店頭のディスプレイには看板メニューがずらり。なかには実物のほうが盛りがいいメニューも…

写真拡大

高円寺でひとり客を中心に愛されている飲食店「タブチ」は定食が充実している。入口横にある年季が入ったディスプレイはほんの一例で、ほとんどのメニューがワンコイン、一番高いものでも650円だ。定食メニューで一番人気の「鳥野菜フライ定食」をオーダー。このボリュームでなんと500円!大盛りのごはんとみそ汁、小鉢も付いて驚愕のコスパだ。

【写真を見る】この量とクオリティーで500円。自炊するよりもはるかに満足度が高い

皿にビッチリと収まったフライの内訳は、チキンカツに巨大なカボチャが2つ、ナス(時期によってはピーマンなど季節の野菜に変更)。フライの下にはキャベツが敷き詰められており、不足しがちな野菜を難なく摂取できる。チキンカツは胸肉なのであっさりとしており、大きさのわりには軽い食感でパクパクと食べ進められる。程よい厚みのカボチャの甘みは箸休めにぴったりだ。

1日に2度来店する常連さんもいるというタブチでは、日替わりのサービスランチ(560円)も名物。レパートリーはなんと数百種類! ハンバーグや生姜焼き、肉じゃがなどのオーソドックスなものをはじめ、ポークピカタやビーフシチューといった本格的な洋食メニューが登場することもある。当日の朝に冷蔵庫の食材を見て考えるというメニューは、店頭のホワイトボードでチェックしよう。

しかし、なぜそんなにレパートリーが豊富なのか? 店主のタブチさんは、かつて一流の料理人を目指して銀座の老舗洋食店で修業していたという。14年末に閉店した中野店も合わせて、40年近く中野・高円寺界隈の胃袋を支えてきた店主の知られざる一面を垣間見た。高円寺の高架下で銀座の味が堪能できる、コスパサービスランチに注目だ。【東京ウォーカー】(東京ウォーカー・東京ウォーカー編集部)