【絶品】全国ご当地うどん1位は? 地元名物“変り種”うどん食べ比べレポ

写真拡大

うどん。小麦粉を練って長く切った麺であり、日本人のソウルフード。日本全国各地には、それぞれの地域の特色を活かしたご当地うどんが多くあります。そんなご当地うどんが、一挙に集った「全国ご当地うどんサミット」が11月7・8日に愛知県蒲郡市にて開催されました。
今回はこちらを取材してきました。麺類好きさんは必見です!

お好み焼き、ナポリタン…全国“変り種”ご当地うどんを全部見る【写真52枚】

全国ご当地うどんサミット/11月7日(土)・8日(日) 蒲郡商工会議所内

レポートに参加したのは、麺類大好き人間の私・幸和あいきと友人・父親がパティシェのグルメ好きプログラマーzuzuさん。私達が赴いたのは開催2日目である日曜日。当日は生憎の雨ではありましたが、開場直後の10時過ぎに会場に到着すると既に多くの麺類ファンで賑わっていました。

「全国ご当地うどんサミット」は今年で5年目。まちおこしに取り組む17都道府県、28団体が趣向を凝らした国内産小麦粉を使ったご当地うどんを出店しています。

仕組みはとても簡単。当日券1セットを1200円で場内にて購入。これには、うどん3杯を食べることができるチケット3枚と付属の投票券3枚が付いています。そして食べた後、最もおいしい! と思ったご当地うどんに投票。最終的に、得票率の最も高いご当地うどんがグランプリとなります。

こんなに沢山のうどんがあって目移りしちゃう!

28種類もあると何を食べるか悩んでしまう訳で……自分達がヤバいと思う感覚を信じてうどんを食べてきました。

本当にうどん!? 驚きのバリエーション

1杯目 三津浜焼き

見た目はただのお好み焼き。うどんが本当に入っているのか!?

最初に私達が選んだのは、愛媛県松山市の港町「三津浜」発祥のB級グルメである「三津浜焼き」。28種類の中で唯一大きな鉄板を使用して作っており、一番うどんらしからぬ見た目だったのでチョイス。

では、実食!

あいき「他のうどんだとうどん・汁・具があるけど、これだけは形が違うので面白い!うどんが食べやすく切ってあるのも良いね」

zuzu「甘辛いタレがうどんに絡みついて美味しい。広島焼きみたいだけど、うどんの方が中華そばよりも麺が太いからとてもボリュームがあるね。屋台であると良さそう」

中には、ちくわやキャベツなどの具が盛り沢山!

あとから調べてみたところ、三津浜焼きと広島焼きは似てはいるものの決定的に違うのが焼き方だそうです。

広島では生地の上にキャベツや具材等が先に乗りいわゆる素焼きの状態のものを、後で麺の上に重ねるのが一般的。逆に、三津浜では生地を鉄板で焼き、その上に味付けをした麺(中華そばやうどん)が先に乗ります。そのため、三津浜焼きは麺が入るものを「台付き」と呼ぶそうです。奥が深い!

2杯目 西尾ナポリタン

さて、次に私達が選んだうどんは地元愛知県の西尾市から出店した「我流」さんが開発した「西尾ナポリタン」。ナポリタンというからには、玉ねぎやピーマンなどをケチャップで炒めたスパゲッティと思い込んで注文。だがしかし、見た目を見ると、あれれ……? 想像していた具材と何かが違う…!?

トマト・あさり・そしてえびせんべい……?

それもそのはず。「西尾ナポリタン」とは西尾市特産のアサリ・トマト・えびせんべいを使うことだけが決まりの比較的新しいB級グルメ。ちなみに、なぜ「ナポリタン」なのかというと、三河湾と西尾市の位置関係が、イタリアのナポリに似ていることから名付けた様です。

また、「我流」さんが開発した「西尾ナポリタン」は、味噌ベースのスープをアサリの卵とじにしている、とパンフレットに記載されていました。なるほど、そういうことだったのか。納得したところで、実食に踏み切ります。

お好みで手造り辛香味油をどうぞ!(とても辛い)

あいき「健康に良さそうだなぁ。あと、うどんでは食べたことがない変わった味。スープスパゲッティみたいな」

zuzu「かき卵・ミニトマト・アサリ・青葉・海苔が入っていて、魚介スープのうどんって感じ。そして、そこにラー油が入っているので、不思議な味になっているね。ダシが沢山入っているから、スープが凄く美味しい」

手造り辛香味油が思いの他、とても辛かったので辛いのが苦手な方は控えめにした方が良いかも知れません……。

黒毛和牛の肉味噌が超絶品!

