

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ユーザーから投稿された「キニナル」情報を検証すべく「はまれぽ」が体を張って調査!

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今回のテーマは…

<横浜のココがキニナル!>
イセザキモールにあったカレーミュージアム閉館から数年が経ちました。テレビ朝日の「お願いランキング」形式で「よこはまでカレーがおいしいお店ランキングベスト10」が知りたいです。(まよっちさんのキニナル)

「好きな食べ物」ランキングで上位に入るカレー。大人も子どもも好きな人が多いはず。
特に横浜は洋食文化が根付き、2001年1月にオープンした「カレーミュージアム」の影響もあって、馴染み深い食べ物といえるだろう。

全国の個性的なカレー専門店やレトルトカレーなどを集めたカレーミュージアムはオープン当初、行列ができるほどの人気だった。しかし来場者数が低迷したため、2003年に大々的なリニューアルを行う。出店店舗を入れ替え、再び息を吹き返すこととなった。

この時のリニューアルオープンをプロデュースしたのが現在「カレー総合研究所」所長を務める井上岳久さん。2007年3月に惜しまれつつ閉館するまでその手腕を発揮した。
 

井上さんは「デリープレミアムレシピ」(ハウス食品、レトルトカレー)、「横濱フレンチカレー」「黒カレー」(江崎グリコ、レトルトカレー)などの人気商品の開発や企画販売の実績もあり、カレーミュージアムのリニューアルオープン前は、横浜で100軒以上のカレーを食べ尽くし研究したという。

カレー業界の大御所、井上さんに横浜のカレーの特徴を伺った。
 

日本のカレー5大都市といえば東京、札幌、横浜、名古屋、大阪。地域に特色があり、例えば札幌はスープカレーが多い、名古屋はカレーうどんが有名など、ご当地の個性があるそう。

横浜は1種類のカレーがメインというより、米軍や中華街の在住、横須賀の海軍カレーの影響、多国籍の外国人が生活していることから、様々なカレーが混在しインターナショナルなカレーが楽しめるのが特徴だそうだ。フランス料理の技法を取り入れたフレンチカレーを確立しているのも魅力の1つ。

ずばり、おいしいカレーとは?と聞くと、基本的にカレーはすべておいしいもの!嗜好品であって、個人の好みなので自分でおいしいカレーを見つけるのが醍醐味という。

カレーミュージアムに店舗を招致する際に選んだポイントも、井上さんの主観でおいしいと思うカレーではなく、人気や支持率、伝統を重視したという。長くやっているお店はそれだけ万人のお客さんに愛される理由があるとのこと。なるほど。

■ツウをうならせる、カレーの名店はどこだ!

愛されるカレーのポイントをつかんだが、やはりキニナルのはズバリ!おいしい店の、おいしいメニュー。
井上さんにお願いし、横浜でおいしいカレーを9個(9店舗)挙げていただいた。

そこに、はまれぽユーザーから募集したおいしいカレーの中で、最も投稿が多かったカレーを入れ、10店舗をピックアップ。

そしてキニナル投稿に答えるべく、10店をはまれぽ編集部が食べ歩き、オリジナル調べのランキングを作成し、順位を発表!

ユーザーが推した店舗が何位に食いこむかも見所だ。

それでは、井上さんからいただいた情報と店舗取材を元にまずは10店舗のライナップをご紹介!

■ビーフカレー 1,995円 (欧風系)

ホテル ニューグランド ザ・カフェ
(中区山下町、みなとみらい線元町・中華街)

横浜のカレーの元祖と言われる。1927年のホテル開業当時に初代料理長のサリー・ワイル氏が考案し、今も変わらぬ作り方、味で魅了。

玉ねぎやりんごのソテー、小麦粉を合わせたルーに大きいビーフを贅沢に。開発に2年を要したレトルトの「横濱カレー」も人気。
 

■オリジナルビーフカレー 850円 (フレンチ系)

ア・ラ・ブッフ・シュン
(保土ヶ谷区神戸町、相鉄線天王町)

牛、鶏、野菜、ココア、コーヒーなど50種加えたブイヨンを一度冷やし、上に固まる脂分を取ってから、バターを加えて風味をつけるこだわり。オーナーシェフが調合したスパイスの辛味をブイヨンでまろやかに。

週替わりのスペシャルカレーも好評。

■フレンチカレー 1,300円 (欧風系)

霧笛楼 Cafe Next-Door
(中区元町、みなとみらい線元町・中華街)

