語源・由来を知らなかったカタカナ言葉1位「カンパ(ロシア語)」

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何気なく使っているカタカナ言葉は、もはや日本語としてすっかり定着しています。それらのカタカナ言葉は、もともと何という言葉に由来するものなのでしょうか? 読者638名に、語源・由来を知らなかったカタカナ言葉について聞いてみました。

Q.語源・由来を知らなかったカタカナ言葉を教えてください(複数回答)
1位 カンパ→ロシア語のkampaniya(カンパニア)から 58.1%
2位 アドリブ→ラテン語のad libitum(アド リビドゥム)から 47.5%
3位 コンパ→英語のcompany(カンパニー)から 37.6%
4位 インテリ→ロシア語のintelligentsiya(インテリゲンチャ)から 31.7%
5位 サボる→フランス語のsabotage(サボタージュ)から 24.0%

■カンパ
・「若者が適当に作った日本独自の言葉だと思っていた」(25歳女性/電機/事務系専門職)
・「カンパって漢字変換できないと言ったら笑われた。そうか、ロシア語だったのか」(24歳女性/団体・公益法人・官公庁/専門職)
・「英語のカンパニーからだと思っていた」(29歳男性/自動車関連/技術職)

■アドリブ
・「ラテン語由来とは意外だった」(32歳女性/商社・卸/秘書・アシスタント職)
・「勝手にフランス語っぽいと思っていました」(30歳女性/情報・IT/事務系専門職)
・「業界用語かなにかかと思った」(34歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)

■コンパ
・「飲み会の意味で主に使われているので、違和感がある」(30歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・「英語のカンパニーと日本語のコンパでは、意味が全然違っている」(31歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「きっと英語圏の人も(日本のコンパという言葉に)びっくりでしょうね」(37歳女性/情報・IT/秘書・アシスタント職)

■インテリ
・「英語のIntelligentからだと思っていた」(31歳男性/金融・証券/専門職)
・「ロシア語だとは思わなかった」(32歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「英語由来だと思った」(27歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)

■サボる
・「サボるは日本語だと思っていた」(33歳男性/自動車関連/技術職)
・「完全に日本語だと思っていた。フランス語が由来なんて考えられない」(31歳女性/金属・鉄鋼・化学/秘書・アシスタント職)
・「英語でもないし、何が語源なんだろうと思っていた時があった」(29歳女性/医薬品・化粧品/事務系専門職)

■番外編:「レトロ→英語のretrospective(レトロスペクティブ)」も勘違いされています
・「レトロはフランスとかと思ってた」(33歳女性/小売店/クリエイティブ職)
・「レトロという英語があると思っていた」(22歳女性/金融・証券/専門職)
・「何語かはわからないけれど、“レトロ”で一つの完成形の単語だと勘違いしてました」(32歳女性/人材派遣・人材紹介/販売職・サービス系)

●総評
1位は「カンパ」でした。もとから存在する日本語だと思っていた人も結構いたようです。由来となるロシア語の「カンパニア」とは、「大衆運動の呼びかけ」「そのための募金活動」を意味する言葉。英語の「キャンペーン」に相当します。

2位は「アドリブ」です。米国のジャズ演奏において、「即興」という意味で使われていた言葉が日本に入ってきたもの。アドリブ自体はラテン語の「アド リビドゥム(随意に、思いのまま)」からきています。3位は「コンパ」。

英語のカンパニーには、会社という意味のほか「集会、会合」という意味もあることを知れば、それほど違和感は感じないのではないでしょうか。

4位は「インテリ」。多くの人が英語の「インテリジェンス(知能、知性)」が語源と思っていたようです。高学歴層や博識者を指す言葉としてのインテリの語源は、ロシア語の「インテリゲンチャ」で、「知識階級」を意味します。

5位「サボる」の“サボ”は仏語の(労働争議手段としての)怠業を意味する「サボタージュ」から取られています。

「レトロ」も、一つの単語があると思っていた人など、結構勘違いしている人がいました。語源の「レトロスペクティブ(英)」とは「懐古的」という意味です。こうしてみると日本では、外国の単語の一部だけを取り入れて、日本独自の造語としている例も多いということがあらためてわかりますね。

(文・OFFICE-SANGA 宇喜多あつし)

調査時期:2013年12月17日〜2013年12月24日
調査対象:マイナビウーマン読者
調査数:男性248名、女性390名
調査方法:インターネットログイン式アンケート