「なんで!?」と意外に思う放送禁止・自粛用語1位「OL→女子社員」

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生放送の番組中、「先ほど、不適切な発言がありましたことをお詫び申し上げます」と謝罪する場面を目にすることがあります。でも、「そんな発言あった?」と疑問に思うこともしばしば。調べてみると、放送には適さないとされる言葉はじつにたくさんあることがわかります。

そこで今回は、「なんで!?」と意外に思う放送禁止・自粛用語について読者440名に聞いてみました。

Q.「なんで!?」と意外に思う放送禁止・自粛用語を教えてください(複数回答)
1位 OL→女子社員 38.4%
2位 エチゼンクラゲ→大型クラゲ 29.6%
3位 ハーフ→ダブル 24.8%
4位 レントゲン技師→診療放射線技師 23.4%
5位 足切り→予備選抜、二段階選抜 22.3%

■OL→女子社員
・「今でも普通にテレビで使われてる気がする」(23歳女性/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「なんでOLがだめなんだか理解できない」(53歳男性/金融・証券/専門職)
・「OLはちっとも差別していないと思う」(33歳女性/運輸・倉庫/秘書・アシスタント職)

エチゼンクラゲ→大型クラゲ
・「前は普通にエチゼンクラゲという単語を使っていたと思う」(25歳女性/不動産/事務系専門職)
・「生物名を言うのがなぜ放送禁止なのか」(31歳男性/自動車関連/技術職)
・「名称についてはあまり言葉狩りをすべきではないと思う」(27歳男性/金属・鉄鋼・化学/技術職)

■ハーフ→ダブル
・「ダブルとかだと逆によくわからない気がする」(26歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「ハーフ以外の言葉が思い浮かばない」(26歳女性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「意味が通じるからいいのではと思ってしまいます」(41歳男性/アパレル・繊維/販売職・サービス系)

■レントゲン技師→診療放射線技師
・「どうしてなのか理由が知りたい」(23歳女性/機械・精密機器/営業職)
・「わかりやすいのに何で?」(26歳女性/小売店/販売職・サービス系)
・「全く理解できない」(49歳男性/自動車関連/事務系専門職)

■足切り→予備選抜、二段階選抜
・「塾などでは足切りって言葉が一般的になってる」(26歳女性/金融・証券/営業職)
・「知らなかった」(32歳男性/金融・証券/事務系専門職)
・「イメージが悪い」(36歳女性/ソフトウェア/技術職)

■番外編:だいぶイメージが変わります
・灸を据える→お仕置き、制裁「言い方がきつくなった気がする」(31歳男性/商社・卸/営業職)
・処女作→第一作「考えすぎでは? と思ってしまう」(27歳男性/情報・IT/技術職)
・ブラインドタッチ→タッチタイピング「タッチタイピングはわかる人いるのかな」(29歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)

●総評
1位は「OL」でした。Office Ladyは和製英語。欧米ではOffice Workerなどの語が用いられ、男女の区別はありません。ですから、OLという言葉自体が性差別につながるとの意見もあります。また、OLには「腰掛け」的なイメージが強く、そう呼ばれることを嫌う女性も。

そこで、報道においては乱用を避けるため、「女子社員」というようになったそう。

2位は「エチゼンクラゲ」。福井県で採集された標本が新種であると認定されたことから、この名がついたといわれています。でも、エチゼンクラゲは大量発生による被害が報道されるなど、印象がよくないですよね。それが福井県産海産物のイメージダウンにもつながるとして、福井県が報道各社に「大型クラゲ」と言い換えるよう要望したそうです。

3位は「ハーフ」。両親の国籍が異なる場合にハーフといわれますが、「半人前」という意味も含んでいることから、差別的であるとの指摘もあります。そこで、二つのルーツを持つという意味から「ダブル」という呼称が出てきました。

ただし、本人が「ハーフ」というぶんには問題ないようです。

4位「レントゲン技師」は一般的に使われている言葉ですが、「診療放射線技師」の俗称となるため報道では使われません。5位「足切り」は語感が強すぎるということで、「予備選抜」や「二段階選抜」などと言い換えることが望ましいとされています。

こうした放送禁止・自粛用語は、あくまでも自主規制であり、使ったとしても法律上は問題ありません。しかし、こうした言葉を放送することで不快に思う人がいるなら、やはり使用は避けるべきなのでしょうね。

(文・OFFICE-SANGA 丸田十五)

調査時期:2014年12月8日〜2014年12月16日
調査対象:マイナビウーマン読者
調査数:男性145名、女性295名
調査方法:インターネットログイン式アンケート