第66回グラミー賞授賞式が2024年2月4日(現地時間)に開催された。毎年行われる授賞式では注目シーンがつきもの。一週間が経ってもまだ語り続けられるであろうミーム的な瞬間や、業界のトップアーティストたちによる素晴らしいパフォーマンス、そしてドキドキの「グラミー賞最優秀アルバム賞」など、視聴者が飽きる暇もないほどに見どころが詰まっている。

さらにここで最も注目したいポイントが、次回の授賞式のみならず2024年のトレンドに新たな道を切り開いたビューティルック。

2024年のグラミー賞を盛り上げたレッドカーペットルックは、US版『ELLE』のビューティチームを驚かせるほど、圧倒的な美しさに満ちていた。ビューティコマースエディターを務めるネリシャ・ペンローズ氏は、デュア・リパとケリー・オズボーンが登場した際に「ジュエルトーンのヘアが流行っている」とコメント。ほかのシーンで、何人かのセレブが顔に沿うように毛束を束ねたヘアスタイルを披露していたことから、前髪に関する議題も健在だったことが伺える。

ベスト・ビューティルックを決める公式アワードはないものの、賞賛に値するルックで溢れていたグラミー賞授賞式。今回はグラミー賞のレッドカーペットに見る、絶対的なお気に入りルックをご紹介。

宝石のようなヘアカラー

もうすぐ訪れる春を前に、染め直しを計画している方もいるのでは?

デュア・リパのルビーレッドの髪が、あなたの次のスタイルにインスピレーションを与えてくれるかも。彼女が身にまとうシルバーのドレスはそれだけで主役級だが、エフォートレスにウェーブしたレッドヘアは、エレガントなガウンにソフトなグランジ・エッジを加えている。アメジストカラーがお好みなら、ケリー・オズボーンのボリューミーなカールを参考にしよう。彼女の特徴であるパープルヘアに、さらに明るいアメジスト色のストランドを束ね、バレルカールでオールドハリウッド再来のごとく、ふわりとした雰囲気に仕上げている。

ピース風の前髪

自分の顔に似合うスタイルさえ見つかれば、前髪は誰にでも似合う。しかし、ヴィクトリア・モネのスタイルは、誰にでも似合うバングスタイルの完璧なチートコードであり、今夜のレッドカーペットで何度か目にしたものだ。後ろに流したバングをさらに進化させたヴィクトリアのヘアは、すっきりとしたアップスタイルだ。

90年代ブラウンカラーリップ

90年代のブラウンリップ信仰は衰えることを知らず、スターたちは2024年になってもブラウンの口紅とリップライナーに愛情を注いでいる。アイラ・スターの人目を引くルックは、濃いブラウンのリップライナー、ピンクの口紅のタッチ、そして仕上げにグロスで完成している。もっとワンポイントが欲しいと思ったら? フィービー・ブリジャーズは、チョコレートのようなワントーンで唇を仕上げている。

風になびくヘアスタイル

最近、mob wife aesthetics(極道妻の美学)が大胆なファッションやメイクを生み出したが、ヘアも同じだ。今夜のマイリー・サイラスの重力を無視したたてがみはボリュームが命。ドリー・パートン風に髪を逆立てて、温かみのあるキャラメル色のハイライトが顔を縁取っている。

クラシックな赤リップ

テイラー・スウィフトが黒と白の衣装のアクセントに彼女の代名詞である赤リップをつけて登場したのは驚くことではないが(おそらく近日発売のアルバム「The Tortured Poets Department」を意識しているのかも)、ドージャ・キャット、カイリー・ミノーグ、ラバーン・コックスなど多くの人々が真紅のリップでそれに続いた。一方、オリヴィア・ロドリゴとレディ・ロンドンは、口紅にダークカラーのライナーを合わせ、ムーディーなオンブレ効果を演出していた。

ドラマティックなスモーキーアイ

2023年はずっとクリーンガールのメイクがトップに君臨していたかもしれないが、今年はそれをさらに進化させる。ファンタジア・バリーノ・テイラーは、下まつげのラインをスモークアウトし、シルバーメタリックのアイシャドウをのせ、ひらひらとしたまつげでレッドカーペットにドラマをもたらした。そのすべてが彼女のストライプのガウンを完璧に引き立てていた。

フレンチマニキュア

今夜のパリスらはフレンチな装い。パリス・ジャクソンの四角いショートネイルは、細いホワイトのチップにヌードピンクのベース。一方、パリス・ヒルトンは楕円形の爪に太めのチップを添えて、よりグラマラスな雰囲気に。

ブルーアイシャドウ

60年代から80年代にかけて一世を風靡したブルーのアイシャドウがかつてないほど復活を遂げている。エリー・ゴールディングのセクシーアイルックは、アイシーなブルーのシャドウをまぶた全体になじませ、ブラックのアイラインをまつげの生え際とウォーターラインの両方に引いて完成。