カレー風味が漂うパロマンティエ(じゃがいものポタージュ)の上に盛られた、ごぼうの炊き込みごはんが斬新。

ルーは炒め玉ねぎをオーブンで焦げ目がつかない程度に焼いたものとコンソメがベース。ごはんの具材はナスなど年4回変わる。1日限定20食。
 

■地中海カレー 1365円 (地中海風)

カヴァヌーラ
(港北区太尾町、東急東横線 大倉山)

大ぶりのアサリやエビ、ムール貝がお皿を覆う豪華な逸品。人参やリンゴ、生姜をペーストし、裏ごししてからねかせ、香辛料と煮込んだスープでのばすカレーは完成までに10日もかかる。

お好みで辛さの調整ができるのも嬉しい。
1日限定20食。
 

■牛バラカレーご飯 850円 (中華系)

保昌 
(中区山下町、JR根岸線 石川町/みなとみらい線 元町・中華街)

まかないから昇華した中華カレーは、サークルKサンクスで商品化されたほどの評判に。

スパイスに、豆板醤、ウスターソース、黒味がかった中国醤油を使い、片栗粉でとろみをつける中華ならではの技法で。牛バラ肉と注文後に炒める玉ねぎをたっぷりと。
 

■国産若鶏 1,350円 (インド系ステーキカリー)

アルペンジロー 
(中区弥生町、市営地下鉄ブルーライン 伊勢佐木長者町)

ビッグな若鶏ステーキがカレーの小鍋に盛られ、飯合のごはんといただく、アレンジされたインドカリー。

小麦粉は使わず、10数種類の野菜と鶏ガラなどを3日間煮込み1度こし、冷蔵庫で2日間寝かしてからさらにこして、舌触りよく。ヨーグルト、ワイン、はちみつの隠し味も。辛さは6段階。
 

チキンカレー ランチ840円 (インド系)

モハン 
(中区末広町、JR/市営地下鉄ブルーライン 関内)

インドカレー正統派。ルーは15種類のスパイスで深みを出し、毎朝約3時間かけて仕込む。ミキサーにかけたトマトや玉ねぎの味わいを感じられる。釜で焼き上げるナンはヨーグルトで風味豊かに。

内装はインドの結婚式さながらの本場仕様。インド感を満喫。

■牛肉の赤ワインカレー 1,450円/ハーフサイズ1,130円 (欧風系)

サンアロハ 
(中区海岸通、みなとみらい線日本大通り)

鎌倉の名店、珊瑚礁系列のオーナーが展開するハワイアンテーストの店。

ルーには水を一切使わず、玉ねぎの甘みを引き出し、2日間かけて仕上げている。時間をかけて、企業秘密の香辛料をルーに馴染ませているのだ。赤ワインとブイヨンで煮込んだ牛がたっぷり。
 

■野菜カレー 1,000円 (水、金限定12食のみ) (欧風系)

カレーハウス キッチン 
(中区末広町、JR/市営地下鉄ブルーライン 関内)

うず高く盛られた旬の野菜は30〜35種類も。牛すじ、豚骨、鶏ガラ、野菜・果物、昆布など約20種使ったブイヨンは1日中煮込み2回こしている。

具は栗やアイスプラントなどの野菜を入れることも。素揚げ、天ぷら、茹でるなど調理方法で野菜を活かしている。
 

チキンカリー ランチセット 980円 (南インド系)

GANESH 
(金沢区能見台通、京急本線能見台)
※ユーザーから最も投稿が多かった店舗

インドのアーユルヴェーダの教えを元にした無添加のカレー。香り付けはホールのマスタードシード、味付けはパウダーのコリアンダーカルダモンなどと効能も考え調合。

メニューごとに具材だけでなくルーも違い、チャパティ(米粉の生地)との相性もよし。

さて、ビジュアルも個性的な横浜のカレーが10個出揃ったところで、いざ、実食!
はまれぽ的評価はいかに?

■評価も辛口?いよいよ、ランキング発表!