3杯目 気仙沼・じゃじゃはっと

名前が某有名SF映画の登場人物に似ている……。

だんだんお腹がいっぱいになってきた3杯目。どれにしようかと悩んだ末、最初から面白そうな名称だなと目星を付けていた「じゃじゃはっと」をチョイス。名前もさることながら、見た目のインパクトも強めです。

「はっと」とは宮城県や岩手県の郷土料理とのこと。そこに、「門崎熟成肉」という独自の熟成させた黒毛和牛を肉味噌にトッピングしてありました。

あいき「おお!? うどんがうどんの形じゃない! 麺がもちもちでお餅みたい。肉味噌がぷりぷりしていて美味しい! 一番形状が変わったうどんかも。」

zuzu「もちもちで、何が練り込まれているんだろう。肉がスジを使っているから、味が染み込んでいるね。ラー油がたっぷり入っているから、ちょっとだけピリッとして旨辛風で美味しい。これをおかずにして、ご飯を食べたい」

結局私達が食べたのは上記3種類ですが、ちょうど前にいたご家族が食べていた「越後サラダうどん」が面白かったので写真を撮影させて頂きました。

おまけ 越後サラダうどん

サラダうどん、というと一般的に思い浮かぶのは、うどんの上に野菜がのっているものではないでしょうか。

この「越後サラダうどん」は違いました。カルシウムがほうれんそうの57倍、ビタミンB1がレタスの25倍、βカロテンがニンジンの2倍、とまるでサラダの様な栄養価を持つ新潟県十日町市名産の「苧(からむし)」をうどんに練り込んだものとのことです。変わっている!

私達は3種類を食べただけではありますが、ノーマルなうどんから変わったうどんまで見ることが出来てとても面白いイベントでした!

あなたの好きなうどんは何位だった?

さて、オフィシャルが発表するグランプリは一体どのうどんだったのでしょうか? 気になる入賞うどんを発表!

グランプリ 北海道純雪うどん(北海道札幌市) 2,942票

知床産鮭節で出汁をとった贅沢なつゆに、北海道産小麦(きたほなみ)を100%使用した麺がからむ絶品うどん!
上にのっている天ぷらは、オホーツクの天然塩ほたてです。北海道の大自然が凝縮された贅沢な逸品がグランプリに輝きました!

第2位 金鯱カレーきしめん(愛知県名古屋市) 2,496票

2位は、名古屋名物“金のシャチホコ”を模した巨大エビフライがドーンとのった迫力のカレーうどんがランクイン!
400年以上の歴史を持つ愛知名物の“きしめん”と江南彼カレーの相性がピッタリです。

第3位 武蔵野うどん(東京都世田谷区) 2,061票

第3位は、小麦消費量全国2位の埼玉県で食されている郷土うどん。本来はアツアツのつけ汁につけて食べるところを、今回は茹で上げの釜玉で。

第4位 近江牛うどん(滋賀県近江八幡市) 1,822票

滋賀県産ふくさやか使用の、ツヤよし! コシよし! ネバリよし! の“三方よし”の近江うどんは、“めん組合”の力作です。ぜいたくな近江牛もうれしい!

第5位 三津浜焼き(愛媛県松山市) 1,808票

私、あいきも食した“三津浜焼き”がランクイン! こうしてみると、うどんなのかお好み焼きなのか見間違えるほどの変り種。ボリューム大の麺がお腹を満たしてくれます!

このうどんサミット、早くも来年2016年の開催が決定しているそうです。麺類好きの皆さん、1年に1回うどんを心行くまで堪能しに来てはいかがでしょうか。きっと面白いうどんとの出会いがあるかもしれません。来年が今から楽しみです。

全国津々浦々、28種類のご当地うどん一覧

最後に、うどんサミットに出店された28種類のご当地うどんを紹介します! 地域の名産を盛り込んだ、贅沢なご当地うどん。現地に足を運んだ際には、ぜひ食してみたいですね!

1. 稲庭うどん(秋田県湯沢)

2. コラーゲンたっぷり塩ホルモンうどん(茨城県大洗)

3. ひっぱりうどん(山形県村山)

4. 岡崎まぜめん(愛知県岡崎)

5. 越後うどん(新潟県新潟)

6. 越後サラダうどん(新潟県十日町)

7. 金鯱カレーきしめん(愛知県名古屋)

8. 愛荘66うどん(滋賀県愛荘)

9. 伊勢うどん(三重県松阪)

10.近江牛うどん(滋賀県近江八幡)

11.赤車えびうどん(愛知県蒲郡)

12.たで麺“近江牛すき焼き”(滋賀県野洲)

13.三津浜焼き(愛媛県松山)

14.北海道純雪うどん(北海道札幌)

15.気仙沼・じゃじゃはっと(宮城県気仙沼)

16.山梨県吉田うどん(山梨県富士吉田)

17.豊田三州豚うどん(愛知県豊田)

18.若狭おばま鯖おでんうどん(福井県小浜)

19.熊谷うどん(埼玉県熊谷)

20.山形肉うどん(山形県最上)

21.武蔵野うどん(東京都世田谷)

22.本場さぬきうどん(香川県小豆郡)

23.豊川いなりうどん(愛知県豊川市)

24.甲賀流 黒影忍者うどん(滋賀県甲賀)

25.大阪肉かすうどん(大阪府枚方)

26.西尾ナポリタン(愛知県西尾)

27.万国津梁ティーダそば(沖縄県浦添)

28.ガマゴリうどん(愛知県蒲郡)

■「全国ご当地うどんサミット」
11月7日(土)・8日(日) 蒲郡商工会議所内
※出店したうどんの詳細を知りたい方は「全国ご当地うどんサミット」公式HPをご覧ください。