商品ロイヤリティの収入が減り、貯金が底をつきそうになったので本格的に美容家の仕事をしようとした筆者・小阪。しかし、ダイエットサポートなどの依頼をしてくる人は周囲にいなく、途方に暮れる。そこで、友人のアドバイスのもとあるコトを試みるが……。

文・小阪有花

【グラドルから保育園へ】vol. 65

美容家として生きるには……

美容家として活動するには、「まずHP制作をするべき」と友人に言われ行動に移そうとするも、HPを作るのにいくらかかるのかを調べなくてはならない。そのぶんのお金がなきゃ話にならない。HP制作もしているIT会社の友人に相談すると、この頃のHP制作費用は20万〜50万とのこと。20万くらいなら何とかなると思いつつ、サイトのクオリティを上げたいと思うとやはり追加でいくらかはかかってしまうことも考えて、なんだかんだ30万は必要なんだなと、何かを始めるのにはお金がかかるものだということを実感する。

HPを作るには自分の写真も撮らなくてはならない。昔は当たり前に自分を撮ってもらってお金を得ていたが、これはタレントだったからであって、通常は写真を撮るにもお金がかかる。しかも、私の場合、過去よりも美しくなっていなければ意味がないので、ただ撮影するだけではダメだ。そう考えると、カメラマンもちゃんとプロの方に依頼せねばならないし、衣装や撮影場所だってちゃんと何パターンも用意しなくてはいけない。そうなると、衣装費にハウススタジオ代に……と考えるほどお金がかかる。収入源が途絶えた今、むやみにお金を使うのは危険だ。しかし、何もしなければ何も生まれないままだ。

お金がない! 友人にすがる

不安と恐怖にかられるまま月日だけがすぎていった。これはもう覚悟を決めるべきか? 悩みながらも一歩がなかなか踏み出せない。どうにかお金をかけないやり方はないのか? 全く払わないつもりはないが、全部自分の手持ちで進める勇気は最後までもてなかった。そこで私はHP制作を相談した友人に、どうにかならないかと相談した。新しいことを始めたいのにお金がないからどうしたらいい? なんて、こんな恥ずかしい相談はない。自分ひとりの人生すらも面倒みれないなんて……つくづく自分の能力の無さにがっかりするも、とにかく今はすがるしかなかった。

見かねた友人は、成果報酬という形で話をまとめてくれた。「HPを作っても、結局は運営もしていかなくてはならないから、それなら運営も含めてこっちが引き受けるよ。成果報酬という形で最初はお金だすから、それならはじめられるよね」とのこと。HPを制作する時点で悩んでたくらいだ。運営のことなんて頭になかった自分にとってはありがたいだけの話だった。何にも知らない無知な自分はこうして人に助けられながら何とか美容家の道を歩み出そうとしていた。

こさか ゆか/保育園プロデューサー リバイバルミーティング代表。チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、ベビーシッター資格習得。 2004年ミスマガジングランプリを獲得し芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍後、2009年に引退。現在は子どもの心スペシャリストとして活動中。

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