――他にも、服を買うときのポイントはありますか?

おかだ:できるだけ、買う前に試着をすることです。忙しいママさんたちが、オンラインで買い物を済ませたくなる気持ちはわかります。アパレルショップで働いていたこともあるのでわかりますが、子連れで試着室に入るなんて地獄ですよね。でも、無理のない範囲で試着はしていただいたほうがいいと思います。

鏡と相談しながら、「確かに、1つ上のサイズのほうがスッキリして見えるな」と実感していただくことで、着痩せコーデのコツを早く習得できると思います。なぜかというと、サイズ表示が「フリーサイズ」でも、実際には3Lくらいの大きさの服が沢山あるので、着てみないとどんな感じになるかわからないことが多いからです。

「この部分の幅がこれくらいあれば、私はスッキリ見える」という感覚を掴むことができると、「私はXLじゃないとダメ」ではなく、フリーサイズやMサイズの服の中からも、自分に合うものを選ぶことができるようになります。

◆「Lサイズ持ってきてください」と言えなかった過去

――きびのさんは、服のサイズの選び方は変わりましたか?

きびのあやとら(以下、きびの):ゆりさんに着痩せコーデを教わってから、すごく変わりました。今考えると非常につまらないプライドだったのですが、以前は「服屋さんのマネキンが着ている服をそのまま着られないと恥ずかしい」と思っていたんです。だから産後は、試着室でMサイズが入らなくても「Lサイズを持ってきてください」と言えなくて、そのまま買ったりしていました。そのときは「これから痩せれば着られる」と思ってしまうんですよね。でも結局着られなかった服が沢山ありました。

ママ友の中にも、「今は入らないけど痩せる予定だから、この服買うわ」と言う人が結構いるんです。以前は「気持ちは分かるよ」と言っていたのですが、今は「ちょっと待って! それはお金の無駄」と止めるようになりました(笑)。「タンスの肥やしにするくらいなら、服のサイズを上げよう」と伝えています。

――今はどんな買い方を意識しているのでしょうか。

きびの:お店に行って買うときは、シンプルなTシャツ1枚でも絶対に試着をするようになりました。私の脳内にゆりさんが住み着いているので、「これどうですか?」といちいち確認しています。

もう1つ、ゆりさんに教えてもらって意識しているのが、オンラインで購入するときは身幅(左袖の付け根から右袖の付け根までの長さ)を確認することです。手持ちの服の中で、「これは太って見えないな」とわかっている服があるので、その服の身幅を測ってメモしています。そうするようになってから、服を買うときの失敗が大幅に減ったので、まずは自分に合うサイズを知ることが大事なんだと思います。

<取材・文/都田ミツコ>

【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。