女子力」という言葉があります。登場したのは10年以上前で、2009年には「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネート。しかしこの女子力ってそもそも、どんな意味なのでしょうか?その解釈はどうやら、人はもちろん年代によってもかなり違うようです。

50代と60代が女子力で重視するのは「日ごろの行いや生き方」

そこで今回ご紹介するのは、株式会社 G proportion アーキテクツが30歳〜69歳の女性全国481人を対象に実施した「女子力」についての調査。こちらで年代別に「女子力が高い女性はどのような人だと思いますか?」と質問したところ、以下の結果となりました。

30代は圧倒的に少ない「精神的に成熟している」が、40代になるとなぜか急増しています。

ちょっと細かいグラフになりますが、ぱっと見緑色のグラフが飛び出ている項目が多いことが分かります。これは「30代」の回答で、中でも「ファッションやメイクなどの身だしなみに気を遣っている」「肌や髪、指先のケアを怠らない」が90%を超えています。ほかにも「家事が得意」「いい香りがする」もほかの世代よりも飛びぬけていますが、30代女性は他と比べてもとりわけ女子力に求める要素が多いといえそうです。

では一体、他の世代は女子力でどんな要素を重要視しているのでしょうか?まず黄色いグラフの40代に注目してみると、一番多かったのは30代同様に「ファッションやメイクなどの身だしなみに気を遣っている」「肌や髪、指先のケアを怠らない」。しかし飛びぬけて多いわけではなく、30代ほどは重要視していないようにみえます。

もう少し高齢の50代と60代はどうでしょうか?青色と赤色のグラフを注意深く確認すると、意外な事実が見えてきました。

まず50代がほかの世代と比較して飛びぬけている要素は「気遣いができる・気が利く」。そして60代が多かったのは「言葉遣いや所作が美しい」「笑顔と“ありがとう”を忘れない」、そして飛びぬけているのは「前向きで向上心がある」となっています。

つまり50代以上になると、ファッションやメイクなどの身だしなみよりも、日ごろの行いや生き方そのものを重視している人が多いことが分かったのです。その一方で30代女子が極端に低い項目が「精神的に成熟している」。30代はまだまだ、己の精神的な未熟さに気が付いていないのかもしれません。

自分の女子力に自信がない30代と40代

そんな女子力ですが、自分について「女子力が高い」と考えている人はどのくらいいるのでしょうか?同調査による結果は次の通りとなりました。

「他人から女子力が高いと言われる」と回答した割合が一番高いのは30代でした。

どの年代も「自他ともに女子力は高くない」と答えた人が最多に。しかし面白いことに、40代と30代が「高くない」と回答している割合が高く、50代と60代はその割合は低くなっています。逆に「高いと思う」と回答した人は60代女性がトップに。こちらも年代が下がるごとに割合が低くなっているのです。

女子力とはファッションやメイクよりも、日ごろ行いや生き方。50代、60代の考え方を若い世代も取り入れてみると、何か違う景色がみえてくるかもしれません。

女子力とキラキラ女子は意味が違う?

【調査概要】
調査主体:株式会社 G proportion アーキテクツ
調査期間:2021年9月6日〜9月7日
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:風水・家相に興味があるまたは風水・家相を気にしている30歳〜69歳の女性
サンプル数:481人(内訳:30代 33人、40代 139人、50代 240人、60代 69人)