温暖化の影響?サンショウウオのサイズが年々小さくなっていることが判明―米研究

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愛らしい姿にファンも多いサンショウウオ。この両生類について、興味深い事実が明らかになりました。

米メリーランド大学は、アパラチア山脈に住むサンショウウオを1957年から調査しています。長年の調査の結果、サンショウウオのサイズは徐々に小さくなっていることが分かりました。

例えば、1980年のサンショウウオは、調査開始の時期に比べて約8%も小さくなっていたそうです。全体を通してみると、1世代ごとに1%ずつ身体が縮んでいるのだとか。

この傾向が顕著なのは、アパラチア山脈南部の、標高の低い地域。この辺りは年間を通して気温の上昇と砂漠化が特に進行している地域です。

研究チームのカレン・R・リップス教授(生物学)は、「これまでの様々な動物の記録の中でみても、変化が最も大きく、速い例の1つです」と現象の珍しさを強調。

「なぜこの変化が起きているのか、はっきりとした理由は分かりません。しかしデータをみれば、気候の変化に関連していることは間違いありません」

環境に合わせて身体を変化させるというのは進化論の基本的な考え方ですが、サンショウウオは特別敏感な生き物なのかもしれませんね。

参考:Salamanders Are Shrinking As Their Habitats Warm Up
http://www.nbcnews.com/science/science-news/salamanders-are-shrinking-their-habitats-warm-n61916