「中高年のダイエットは難しい」に騙されるな!“生活習慣を変えるだけ”でスリムボディに導くコツ

写真拡大 (全4枚)

若いころはいくら食べても太らなかったのに、社会人になってから体重が増えたという方が多いようです。運動から遠ざかった、飲み会が増えた、など太る要因はたくさんありますから仕方のないことなのかもしれません。

一方で、「年齢と共に痩せにくくなる」という話もありますよね。

例えば、30代からは目に見えてお腹にお肉が付き始め、40代では周りからも中年太りと言われるようになった……そんな方でもスリムなボディーを取り戻せるのでしょうか?

本記事では、運動指導のプロであり、自らもアンチエイジングに励んでいる筆者が、中高年世代の方がダイエットするために必要なことを紐解きます。

年齢と共に痩せにくくなるのはなぜ?

画像:8×10/PIXTA(ピクスタ)

「歳を取ると痩せにくくなる」という話は、誰もが聞いたことがあると思います。悲しいことですが、それは事実といえるでしょう。

しかし、その原因を知ることで対策もしやすくなるはず。まずは、痩せにくくなる理由について説明したいと思います。

(1)基礎代謝の低下

まず、体重が増える仕組みを簡単にお伝えすると、「摂取カロリーが消費カロリー以上」になったとき体重が増えるのです。それを防ぐためには、身体に取り入れるカロリーをコントロールして、消費するカロリーを増やす必要があります。

しかし、歳を重ねると適正カロリーを保つことが難しくなるのです。その一番の要因は、年齢と共に下がる“基礎代謝”です。厚生労働省の『e-ヘルスネット』の『加齢とエネルギー代謝』(※1)を参照すると「性別を問わず加齢とともに基礎代謝量が低くなっている」ことがわかります。

例えば、「体重70kgの男性の場合、基礎代謝量の推定値は、20歳代で1680kcal、50歳代で1505kcalとなり、1日でおよそ175kcalの差」に。

これはつまり、体脂肪を1kg=7,200kcalで計算すると、1年で約5~10㎏分のカロリーを多くとっていることを意味します。

(3)運動量の低下

また、運動量も若いころに比べると少なくなりがちだということも原因のひとつです。

学生時代は体育の時間や部活などで身体を動かす時間がありますが、社会人は多忙です。意識して身体を動かさない限り、ガッツリ運動する機会はなかなかありませんよね。さらに、現代人はデスクワークの時間が増えているため、日常行動の中でカロリーを消費しにくいこともネックになっています。

(3)食生活の変化

みなさんは朝食をきちんと食べていますか? 痩せやすい身体を目指すなら、朝にしっかり&夜は控え目がベストだと筆者は考えていますが、忙しさから逆転してしまっている人が多いようです。

また、若いころと比べて、味覚が代わったという声も。濃い味や脂っこい物が好きになって、こってりしたラーメンや揚げ物を食べる回数が増えたという人が、筆者の周りにもいます。不規則な食生活や乱れた栄養バランスも、体重増加の一因でしょう。

中高年世代でもスリムボディーを手に入れるには?

画像:8×10/PIXTA(ピクスタ)

では、どうすれば中高年世代になってもスリムなボディーを手に入れる事が出来るのでしょうか? アラフィフでも減量期は体脂肪率を10%以下に抑えている筆者が行っている3つの習慣をお伝えします。

それは「今の自分を客観視して、食べ過ぎずに注意して、運動習慣を増やす」です。

「え?そんなことは分かっているけど、出来ない!続かない!」という声が聞こえてきそうですが、これから詳細を解説するので、めげずに意識して習慣化できるように目指しましょう!

(1)自分を客観視しよう

「ゆでガエル理論」という言葉を聞いたことがありますか? 熱湯にカエルを入れると驚いて逃げますが、常温の水にカエルを入れて徐々に水温を上げると茹でられてしまうという作り話です。

これはダイエットにも同じことが言えます。いきなり体重が5kg、10kgと急に増える事はありません。毎日の太る努力の積み重ねで少しづつ体重は増えていくのです。

気づいたら10kg太っていたということにならないように、日々の体重を測り最低でも3カ月に一度は自分の立ち姿を写真に撮ってください。以前と体型が変わっていないか、きちんと見比べましょう。

そうやって自分を客観視することで、「昨日食べ過ぎたから今日はちょっと減らそう」「今日は揚げ物を食べるのを控えよう」というように行動が変わっていくのです。

(2)食べ過ぎに注意する

画像:freeangle/PIXTA(ピクスタ)

「食べていないのに体重が減らない」と感じているのであれば、一度自分の食べているものを1週間分写真に撮ってジムのインストラクターに見てもらうのもいいでしょう。

また、身体を作るために必要な栄養素は少ないのに、カロリーの多い食べ物は要注意です。ラーメンやトンカツ、ポテトチップスなどは脂質も非常に多く、太りやすい食事の代表と言えます。

スリムボディーを目指すなら今の一日の摂取カロリーから500kcal減らしてみましょう。計算上では1カ月で2㎏体重が減ることになります。1食当たり150kcal減らすと考えると、より簡単かもしれません。ご飯大盛りやデザートをやめれば、半年後には体型の変化を実感できるはずです。

(3)運動習慣を増やす

40代・50代になると自分の事だけでなく、会社のこと、家族のことなど自分以外にも時間を使わなければいけなくなりますよね。その分、運動するのが難しくなります。

理想はジムで週3回運動することなのですが、ジムに行かなくてもいいので運動する機会を作りましょう。例えば、電車に乗った時に座らずに立つ、エスカレーターではなく階段を使う、普通に歩くのではなく早歩きで歩く、仕事中も1時間に1回1分ほどストレッチをする、など……。

とにかく運動をするチャンスを見つけて、身体を動かして習慣にしてください。塵も積もれば山となる。この積み重ねがスリムボディーの入口です!

いかがでしたか? 今回は中高年世代の方向けに、痩せにくくなる理由とダイエットのポイントをご紹介しました。

年齢を言い訳に、スリムボディーをあきらめるのはもったいないです。スリムになると体型の変化はもちろん、階段の上り下りが非常に軽く感じたり、健康診断の結果も良くなったりと、家族にも余計な心配をかけずに済みます。ぜひ筆者と一緒に、スリムボディの道に向けて一歩を踏み出しましょう!

【画像・参考】
※1 加齢とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット - 厚生労働省
※ freeangle、Ushico/PIXTA

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。