バナナ (web辞典提供)

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東京ディズニーシーでは2017年7月11日から8月31日まで、ディズニー・パイレーツ・サマーが始まります。

【写真19枚】TDSトロピカルフルーツ巡り フォトギャラリー

新公演も楽しみですが、バ、ナ、ナ! が忘れられない! という声も沢山聞かれますね。

それならば!

ミニーのトロピカルスプラッシュに登場したトロピカルフルーツを、東京ディズニーシーで探してみませんか?

キウイの仲間、ムベ

出発は夏のイベントの舞台、メディテレーニアンハーバーです。

カフェ・ポルトフィーノのテラスにある棚には、キウイの仲間であるムベがあります。

仲間だけあって、実の姿もつき方もキウイにそっくりですよ!

4月から5月にピンクがかった小さな花が咲き、秋に実となります。

楕円形の実が棚にぶら下がる様子は、なかなか可愛いものです。

キウイと違って無毛の実ですが、熟すと赤紫色になりますよ。

変わった名前の由来は、長寿の源として天智天皇にムベが献上されたとき、「むべなるかな(もっともである)」と宣ったから、

天智天皇時代、宮中に献上されていたムベが「おおむべ」と呼ばれていたことから、など諸説あります。

グレープ

グレープと言えば、ザンビーニ兄弟のワイン!

カフェ・ポルトフィーノからディズニーシー・トランジットスチーマーライン乗り場に向かって歩くと、ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテがあります。

建物に向かって左の階段脇では、白ワインにするリースリング・リオンという品種と、赤ワインにするマスカット・ベリーAという品種が栽培されています。

夏から秋にかけて、白ワイン用の黄緑色のフドウの房と、赤ワイン用の赤紫色のブドウの房が下がる様子は壮観ですね!

また、日本のブドウ栽培では棚を作りますが、ブドウ棚を作らないヨーロッパ式の栽培方法も見ものですよ。

オレンジの仲間、ダイダイ

ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ周辺には、オレンジの仲間のダイダイもあります。

白い花は初夏、実は冬に見られます。

ところで、橙(だいだい)色という呼称は、熟したもダイダイの実の色からきていますね。

でも、ダイダイという樹木の名前は「代々」なのです。

冬に実る実は、収穫しなければ3年ほど落ちず、次世代の実と一緒に見られることに由来します。

子孫繁栄につながり、縁起がよいので正月飾りに使われていますね。

収穫されなかった実は、夏場は黄緑色に戻り、冬場に再び色づきます。

ラズベリーの仲間、カワヅザクラ

ちょっとビックリかもしれません。

ラズベリーは低木ですから、背の高いカワヅザクラとは、なかなかイメージがつながりませんね。

でも、同じバラ科の仲間なのです。

階段を登りきった水道橋遺跡で、春一番に桜の花を楽しませてくれます。

毎年、開花を心待ちにするゲストも沢山いらっしゃいますね!

