10月10日は世界メンタルヘルスデー。キャサリン皇太子妃がウィリアム皇太子と共に若者たちのためのフォーラムに出席した。

妃は愛用ブランド「L.K.ベネット」の黄色のジャケットに黒のパンツというスタイルで登場したが、一番注目を集めたのは耳元に光る星型のイヤリング。とはいえ有名ブランドのものではなく、今年6月にメイデンヘッドのラグビークラブを訪れたときコーチのサラ・レントンから贈られたもの。

レントンの娘イッシーはうつに苦しみ、今年初めに17歳の若さで自殺している。レイトンは娘への思いを込めてイヤリングを製作、それを販売することでメンタルヘルスの重要性を訴えていた。売上は子どもたちのメンタルヘルスをサポートするチャリティ組織「ブレイブ・マインズ」に寄付している。レントンは子どもたちのメンタルヘルス問題に取り組み続けてきた皇太子妃にこのイヤリングをプレゼントした。彼女の体験を聞いた皇太子妃はいつか着けることを約束していたが、それが今回実現した。

皇太子妃はこの日、集まった若者や支援者を前にスピーチも披露した。「多くの人々の努力と共に、私たちは本物の変化を目の当たりにしてきました。以前にも増してより多くの人々が自分のメンタルヘルスについて語ることを後押しされていると感じるようになりました。これは大きな前進です」「あなた方はこれまでのどんな世代よりもメンタルヘルスを大切にし、そのことを語り合っています。私たちはそれを心から称賛し、拍手を贈ります」。

同時にまだまだ課題が残ることも指摘。「SNSや紛争、パンデミックや気候変動、生活に関する経済的な懸念が私たちの感情的な健康や将来の希望に著しい影響を与えかねません」「ウィリアムと私は若者がメンタルヘルスの健康のために感情的、社会的なスキルを身につけ、彼らを取り巻く世界で活躍できるように社会としてできる限りのことをする必要があると感じています。一緒により明るく、より強くしなやかな未来を築いていきましょう」。レントンへの約束を果たすのにどこよりもふさわしい場所だったといえそう。