初代マリーゴールド・ワールド王者となり、〝真紅のベルト〟を手にしたSareee=マリーゴールド24年7・13両国国技館大会

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 マリーゴールド初のビッグマッチ「MARIGOLD SUMMER DESTINY 2024」が13日、東京・両国国技館で行われ、Sareeeが初代マリーゴールド・ワールド王者に輝いた。ジュリアとの王座決定戦は25分48秒、フィンガー・ブリーカーを仕掛けてレフェリーストップを招き、死闘を制した。

【写真】バックステージで敗北を悔しがるジュリア

 旗揚げから2カ月弱で実現した団体初のビッグマッチ。両国に集った3058人を前に、団体の至宝「真紅のベルト」を手にしたのは〝外敵〟のSareeeだった。「私が初代チャンピオンのSareeeだ。戦った者同士にしか分からない事があるよね。ずっと戦いたかった。また必ず、試合しようよ。万全の状態で試合しようよ。今日はありがとう」。ジュリアへの敬意を示した。

 ジュリアは「ありがとうなんて、そんな言葉聞きたくなかったよ、今日アンタを止めなきゃいけなかった。オマエがエースと言われて、どんな思いで眺めていたか。マリーゴールドを思っているからこそ、オマエを止めなきゃいけなかった」と悔しがった。それでも「オマエがいるからまだ上を目指せると思っている。だって、他にジュリアにかなうヤツいなくない?人生で初めて嫉妬した、悔しい。マリーゴールドに来てくれてありがとう。でもな、私も他の選手もオマエを倒しに行くから。待っていろ。強くなってオマエの前に立ってやる」とリベンジを誓った。ジュリアは団体エースの期待を背負い、スターダムから移籍。しかし旗揚げ戦の5・20後楽園大会で右手首を骨折し、手術、欠場に追い込まれていた。

 序盤から場外戦で荒々しく互いを削り合い、容赦ない打撃を加え合った。終盤はSareeeが変形裏投げを連発し、ジュリアはノーザンライト・ボムで反撃。互いの必殺技を打ち合う死闘は、ジュリアが骨折した右手を関節技で攻めたSareeeに軍配が上がった。

 バックステージでSareeeは「ジュリアの右手を狙うしかなかった。それくらい全てを出し切った」と試合を振り返り「誰が何と言おうが私が今日は勝った。胸を張ってマリーゴールドのワールドチャンピオン。ジュリアとはお互いにもっと強くなってリングで再会したい」と語った。フリーとして各団体のリングに上がるだけに、挑戦者が全方位から現れることを待ち望み「マリーゴールドだけでなくプロレス界全体を盛り上げたい」と誓った。

 復帰戦での大一番。激闘も勝利に及ばなかったジュリアは、時折涙声になりながら「こんなに悔しいことありますか。所属選手に申し訳が立たないよ」と無念を口にした。それでも「オマエがベルトを落とす時、その相手は私だ。絶対にオマエを倒す。そのことに集中する」と、懸命に前を向いていた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)