入母屋造り本瓦葺きで、高さ16m、奥行き22m、南北120mの長大なお堂

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平安後期、時の後白河上皇が自身の職住兼備の法住寺殿(ほうじゅうじどの)と呼ぶ院御所内に創建。正式名は、蓮華王院で、その本堂が南北に延びるお堂内陣の柱間が33もあるという建築的な特徴から“三十三間堂”と呼ばれている。堂内には壇上に並ぶ等身大の1000体の千手観音立像があり、お堂の中央には大仏師湛慶(たんけい)作の国宝、千手観音坐像を安置。千手観音に従い、仏教とその信者を守るとされる観音二十八部衆、風神・雷神の尊像も必見。

■ 文化財

<本堂(国宝)>火災により焼失後、鎌倉期に再建。朱塗りの外装で、堂内は花や雲文様の極彩色で飾られた。

<千手観音坐像(国宝)>湛慶の鎌倉後期を飾る代表的作品。

<風神・雷神と二十八部衆像(国宝)>千手観音に従う守り神。

<千体千手観音立像(重要文化財)>124体はお堂が創建された平安期の尊像、その他が鎌倉期に再興された。

■ ご利益

祈願成就、頭痛封じなど。

■ その他の見どころ

<千手観音>千の手と目は、どんな人たちでももらさず救済しようとする広大無限の慈悲の心を表現。除難、延命、病気治癒などあらゆるものにご利益があり、安産や夫婦円満、恋愛成就にも功徳があると言われている。ねずみ年の人々を守護する守り本尊でもあり、ねずみ年に生まれた人々の開運、厄よけ、祈願成就を助けると言われている。

■ 紅葉

ヤマモミジなど数本。見ごろ11月下旬〜12月上旬。境内にある池の周辺に若干のモミジが見られる。

■ 桜

シダレザクラなど約30本。見ごろ3月下旬〜4月上旬。陽光桜やシダレザクラなど早咲きの桜が多いのが特徴。

■ 年中行事

<1月>楊枝(やなぎ)のお加持 大的大会/聖樹とされるやなぎで観音様に祈願した法水を参拝者に注ぎ、諸病を除く。大的大会は江戸時代の通し矢にちなんだ弓の大会。2つは同日行われ、参拝料無料。

<3月>春桃会(しゅんとうえ)/名前にちなみ3月3日に行われる法会。当日はお堂を無料開放。限定の女性専用「桃のお守り」も授与。

【関西ウォーカー編集部】