卵のサイズが違う理由とは?特徴とおすすめの使い方を解説
卵のサイズと重さの関係
さまざまな料理に使える食材のひとつで、ストックしておくと重宝する卵。洋服と同じようにS・M・Lとサイズで分けられ、スーパーの店頭に並んでいますよね。
しかしサイズ分けを正確に理解している人は、意外と少ないようです。多くの人は、卵のサイズが大きくなればなるほど、それに比例して黄身も大きくなっていると思っているのではないでしょうか。
【サイズ別】卵の重さ
全卵(殻を含む)
・SS 40g以上~46g未満
・S 46g以上~52g未満
・MS 52g以上~58g未満
・M 58g以上~64g未満
・L 64g以上~70g未満
・LL 70g以上~76g未満
全卵(殻を含まない)
・M 50g
・L 60g
卵黄
・M 約20g
・L 約20g
卵白
・M 約30g
・L 約40g
卵のサイズは全部で6個ある
スーパーの店頭で、サイズ別にパッキングし販売されている卵を見かけますよね。卵は、6段階に分かれています。一番小さい卵はSS(40g~46g未満)、一番大きいものはLL(70g~76g未満)と日本卵業協会により、定義づけられています。(※1)
大きさは鶏の年齢で決まる?
鶏は同じ物を食べて同じ環境で育っているのに、なぜ生まれてくる卵の大きさが違うのでしょうか。実は鶏の年齢により、生まれてくる卵の大きさは変わるんです。
若い鶏からは小さいサイズの卵、年をとった鶏からは大きいサイズの卵が生まれてきます。その理由は鶏は年をとるにつれて、卵管が大きくなるため、生まれてくる卵も大きくなるのです。(※2)
・LL赤色 70g以上~76g未満
・L橙色 64g以上~70g未満
・M緑色 58g以上~64g未満
・MS青色 52g以上~58g未満
・S紫色 46g以上~52g未満
・SS茶色 40g以上~46g未満
(※1)
赤い卵と白の卵の違い
栄養価や味に違いはなく、色が変わるのは鶏の種類により異なります。つまり、羽毛の色が白い鶏は白い卵を、羽毛の色が褐色または、黒っぽい鶏は褐色の赤い卵を生むんです。
赤い卵の色の濃さは環境の違い?
赤い卵の中にも色の濃さがありますが、それはなぜでしょうか。理由は諸説ありますが、ひとつは飼育された環境の明るさに起因するようです。
卵は外敵から守るため、環境に馴染む色に産み分ける性質があります。つまり明るい環境で育った鶏の卵は薄い赤色に、暗い室内で育った鶏の卵は濃い赤色になるということです。
【サイズ別】卵の特徴とおすすめの使い方
先述したように卵のサイズが大きくても、黄身の大きさに大差はなく、卵白部分が多くなります。だからこそ料理にあわせて卵のサイズを決めるのがおすすめです。
卵白を多めに使う料理や卵白を使ったスイーツを作るときは、大きな卵を選ぶこと。黄身だけ、または黄身を引き立たせる料理を作るときは、小さな卵を使えば効率的においしく仕上げることができます。
次に、卵のサイズ別に使い分けたい料理をご紹介しますね。
Sサイズを使うべき料理
黄身がメインの料理:目玉焼き、スクランブルエッグ、オムレツ
目玉焼き、スクランブルエッグ、オムレツは卵の黄身の部分をメイン使うため、Sサイズを使ったほうが効率が良いと言えます。
Mサイズを使うべき料理
卵黄のおいしさを楽しめる料理:卵かけごはん、おでん、目玉焼き、ゆで卵
Mサイズは卵黄比率がもっとも高いので、卵かけごはん、おでん、目玉焼き、ゆで卵のように卵黄のおいしさとホクホク感を楽しめる料理がおすすめです。
LLサイズを使うべき料理
白身を多く使う料理:メレンゲ、茶碗蒸し
メレンゲは白身のみ、茶碗蒸しも白身を多く使う料理なので、白身の比率が高い、大きいサイズの卵を使ったほうがおいしく仕上がります。
卵のサイズが違う理由
卵のサイズは、S・MS・M・LL……といろいろあります。とくに大きな卵だとお得な気分になれたり、小さい卵だと小ぶりでかわいいと思えたり、人により好みがあるかもしれません。
卵のサイズが違うのは、鶏の品種や月齢、飼料の質、産卵の季節、個体差などで変わるのです。一般的に卵を産み始める鶏の卵は小さく、産卵開始後の2~4年間に一番大きな卵を産みます。
料理によって卵を使い分けよう!
卵は大きいほうがお得と思いがちですが、実はそうとは限りません。卵はサイズにより卵黄と卵白の比率が異なります。卵黄比率がもっとも高いのがMサイズです。
S~MSのように小さいサイズの卵や、逆に2L(ジャンボ)のような大きな卵は、M・Lサイズと比較すると、やや卵白比率が高め。ぜひサイズごとの特徴を覚えて料理に使い分けてくださいね。