サクラは食用ではなくても、小さな小さなサクランボを実らせます。

夏から秋にかけて、木の下で見上げてみてくださいね。

余談ですが、アラビアンコーストのサルタンズ・オアシス前に、サクラと間違われる木があります。

カワヅザクラと同時期に花を咲かせる、アーモンドなのです。

アーモンドもバラ科で、ラズベリーの仲間なんですよ。

パッションフルーツ

ミステリアスアイランドを抜けてマーメイドラグーンに出ると、パッションフルーツが見られます。

アリエルのグリーティンググロットの滝のそばにあり、花は初夏、実は夏から秋に見られますよ。

パッションフルーツと聞くと、情熱の果実と思われがちです。

しかし実際には、キリスト教のパッシオン、即ち受難を意味します。

由来は独特な花の姿からです。

5個の聖痕(キリストが磔刑で受けた、両手両足、胸の傷痕)と数が同じ雄しべ、

頭頂が3つに分かれて、磔刑に使われたクギが3本あるように見える雌しべ、

キリストに被せられたイバラの冠に見える、フリンジ状の副花冠、

10枚の花びらに見えるものを、12使徒と呼ばれるキリストの弟子に見立てたことに由来する名前です。

実際には、10枚の花びら様のものは、裏も白い5枚が本当の花びら、1枚おきについた、裏が黄緑色のものがガクです。

ツボミのときに花を守っている、薄黄緑色のホウと呼ばれる3枚の部分は、開花後に落ちます。

日本では、副花冠が時計の文字盤、雌しべが針に見えることから、トケイソウと呼ばれています。

最後にキリスト教に従って、懺悔(ざんげ)です。

パークで見られるトケイソウの実は、正確には果物のパッションフルーツではありません。

パッションフルーツが収穫できるのは、クダモノトケイソウなのです。

クダモノトケイソウの花は、トケイソウの花の副花冠が大きい(フリンジが長い)だけで、ほぼ同じ姿の花を咲かせます。

バナナの仲間、ストレリチア

アリエルのグリーティンググロットから先に進むと、アラビアンコーストに入ります。

アグラバーマーケットプレイスの前には、バナナの仲間、ストレリチアがあります。

バナナは木だと思われがちですが、草本、つまり草なのです。

夏に見られるストレリチアの花は、茎の先から水平につき出た、サヤのようなホウから立ち上がります。

花は青紫色で、花びらの先端に雌しべ、付け根に雄しべがあります。

花に見える、オレンジ色や黄色のものはガクです。

ひとつのホウから、およそ5輪の花が咲きますよ。

ストレリチアは極楽鳥花とも呼ばれます。

パイナップル

アラビアンコーストから更に直進してロストリバーデルタまで来ると、レイジングスピリッツ前にパイナップルがあります。

花は春、実は夏から秋にかけて見られますよ。

花も美しく、紫色の小花が松ぼっくりを形作るような咲き方です。

花の周りの葉も、付け根付近が赤く色づき、とても綺麗です。

実の姿は、言うまでもありませんね!

松ぼっくりのような実の外見(松: パイン)と、りんご(アップル)のような芳香から、パインアップル、パイナップルと呼ばれるようになりました。

ところで、茂みで実を見かけても、収穫しないでくださいね!

パパイヤ

川を渡ってハンガーステージ前に行くと、パパイヤがあります。

目の高さで実るため、見つけやすいですね。

パパイヤの白く小さい花には、雄花、雌花、両性花があります。

雄花は房咲きをするので見分けやすいのですが、雌花と両性花は、よく似ています。

根元がふっくらしているのが雌花、雄しべと雌しべがあるのは両性花です。

秋に咲きますから、じっくり観察してみてくださいね。

受粉できた花が実をつけ、幹に鈴なりになります。

厳冬期以外は、不定期に花と実を付けますから、ハンガーステージに行くたびにチェックしてみてくださいね。

ウォーターメロンの仲間、ズッキーニ

ロストリバーデルタからポートディスカバリーを抜けて、ケープコッドまで進みましょう。

アーント・ペグズ・ヴィレッジストアのシティホール側には、ペグおばさんの菜園があります。

菜園の作物は季節によって変わることがありますが、ウォーターメロン、即ちスイカの仲間のズッキーニが見られます。

夏場、株元に黄色い花が咲きます。

株が若いうちは雄花が先に咲き始め、株が充実してから大きな雌花が咲き始めます。

ズッキーニの実は、雌花の子房が太いキュウリのように育ったものです。

更に、花も食用になり、最近では花ズッキーニと呼ばれて人気ですね。

気がつけば、パーク一周

トロピカルフルーツを探し歩いて、パークをほぼ一周してきました。

ケープコッドからS.S.コロンビア号前を通り、メディテレーニアンハーバーに戻ってきます。

ミニーのトロピカルスプラッシュに登場するトロピカルフルーツのうち、ドラゴンフルーツとマンゴー以外は全て周りました。

仲間の植物にも、大分助けられましたけれどネ。

ドラゴンフルーツは食用月下美人の実です。

ドラゴンフルーツが衣装だった、クラリスにピッタリの名前ですね。

マンゴーはウルシの仲間なので、かぶれる人もあり、ゲストの安全のため、植栽には使われないようです。

それにしても、パークには沢山のトロピカル植物がありますね。

ミニーのトロピカルスプラッシュの思い出に浸ったら、次はパイレーツですよ!

(尚、パークの植栽は絶えず更新されるため、ご紹介した植物が撤去されている場合もあります。)