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サイアム地区は、MBKセンターや、サイアム・ディスカバリー、サイアム・センター、サイアム・パラゴンなど人気商業施設のある、バンコクのショッピングの中心街。旅行者はもちろんのこと、現地の若者からオフィスワーカー、トレンドセッターまで幅広い年齢層が集うエリアだ。夕方以降にはナイトマーケットが立ち並ぶ、バンコク屈指のお買い物スポットでもある。




「サイアム・ディスカバリー」は、まずその斬新な外観からして目を引く。外装を手がけたのも佐藤氏だ。いくつものキューブが積み上げられたような近未来的なデザインは、「SNSでアップしてもらうことを意識」(佐藤氏)したものだそう。館内にも至るところに配されている印象的なキューブは、「サイアム・ディスカバリーの顔──、ウインドウディスプレイのようなものですね。HPでいうところのトップページのイメージです」(佐藤氏)。キューブの中に、様々なコンテンツを入れていくことで、中の情報を変化させて、「今この施設が何を打ち出そうとしているかというメッセージを明確にしていく」(佐藤氏)という。

テナントごとにカテゴライズするのではなく、多様な嗜好性やライフスタイルを融合させ、来場者に刺激と発見を促すことを目的に「Lifestyle Laboratory」というテーマを設定。各階ごとにそれぞれの「LAB」(ラボ=研究所)を設け、ビーカーやフラスコ、試験官などの科学実験器具、標本箱、各種グラフや分子構造、DNAの塩基配列、顕微鏡やアメーバ、煙や気泡などをモチーフにした様々な売場をデザインしている。

たとえば、女性ファッションフロアのG階は「HER LAB」、メンズファッションフロアであるM階は「HIS LAB」、ストリートファッションのフロアである1階は「STREET LAB」となっている。2階は最新ガジェットを取り扱う「DEGITAL LAB」、3階は「CREATIVE LAB」、4階は「PLAY LAB」だ。

施設内はテナントが20%で、残りの80%が「サイアム・ディスカバリー」自身が商品をセレクトしている「自主編集エリア」。各階ごとに若干配置は異なるが、縦長の奥までのびる導線のセンターに、ポップアップショップともいえる「自主編集エリア」が設けられ、また、「自主編集エリア」の商品は、2、3週間ごとに入れ替えていく。なお、「サイアム・ディスカバリー」は、4万屐地上8階建ての施設だ。既存の建物の間口が狭く奥行きが長いため、リニューアルに当たっては、いかに建物の奥まで人の流れを誘導するかが大きなテーマだった。

「どういう風に見えると人はより奥に行きたくなるかという、心理的部分は常に意識していました」(佐藤氏)エントランスを抜けた瞬間に、斜め前方に対角線上にいかに遠くまで見せることを課題に、58メートルに及ぶ細長い吹き抜けを配置。側面には、約200個ものキューブ型のボックスを積層し、人の流れの円滑にするため、エスカレーターも配置変更した。

「テナントを固定せず、積極的に中身を入れ替えていくのが、『サイアム・ディスカバリー』のスタンスです。ソフトも活性化できるようなハードにしたいと考えました。オンラインでほとんどのものが購入できる時代に、そういった点をしっかり意識しないと、オンラインには太刀打ちできません」(佐藤氏)なるほど、施設内を歩いていると、上の階の様子が意識せずとも目に入る。この向こうには何があるんだろうと自然に好奇心がかきたてられ、奥へ奥へと足を踏み入れてしまうのだ。

「サイアム・ディスカバリー」には、キュートなキャラクターが存在している。キューブ型の頭を持った「Discovery Man」だ。佐藤氏が「建物、コンセプトを体現するキャラクター」として製作したもので、注意深く観察すると、施設内外の至るところで目にすることができるはず! 「キューブの上部が少し開いているのは、常に何かが出入りをしているような、好奇心と創造性を表しています」(佐藤氏)

オープニング時には、タイ国内をはじめアジア全域から選ばれた30名のクリエイターたちが、「Discovery Man」をカスタマイズ。日本からはハローキティと、イラストレーターの大塚いちお氏製作の「Discovery Man」が参加した。また、オープニングイベントには、「Discovery Man」を義人化した、タイのイケメンたちが案内人を務め、会場を沸かせていた。

(写真右)>オープニングナイトにて。 サイアム・ピアット社の最高経営責任者(CEO)、チャダティップ・チュトラクル氏と佐藤ナオキ氏、そしてディスカバリーマンたち。

(text by aya hasegawa)


INFO:
サイアム・ディスカバリー 
所在地/Rama I Rd, Pathum Wan, Bangkok 10330,Thailand
営業時間/10:00〜22:00、無休


新生「サイアム・ディスカバリー」(3)|驚きと発見に満ちた近未来型ショッピングセンター