【難読】“ぞんえる”じゃない! 「存える」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「存える」の読み方です。
“ぞんえる”なんて読み方するの? と思った方は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
■「存える」の読み方は?
「存」は存在、生存、と読むので、“そん”、“ぞん”という読み方は馴染みがありますよね。
しかし、送り仮名の「える」をつけて“そんえる”や“ぞんえる”と読むのは、さすがに違和感があります。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“ながらえる”と読みます。
■「存える」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「存える」の意味は以下のように解説されています。
ながら・える〔ながらへる〕【永らえる/長らえる/▽存える】
[動ア下一][文]ながら・ふ[ハ下二]《「流らう」と同語源》1 命を長く存続させる。長く生きつづける。「心ならずもこの歳 (とし) まで―・えた」「生き―・える」
2 長い時間を経る。
「世の中は常なきものと語り継ぎ―・へ来れ」〈万・四一六〇〉3 長つづきする。
「―・ふべきものとしも思ひ給へざりしかど」〈源・帚木〉
命を長く続かせる、物事が長く続くといった意味合いで使われる言葉です。漢字からは、読み方をイメージするのが難しかったかもしれませんね。
■読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「存える」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。「永らえる」や「長らえる」だとすんなり読めますが、「存える」だと“ながらえる”という読み方を想像しにくいですよね。
「存」には保つという意味合いがあるので、「存える」には保ち続けるといったニュアンスが含まれています。「永らえる」と「長らえる」、それぞれの漢字のニュアンスの違いを気にしてみるとおもしろいかもしれません。
(ななしまもえ)
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