キニナル投稿にあるカレーベスト10を決定するため、今回、はまれぽ編集部3名が全メニューを食べた感想を元にランキングを作成。

味わい(10点満点)と総合評価(値段設定、サービスなどを10点満点)に点数を付け、味わいを軸とし3人の平均点でランキングした。
 

■10位 (味わい6.2点、総合5.9点)
サンアロハ/ビーフカレー 1,450円

・気取らず入れるカジュアルなカレー屋さんのイメージは良い。ビーフもさることながらマッシュルームも美味。(三橋) 
・ビーフが大きく、がっつり食べたい人には向いている。(多田) 
カレーの特徴はあまり感じられなかった。(吉田) 

■9位 (味わい6.6点、総合6.7点)
モハン/チキンカレー  ランチ840円

・これぞ北インドカレーという安心安定の味。(三橋) 
・トマトの味がきいていている以外は、逆に真新しさを感じない。(吉田) 
・店主の対応が良く、インテリアも魅力的なので、近くにあれば頻繁に通ってしまいそう。(多田)

■8位 (味わい7.2点、総合6.4点)
アラブッフシュン/ビーフカレー  850円

・少しビーフシチューに近い味がしたが、赤ワインが効いたコクの深いカレーだった。(吉田) 
・変なクセがないので、カレーといえども、毎日でも寝起きであっても食べられそう。
(三橋)

■7位 (味わい7.2点、7.2点)
保昌/牛バラカレーご飯  850円

・豆板醤のパンチが効いている。カレーだけどちゃんと「中華」でおもしろい。(三橋) 
・牛バラはおいしかったが、かなり期待していただけに、家で出てくるカレーの中華版といった感もいなめない。(吉田) 
・中華屋なのにカレーという意外性が楽しい。(多田)

■6位 (味わい7.2点、総合7.5点)
キッチン/野菜カレー  1,000円

・野菜をこれでもかというぐらい使用していたのが衝撃的。(吉田) 
・野菜がたっぷりとれて嬉しい。(三橋) 
・家庭の美味しさの上級に位置するような感覚。量の割には安く、お得感がある。(多田)

■5位 (味わい7.9点、総合7.2点)
GANESH/チキンカリー  ランチ980円

・各スパイスが効いており、これぞ本場のカレー。複雑に絡み合うスパイスだが自然と体が求めるような味。薬膳カレーといった味わい。(吉田) 
・レモンライスとも相性よし。(三橋) 
・とても美味しく、その他のメニューもひと通り試してみたくなった。(多田)

■4位 (味わい7.9点、総合8点)
アルペンジロー/国産若鶏カリー  1,350円

・普通のカレー屋とは違ったベクトルにある店。(三橋) 
・ひとつひとつの素材にこだわっていて味はおいしかったが、カレーではなく別の食べ物と感じた。(吉田) 
・ルーの甘みが癖になる。内装や食器類もこだわっており、「アルペンジロー」を食す時間を演出しているようですばらしい。(多田)

■3位 (味わい8.5点、総合5.9点)
ニューグランド/ビーフカレー  1,995円

・上品な味わいの中にスパイスが効いていておいしい!(吉田) 
・高いけどうまい。うまいけど高い・・・。ニューグランドに訪れることを含めてイベントのようなものだからたまにはいいかも。(三橋) 
・個人的にはビーフが大きすぎると感じたが、王道な美味しさだった。(多田)

■2位 (味わい9.2点、総合7.3点)
カヴァヌーラ/地中海カレー 1,365円

・舌と記憶にザラッと残るカレー。もう一回行きたいと思う店。(三橋) 
・りんごの甘味が丁度良く、魚介の味わいも深くて魚介好きにはたまらない味。(多田) 
・女性には喜ばれる味だと思う。他のメニューも食べてみたい!(吉田)

■1位 (味わい9.2点、総合8.4点)
霧笛楼/フレンチカレー  1,300円

・老舗レストランなのに新しいスゴイカレー!本当は人に教えたくない・・・。(三橋) 
・ポタージュの斬新さと細かい心づくしに感激。これでこの値段は驚きに近い。(多田) 
・玉ねぎの甘みだけで、ここまでの味をだすのかというぐらい手の込んだカレー。フレンチカレーというにふさわしい、上品なカレーだった。一度食べてみることをオススメします。(吉田)

■取材を終えて

上位は斬新なフレンチカレーと王道のホテルカレーで、横浜の老舗がワンツーフィニッシュを決めるかと思いきや、野菜のペーストと魚介の具をふんだん使ったオリジナルカレーが割って入るという好レースとなった。

ユーザーおすすめのカレーも5位と健闘。
スパイス好きのカレー通や上級者におすすめしたい。

しかし、試食した編集部の意見も割れ、井上さんが言うように、やはり好みが分かれるもの。まだまだ横浜にはおいしいカレーがあるはずなので、自分のとっておきの店を見つけたら、はまれぽまで情報を寄せてほしい。

ごちそうさまでした!

※本記事は2011年11月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。

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